【目次】

背中がガチガチになる「原因」


教えてくれたのは:村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務を経て、国内外のセレブから絶大な支持を集めるエステティシャンに。現在は小顔、リフトアップ、ボディメイキングなど、女性の悩みに対して、独自の「村木式」美容メゾットを確立。著書に『顔筋整骨セルフビューティ』(主婦と生活社)がある。

■姿勢の悪い

肩甲骨のズレ、背中のこわばりが顔のたるみを引き起こしていることを知っていますか?長時間のデスクワークによる疲れ、スマホを見るときの姿勢の悪さで、いつの間にか背中が丸まり猫背になっています。これによって肩甲骨が正しい位置を保てなくなり、左右に広がっていく…。背中の筋肉が硬く張った状態になり、背中から首、顔と繋がっている筋肉が下に引っ張られたるみを引き起こすのです。つまり「背中の張りがつらい」「肩こりがつらい」と感じているなら、たるみも深刻に!

初出:顔のたるみも肩こりも解消!「壁さえあれば」いつでもできるストレッチメソッド

【1】背中のガチガチをゆるめる「肩甲骨ストレッチ」


教えてくれたのは:佐々木ルミさん
モデル&ボディメイクトレーナー
(ささき るみ)全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定パーソナルトレーナー、日本ウォーキングスペシャリスト協会認定ウォーキングスペシャリスト(R)。高校時代にバレーボールで国体優勝を果たすなど、アスリートとして実績を残したあと、ファッションモデルに転身。海外や国内でショーや雑誌・CMなどのモデルとして幅広く活躍する一方、ボディメイクトレーナーとしての活動を開始。エクササイズでマインドもハッピーに変わった自身の経験をベースに、適度な運動で健康的な毎日を送るウェルネスエイジングを提唱している。著書に『キレイをかなえるデトックスウォーター』(宝島社)、『イルミネートボディ・ダイエット』(サンマーク出版)がある。

■ストレッチで肩甲骨周りの動きをよくする

\このメソッドの効果とポイント/
「すっきりとしたショルダーラインをキープするためにも、肩や背中に疲れを感じた時は、回数を気にせず、いつでもこまめにストレッチを行ってみてください。肩コリの予防にも役立ちます」(佐々木さん)

\動画でチェック!/

<STEP.1>両手は肩の真下、膝の間にこぶし一つ分のスペースを開け、つま先を立てて四つん這いの姿勢になります。

四つん這いの姿勢に。
四つん這いの姿勢に。

<STEP.2>右の手のひらを上に向けて、左手の手首の内側から、右腕を左側へ遠くに指先を伸ばして、手の甲、肩、頭をマットにつけます。

手の甲、肩、頭をマットにつけます。
手の甲、肩、頭をマットにつけます。

<STEP.3>左手を天井に伸ばしたら、手のひらを後ろ側に向け、肘を曲げて、手の甲を腰につけます。

右の手のひらを上に向け、右腕を左側へ遠くに伸ばして、手の甲、肩、頭をマットにつけます。左肘を曲げて、手の甲を腰につけて胸の部分をひねるようにストレッチしましょう。
右の手のひらを上に向け、右腕を左側へ遠くに伸ばして、手の甲、肩、頭をマットにつけます。左肘を曲げて、手の甲を腰につけて胸の部分をひねるようにストレッチしましょう。

<STEP.4>左の肩を後ろへ、肩甲骨を背骨へと寄せるように胸を開き、その状態で30秒〜1分間キープ。左の手を顔の前のマットに置いて、四つん這いの状態に戻ります。

<STEP.5>反対側も同様に、30秒〜1分間ストレッチしましょう。

初出:老け見えする「肩の盛り上がり」を解消! 美しいショルダーラインに導く家トレ【動画で学ぶ大人のボディメイク】

【2】背中が痩せる「広背筋ストレッチ」


■背中のハミ肉を撃退し、美しい後ろ姿を手に入れて

\このメソッドの効果とポイント/
「スマホやPCを長時間使った時など、背中に疲れを感じたら、こまめにストレッチを行ってみてください。いつでも手軽にでき、猫背防止や気分転換にもなりますよ」(佐々木さん)

\動画でチェック/

<STEP.1>正座で座ります。両腕を上に伸ばして、右手で左手の手首を掴んで、右側の床にお尻を落とします。

右側の床にお尻を落とします。
右側の床にお尻を落とします。

<STEP.2>息を吸って、吐きながら、右手で左手を引っ張るように、そして右側の肋骨部分を外へ押し出すようにして、体の横側を伸ばします。20〜30秒間ストレッチ。

