今までアメリカ製のボタンダウンシャツから

デザイナーズ、南イタリアの手縫いシャツまで

色々なシャツに袖を通してきましたが、

これほど人に褒められるシャツは初めてです。

そう、以前このブログでご紹介した、

シャルベのシャツです。

服飾評論家の伊藤紫朗さん、

テーラーケイドの山本祐平さん、

ア・ワークルームの岡田亮二さん......。

ここのシャツを着ていると、なぜだか

私の大好きな"わかってる"方に褒められます。

先に挙げたシャツに比べると中庸的なスタイルで

アイコニックなディテールには欠けるこのシャツの、

どこが伊達男たちの琴線に触れるのか。

そのあたりを知りたくてこのたび、

ついに白シャツデビュー!と相成りました。

向かったのは、日本橋三越本店の

シャルベブティック。

完璧な接客に感動しつつ

もっともベーシックなポプリン生地、レギュラーカラーを選択しました。

   

裾はスクエアカットになっており、

パンツにタックインしたときにはみ出しにくい構造です。

カフスはコンバーチブル。

カフリンクスも使えます。

これはなかなか便利!

 

で、シャルベと言えばやっぱり見逃せないのが緻密な縫製。

 

とってもキレイでしょ?って......

実はこの写真、

シャツを裏返した状態なんです!

縫い目が表に出ない本縫い仕様というのは当たり前なのですが、

こちらは縫製のピッチがとても細かく、精度も高いため

裏返した状態でも異常に美しい!

もちろん、余計なアタリが出ないため、着心地も抜群です。

縫製が美しければ、当然シャツの命ともいえる襟型もキレイ!

特段デザインされているわけでもないのに

絶妙な角度、そしてシャドーの落ち方・・・。

この美学こそが、お洒落を知り尽くした男たちを惹きつけてやまないのでしょう。

そう、例えるならこのシャツは究極の素うどん!

興味のない人にとっては何の変哲もないのでしょうが、

素材が抜群! いい仕事してる!

五臓六腑に浸みわたるのです。

そして素うどんだけに、トッピングも自在。

ということで、着こなしも自由自在です。

このシャツをこよなく愛したという

イヴ・モンタンにならったソリッドスタイル。

こんなシンプルな着こなしは、

モノがよくないと際立ちません。

ベーシックなだけに、こんな「盛った」

着こなしも、うまくまとまります。

これがイタリアシャツだと、ちょっと甘すぎるかな?

ここ数年は南イタリア系シャツ人気に

押されがちなシャルベですが、

その真価は、着ればきっと実感できるはず!

ガシガシ洗濯機で洗い込んで、長年着られるのも魅力のひとつ。

あまり身構えず、ぜひ気軽に試してみてはいかがでしょうか。

きっと色んな人に褒められると思いますよ・・・。

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
TAGS: