骨密度が低下しやすい40代女性におすすめしたいランニング。そんなランニングを始めようと考えているランニング初心者の方のために、始め方やランニングの時間、走り方や服装までご紹介します。無理なく楽しく続けていくために、ぜひ始める前にチェックしてみてください。

【目次】

アンケートから読み解く…Precious読者のスポーツ事情


スポーツをしてアクティブに過ごしたいという風潮は以前からありましたが、コロナ禍を経て、よりそれが高まってきたといわれています。実際のところ、大人世代はどうなのか、Precious読者に聞いてみました。

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【Q1】現在定期的な運動習慣はありますか?

定期的な運動習慣の有無
定期的な運動習慣の有無

大人世代として、ダイエットのためというよりも、健康でヘルシーな生活のために欠かせないという声が多数。

【Q2】どのくらいの頻度で運動していますか?

運動の頻度
運動の頻度

週に2〜3回の人が多いものの、毎日という人も200人以上に。運動習慣が身についている人が多いよう。

【Q3】具体的にどのような運動をしていますか?

・1位 ウォーキングやジョギング等……457人
・2位 ヨガやピラティスなどのスタジオプログラム……257人
・3位 筋トレ等ワークアウト…228人
・4位 テニスやゴルフ等のスポーツ……60人
・その他……122人

新しい生活様式で、特定のスポーツではなくジョギング等、より身近なものに変わった、との回答も見られました。

スポーツシーンで輝く女性の愛用アイテムや、Precious読者のスポーツ事情を大公開!

ランニングを始めるときの「2つの心得」


【1】継続するために大切なこと

佐藤 伝さん
行動習慣研究所 代表
(さとう でん)約30年間にわたり行動習慣を研究し、行動習慣ナビゲーター(Dream Navigator)認定講座を主宰。日本の朝活のパイオニアとして、テレビや雑誌でも活躍しているほか、月例の交流会「プレミアム朝カフェ」も実施。習慣に関する著書は、国内外で累計150万部を突破している。

\ふたつ以上の抱負を立てない/

『早起きして、走る』というように、ふたつ以上の要素が入っていると難易度が上がって苦しくなりがちです。この例なら『シューズを履く』くらいまで目標を小さくしましょう。コツは、動作を自動化すること。

つまり、シューズさえ履いてしまえば、自動的にランニングに出かけられるということです。『毎朝ランニングする』よりも『毎朝シューズを履く』だけなら簡単に感じられますよね。ちょっとした工夫で目標へ意識を向けるだけでも、ゴールに一歩近づきます。

行為そのものは同じでも、よりプレッシャーを感じない内容に変換すると、ハードルがぐっと下がります。また、自動化の一例として、ダイエット中に体重を計るのを忘れないよう、洗面台の前に体重計を設置してみましょう。すると毎朝自動的に体重を計れます。

「新年の抱負」立てる?三日坊主になる、やってはいけない新年の抱負の立て方8選

【2】「骨粗しょう症」のリスク

深野祐子さん
管理栄養士・ジョギングインストラクター
(ふかの ゆうこ)Japanマラソンクラブでインストラクター兼フードアドバイザーとして市民ランナー向けの走り方の指導や食事の指導を行う。
40代の女性が「ランニング」を始める前に知っておくべきこと
40代の女性が「ランニング」を始める前に知っておくべきこと

40代は、日本人の平均閉経年齢の50歳へと向かっていく時期です。閉経後の女性は骨粗しょう症のリスクが高まるといわれています。閉経すると骨の代謝と深く関係している女性ホルモン『エストロゲン』の分泌が急激に低下するほか、加齢による胃酸の分泌の低下や、腸での栄養素の吸収機能の低下、運動不足や過度の飲酒、ストレスなど、40代は骨密度が低下しやすい条件が重なっているためです。

ランニングは有酸素運動としてもそうですが、骨を丈夫にするためにもおすすめの運動です。というのも、骨を丈夫にするためには、骨に十分な刺激を与えることが重要だからです。ただ40代以降は骨密度が低下しやすいので、ランニングを行うだけではかえってケガのリスクを高めたり、骨粗しょう症のリスクを高めたりする可能性もあります。もちろんランニングのやりすぎもNGです。同時に骨を強くする栄養素を食事で積極的にとることがポイントです。

●骨を強くする栄養素

・カルシウム(骨の材料となる・骨を強くする)…乳製品・小魚・大豆製品・緑黄色野菜など
・ビタミンD(カルシウムの吸収を助ける)…鮭・さんまなどの魚、干しシイタケなど
・ビタミンK(骨の形成を助ける)…納豆、ほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜など
・たんぱく質(骨や筋肉の成分)…肉・魚・たまご・大豆製品など

\ランニングは「ロコモ」予防にも/

近年、よく耳にするようになった「ロコモ」という言葉。40代以降にランやウォーキングなどの適度な運動を継続することは、ロコモ予防にもつながるのだそうです。ぜひロコモについても知っておきましょう。

●ロコモとは?

ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)とは直訳すると『運動器症候群』で、筋肉や骨をはじめとした運動器の障害のために、立つ・歩くなどの移動機能の低下をきたした状態です。

ロコモは進行すると移動機能が限られ、ひどくなると寝たきりになり、介護が必要になるリスクが高くなることから、近年メタボリックシンドロームと合わせて重要なファクターとなっています。

●ロコモの要因

ロコモの要因としてあげられるのが、運動習慣のない生活、やせすぎ/肥満、活動量の低下、そしてスポーツのやりすぎなど。骨や筋肉量のピークは20~30代ですから、当然、徐々に衰えていきます。女性は体の変化がある40~50代で急激に衰えや不調を感じやすくなりますが、ランニングは運動習慣がつきシェイプアップにも最適な運動となります。

\過度に走りすぎない/

走るときに注意したいのは、加齢と共に、やりすぎによる筋肉や骨、関節へのダメージが出てくることです。脊柱管狭窄症や変形性膝関節症、股関節症などには気をつけなければなりません。

また『走る』ことにハマり、習慣づいていた方が故障をしてしまうと、急に運動量が減ることになり、体重の増加など悪いサイクルに変わっていってしまう場合もあります。走っているのだから、健康で他の人よりも筋肉も骨も強いであろうとたかをくくらず、将来的にロコモにならないよう、過度に走ることのリスクを知ることも大切です。健康のために始めたランニングが過度なスポーツになりすぎないように注意が必要です。

続くランニングブーム、40代から始める前に知っておきたいこと

ランニングの走り方「3つのポイント」


ランニング初心者の方や運動が久しぶりの方は、体が硬かったり、筋力が低下していたり、心肺機能が低下していたりしている状態です。やみくもに走るとすぐに疲れてしまいます。急にランニングを始めると、膝や腰などを痛めたり、けがをしてしまったりすることも。せっかく健康のために始めたランニングで故障、病院通い…なんて話もよく聞きます。なので次のことを心がけましょう。

【1】「ウォーキング」で身体づくりを

ウォーキングは、ランニングを行う上で重要です。特に急に走って膝などを痛めるリスクを減らしますし、低強度の有酸素運動として脂肪を燃やし、ランニングする身体に変えていきます。

【2】正しいフォームで行う

「ランニングもウォーキングどちらも正しいフォームで行うことが大切。正しい姿勢作りのポイントは、つま先をそろえて気を付けの姿勢で立ち、おへその下に手のひら、背中に手の甲を置いて息を吐きながらお腹をへこませた状態をキープすることです。

【3】ウォーキングから「ジョグウォーク」へ

この正しい姿勢による30分のウォーキングが習慣化してきたら、ウォーキングの合間にランニングを少しずつプラスしていくジョグウォークを。10分ウォーク⇒5分ジョグ⇒10分ウォーク⇒5分ジョグ⇒5分ウォークというように、徐々にランニングの時間を増やしていくようにしていくのが、健康的にランニングを行うポイントです。

続くランニングブーム、40代から始める前に知っておきたいこと

ランニングを行う時間帯別アドバイス


朝RUN・夜RUNのポイント

(1)朝RUN

●メリット

代謝が高まり、脂肪燃焼効果が期待できる。

●気をつける点

・起床してからすぐの体は、水分不足、および血圧の大きな変化が起こりやすい状態なので避ける。空腹状態では体温も低いので、体は十分に運動の準備ができているとはいえない。

・前日からの睡眠時間がいつもより少ない、二日酔いなどのときは無理して走らない。

・起床後は必ずコップ1杯の水などで水分補給をし、バナナ1本程度の軽食を食べ、ウォーミングアップを入念に行ってから。

水分補給を忘れずに
水分補給を忘れずに

(2)夜RUN

●メリット

体温が高く、体の活動スイッチが入っているので、朝と比べて長い時間・強度の高いランニングにも取り組みやすい。

●気をつける点

・ランニングが終わった後に夜ごはんを食べようとすると、夜ごはんを食べる時間が遅くなりがちになるのはもちろん、ランチ(昼食)から時間が経って、空腹のまま走ることになるので、走る前に軽食、例えばエネルギーゼリー、おにぎりや肉まん1個、バナナ1本程度を食べ、夕食を軽めにするのがおすすめ。

