ラグジュアリー・ファッション誌『Precious』で活躍するプロフェッショナルたちが、 ひと目見た瞬間に「手に入れたい!」と心が躍ったアイテムや、 実際に使ってみて「これはすごい!」と感動したアイテムなど、独自のラグジュアリー目線で選んだ私的名品を紹介する『私の最愛名品』。今回は、スタイリストの大西真理子さんが選んだ、ミノッティの一人掛けの椅子「ミルズ」です。
座るというよりも眺めていたい…まるでオブジェのようなたたずまい
体を優しく包み込むような丸みを帯びたフォルムと上質なカーフレザーの美しい艶。表参道にあるミノッティのショップへ撮影で訪れたとき、ふと目に留まったのが「ミルズ」の一人掛けの椅子でした。まず座りたいと感じ、次に触れたい、そして長く共に過ごしたい…そんな想いを抱かせる名品です。
革本来の質感や色調を生かしたタン色のレザーカバーも、ビンテージ感があってお気に入り。アームレストが一体化した存在感のある背もたれと、あぐらがかけるほど広い座面に対して、ごく細い鉄製の脚を組み合わせているというバランスもおしゃれです。
デザイン性が高いので、ダイニングチェアとして使用するよりも、リビングルームの壁に一脚置いて、オブジェのように楽しみたいですね。
■1948年に創業したイタリアの家具メーカー。建築家 ロドルフォ・ドルドーニとのコラボレーションにより生まれた「ミルズ」は、熟練の技をもつ職人により手づくりで仕上げられるため完成するまでに1か月半を要します。
問い合わせ先
- TEXT :
- 大西真理子さん スタイリスト
- BY :
- 『Precious10月号』小学館、2017年
- PHOTO :
- 小池 紀行(パイルドライバー)
- STYLIST :
- 大西 真理子
- EDIT&WRITING :
- 小林 綾、吉川 純(Precious)
- RECONSTRUCT :
- 難波 寛彦