・寝る直前の運動は体が興奮状態になって寝つきに影響してしまうため、できるだけ睡眠時間の2~3時間前には終了するように気をつける。

・できるだけ明るい場所を選ぶ、ウェアも黒っぽいものではなく、反射板のついているものなどを選ぶなど安全にも配慮する。

続くランニングブーム、40代から始める前に知っておきたいこと

朝ランのおすすめの時間帯

「朝ラン」は何時からが最適?
「朝ラン」は何時からが最適?

朝ランを始める時間は、自身のライフスタイルに合わせて行うのがベストです。

平日なら出勤時間から逆算して無理のない範囲で行いましょう。「着替え+ウォーミングアップ→朝ラン→朝食→出勤準備→出勤時間」も考えて、朝ランのスタート時間を決めてみてください。休日なら取り組みやすい時間帯でいいです。特にこの時間帯でないとNG、というものはありませんが、朝ランを開始するのが日の出前か後かで注意ポイントも異なります。

(1)日の出前

走り始めは、夜ラン同様暗いです。暑さが厳しい季節は快適に走れることが多く、春~夏にかけて日差しが厳しく日中走るのが難しい季節はおすすめしたい時間帯のひとつです。秋~冬にかけては日も出ていないので、夜ラン同様寒さも厳しいため、入念なウォーミングアップと防寒対策などの準備が必須です。

(2)日の出後

明るいですが、暑さが厳しい季節(真夏)は、すでに暑くなっていることも多いです。紫外線対策、水分補給の飲み物の携帯などの暑さ対策が必要。春や秋は、走り始めは涼しく、多少寒いこともありますが、走り出すと暑くなるケースもあるのでウエアにもひと工夫を。

朝ランに最適な場所

「朝ラン」に最適な場所は?
「朝ラン」に最適な場所は?

朝ランの場所は、ご自身のライフスタイルに合わせ、取り組みやすい場所で行えばOK。

ただ、日の出前で暗い時刻に行う場合は特に、電灯があり、ある程度の車や人の通りがある場所を選ぶのがおすすめです。家の近所であれば、起床後準備ができ次第すぐに取り組めるメリットがあります。

徐々にいくつかコースを増やしていっても面白いですね。例えば、30分コース・45分コース、3キロコース・5キロコース、アップダウン多めコースなど。

一方で、皇居など、ランナー向けにロッカー・シャワー・着替えのできる施設が充実している場所もあるので、職場の近くにそういった施設があれば出勤前に朝ランをするのもおすすめです。

朝ランにおすすめの距離・走行時間

40代から始める「朝ラン」におすすめの距離はどのくらい?
40代から始める「朝ラン」におすすめの距離はどのくらい?

初心者ランナーにおすすめの走行時間

距離にこだわらず、「時間」を目安にスタートするのがおすすめです。

まずはウォーキングをおりまぜながら30分連続して体を動かし続けるようになることを目標に。
(例)
・10分ウォーク
・5分ウォーク→5分ジョギング→5分ウォーク(計15分)
・5分ウォーク→10分ジョギング→5分ウォーク(計20分)
・5分ウォーク→5分ジョギング→5分ウォーク→5分ジョギング→5分ウォーク(計25分)
・5分ウォーク→5分ジョギング→5分ウォーク→10分ジョギング→5分ウォーク(計30分)

ある程度走り慣れているが朝ランは初めてのランナーにおすすめの走行時間

朝起床後は血圧の変化も大きく、体温も低い状態。身体のスイッチが入っていない状態なので、夕方~夜に比べて体が動きづらいです。スピードが速いなどの高い負荷や、長い時間のランニングはおすすめしません。ウォーミングアップをしっかり行い、30分~60分程度のランニングがいいでしょう。

朝ランのウォーミングアップ方法

40代からの「朝ラン」のウォーミングアップ方法
40代からの「朝ラン」のウォーミングアップ方法

(1)ウォーキング(5分~10分ほど)

身体を温めるのが目的です。夏は比較的短くて済みますが、冬は身体が温まるまで時間がかかりますので余裕をもって始めましょう。

(2)ストレッチ

特に肩甲骨周辺・股関節周辺の筋肉を動かすストレッチを中心に行うようにします。

【ストレッチの例】

≪肩甲骨周辺の筋肉をほぐすストレッチ:肩回し≫
<STEP.1>指先を鎖骨にあてるようにし、からだの前で肘と肘を合わせる
<STEP.2>肘が身体の下→横→前を通るように動かす。慣れてきたら肘で大きな円を描くように。逆回しも同様に行う

≪股関節周辺の筋肉をほぐすストレッチ:ランジ≫
<STEP.1>両脚をそろえて立ち、片方の足首に両手を添える
<STEP.2>手を添えていないほうの脚を大きく後ろに下げる
<STEP.3>顔は正面を向き、余裕があれば太ももの上に両手をおく(つま先よりも前に膝が出ないように注意)

寒い季節は体が温まるまで時間がかかるため、より入念なウォーミングアップが必要になります。

心も身体も美しく!40代からの「朝ラン」で充実した日々を手に入れる

ランニング初心者女性におすすめの服装


日の出前に行う場合の服装

日の出前に行う場合
反射板がウェアについているものを

暗い中走るので、夜ラン同様、暗い色は避けること。反射板がウェアについているものもあるので、そういったものを選ぶといいですね。

日の出後に行う場合の服装

春・秋にオススメのウエア

走り始めが寒く、走り出してから暑くなる場合も多いので、薄手のウィンドブレーカーがあると便利です。暑くなったら腰に巻く・畳んでポーチに入れておくなどできます。

夏にオススメのウエア

特に日の出後に行う場合は、日焼け止め、帽子、サングラスなどの紫外線対策を欠かさずに。

冬にオススメのウエア

手袋の着用+3つの首を温めるアイテムで防寒対策を。首:ネックウォーマー、手首:アームカバー、足首:レッグウォーマーなど。寒さが厳しい場合は、耳あてもいいです。周囲の音が聞こえるものを選びましょう。

心も身体も美しく!40代からの「朝ラン」で充実した日々を手に入れる

知っておくべきランニング中の「7つのマナー」


金森たかこさん
マナー講師・話し方マナーコミュニケーション講師
(かなもり たかこ)一般社団法人マナー教育推進協会代表理事副会長。ウイズ株式会社社長。officeT代表。大阪府出身、京都市在住。大手食品メーカー人事部にて人材育成・秘書業務などに携わった後、フリーアナウンサーとして独立。その後、マナーコンサルタント西出ひろ子氏に師事し、ビジネスマナー講師として、企業、行政機関、教育機関、病院・歯科医院などの医療機関にて、講演・研修・コンサルティングを行う。著書に『入社1年目ビジネスマナーの教科書』『入社1年目 人前であがらずに話す教科書』がある。

\走っているときに意外とやりがちなNGマナー/

【1】ランニング中に歩行者を猛スピードで追い越すのはNG

歩行者への気配りが第一
歩行者への気配りが第一

ランニング中のマナーとして、まず忘れてはならないのは、歩行者への心配り。

ランナーズハイで自分の世界に浸りきってしまい、猛スピードで歩行者の真横を追い越すような行為は控えましょう。歩行者の立場からすれば、自分の脇をいきなり駆け抜けられると非常に怖い思いをします。歩行者を追い越す際は、なるべく間隔を空けたり、スピードを落としたりしましょう。

【2】他のランナーを無言で追い越すのはNG

他のランナーを追い越す際のマナーとは?
他のランナーを追い越す際のマナーとは?

対歩行者だけでなく、ランナー同士で気をけるべきマナーとしては、どのような点が挙げられるでしょうか?

ランナー同士では、お互いに声をかけ合うのが大事です。例えば、追い抜く際には『すみません、右側を失礼します』、そして追い抜いたあとに『ありがとうございます』の一言を。無言のまま追い越そうとすると、接触事故につながる恐れがありますし、お互いに気持ちよく走るためにも声かけマナーを実践しましょう。

無言で追い抜かされるのは気分的にもよくないもの。恥ずかしがらずに追い越し時には声をかけるようにしましょう。

【3】商店街のアーケードを全力疾走するのはNG

商店街のアーケードは、雨の日のランニングコースとして人気。ここでランナーが注意すべき点としては何があるのでしょうか?

商店街のアーケードは、時間帯によって様相が変わります。日中の人通りの多い時間帯には歩行者の邪魔にならないように注意しましょう。他方、夜間の21時以降は、人通りは少なくなりますが、反面、通行規制が解かれて、車の通行量が増える傾向にあります。夜間は夜間で、ドライバーの迷惑にならないように、周囲に十分に目を配りしましょう。

商店街のアーケードは本来は走行目的の場でありません。どの時間帯に走るにしても、「使わせていただく」という意識が大切なのかもしれませんね。

【4】夜間や早朝に黒ずくめの格好で走るのはNG

早朝に黒っぽい服装で走ると勘違いされる?
早朝に黒っぽい服装で走ると勘違いされる?

夜間のランニングでは、必ず明るい色のウエアや反射具を着用すること。暗闇にまぎれる格好で走っては自身が事故に遭いやすいだけでなく、他の歩行者やランナーにも不安を与えてしまう恐れがあります。では、明るい時間帯であれば、暗い色のウエアで反射具をつけなくてもいいかというと、そうとは限りません。

早朝の住宅街などでは、ひと目でランナーだとわかるファッションで走るのが望ましいでしょう。人気のない場所で、突然、黒ずくめで息の荒いランナーに遭遇すると、ひとり歩きの女性などはびっくりしてしまうかもしれません。たとえランナーが女性であっても、ぱっと見た目では判断がつかないこともあります。不審者ではなくランナーだと瞬時にわかるように、夜間はもちろん早朝でも目立つウエアや反射具を着用するほうがよいでしょう。

自他の身を守るだけでなく、周りの人をヒヤッとさせないためにも、黒装束で全力疾走するのはやめましょう。

【5】夜間や早朝に住宅街でおしゃべりしながら走るのはNG

夜間や早朝のランニングで、ほかにも気をつけるべき点があります。

仲間と一緒に住宅街を走る場合は、話し声に注意しましょう。大声で話しているつもりはなくても、閑静な住宅街では話し声が意外と室内まで響きます。それが毎朝、毎晩となると大迷惑になってしまいますので、おしゃべりは控えましょう。

ひとりで走っている場合でも、足音やイヤホンからの音漏れが、うるさいこともあります。夜間や早朝の住宅街のランニングは、なるべく静かに行いましょう。

【6】信号待ち中に屈伸したり飛び跳ねたりするのはNG

屈伸などは迷惑にならない場で行おう
屈伸などは迷惑にならない場で行おう

ランニング中に信号無視をするのはマナー以前の交通ルール違反ですが、信号待ちの際には、どのように振る舞うのがマナー違反に当たるのでしょうか?

信号待ちで人が混み合っているところで、大きな動きで屈伸したり、ぴょんぴょん飛び跳ねたりすると、ぶつかりそうで近くの人に不快な思いをさせる恐れがあります。信号待ち中に屈伸やジャンプをするのであれば、人混みから少し離れて、十分なスペースを確保して行いましょう。

わざわざ人口密度の高いところで通常の歩行者とは異なるパターンの動きをするのは、周囲を困惑させるもと。急に立ち止まりたくない場合は、その場で控えめに足踏みするか、人混みから離れた地点でアクションするようにしましょう。

【7】マナーを教えずに子どもを公道で走らせるのはNG

子どもにもマナーをしっかり守らせよう
子どもにもマナーをしっかり守らせよう

小学生のお子さんのいるかたは、自身だけでなく子どものランニングマナーにも注意しなければなりません。

地区や小学校の駅伝大会などに向けて、お子さんがランニングする姿を見かけることもあります。子どもは集団で団子になって走ったり、コースを逆走したりして、周囲を冷や冷やさせることもしばしば。この責任は、子どもではなく、注意しない大人の側にあると思います。ただ勝ち負けだけにこだわるのではなく、スポーツはマナーを教えるよい機会です。お子さんの将来のためにも、一列で周囲を気遣いながら走るなど、マナーをしっかり身につけさせましょう。

事前にしっかり教えても、子どもはマナーを守れるとは限りません。もし、公道で自分の子どもがマナー違反をしてしまったら、毅然とした態度で叱ったり、迷惑をかけた人に対して、子どもと一緒に謝ったりするなど、親が子どものランニング中の行動について責任をもちましょう。

ランニングはストレス解消にもなりますが、自分の心無い振る舞いのせいで、周囲の人にストレスを与えてしまっては元も子もありませんよね。これからランニングを始める人だけでなく、すでにランニング習慣のある人も、ぜひ今回ご紹介したマナー違反を押さえておきましょう。

ランニング中の「NGマナー」7選|追い越し方、時間帯、信号待ち、子供たちを公道で走らせるときのマナーなど

この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2023.2.21 更新
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。