<STEP.3>さらに、斜め前に腕を移動させ、背中を少し丸めながら、背中の上部・肩甲骨周辺を伸ばします。20〜30秒間ストレッチ。

背中を少し丸めながら、背中の上部・肩甲骨周辺を伸ばします。

<STEP.4>反対側も同様に2〜3を繰り返し行います。

初出:背中のハミ肉を撃退し、肩甲骨もくっきり!美しい後ろ姿が手に入る「背中エクササイズ」【動画で学ぶコロナ太り対策法】

【3】気持ちよく背中を伸ばす「座ったままストレッチ」


教えてくれたのは:鈴木伸枝さん
ヨガインストラクター養成コースの講師
(すずき のぶえ)体育大学を卒業後プロのダブルダッチパフォーマンスチームを結成し、TV、イベント、ショー に多数出演。体を酷使する生活の中で怪我や体調不良が続き、身体作りの為にヨガを始める。ヨガインストラクター養成コースの講師としても活動し、1,000名以上のヨガインストラクターを輩出。カリキュラムの立ち上げや、講師の育成などにも携わる。日本各地で行われるヨガイベントでもインストラクターを担当し、ヨガの普及活動にも取り組む。

■オフィスでやりがちな猫背を座ったまま防げる

\このメソッドの効果とポイント/
・“日本人の国民的生活習慣病”ともいわれている猫背
・猫背になると、真っ直ぐな姿勢でいるときよりも、首や肩の筋肉に負担がかかり、疲れやすく。
・背中が丸まると、肺が窮屈な箱の中にしまわれたような状態になるため、呼吸が浅くなる。
肩まわりや背中をストレッチすることで正しい姿勢を保ちやすく。

<STEP.1>座ったまま片膝を伸ばす

・椅子の上で体側を伸ばすストレッチヨガ。椅子の上で背筋を伸ばし、座骨の上にしっかりと重心を乗せます。
・頭の後ろで両手を組んで、背中と首をしっかりと伸ばすことを意識しましょう。そのまま、上半身を真横に倒していきます。呼吸は、ゆっくりとしてください。
・日常生活の中で、体を真横に倒すことはほとんどないのですが、このストレッチヨガは、腰や背中に加え、肩の猫背対策としても効果が見込めます。

ももの後ろ側の筋肉を伸ばす

<STEP.2>上半身をねじって胸を開く

背筋をしっかりと伸ばすことを意識

<STEP.3>両手を後頭部で組んで背中と首を伸ばす

頭の後ろで両手を組んで、上半身を真横に倒す

<STEP.4>両腕を前後に伸ばして肩胛骨を寄せる

・この動作を繰り返すと、肋骨を巻くようにして前に出てしまっている肩胛骨が本来の場所に戻るため、肩全体の動きがよくなり、猫背を解消する効果が期待できます。
・腕だけを小さく動かすのではなく、肘を背骨に持って行くイメージで大きく肩全体を動かすことがコツ。肘が背骨に近づけば、自然と胸が開きます。

・1回だけでは効果を実感しづらいのですが、10回ほどやれば、体が温まってきて、効果を実感することができます。

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体の前で腕を伸ばして手のひらを組む
ゆっくりと天井を見ながら、両手を後ろに引く

<STEP.5>両手を開いたまま首を上下する

・手のひらを下にして両手を横に伸ばし、首を下に向けながら息を吐き、息を吸いながら、手のひらを上に向け、天井を見つめる。
・次に、手のひらを上に向けて天井を見た姿勢をしばらくキープ。無理をする必要はありませんが、肩の動きをできるだけ大きくすることを意識するとよいです。
・手のひらを動かすというよりは、肩の付け根を回すと自然と手のひらが回るというイメージで動かす。

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手のひらを下にして両手を横に伸ばし、肩をまわす
息を吸いながら、手のひらを上に向け、天井を見つめる

<STEP.6>片手を添えながら首を横に倒す

・最後は、椅子の上で背筋を伸ばして体を真っ直ぐにし、首を横に倒します。
・首を倒した方向と逆側の鎖骨の辺りに手のひらを添え、楽に呼吸をしながら、その状態を30秒ほどキープ。
・手のひらは重たさを少し感じるくらいに添える。

首を倒した方向と逆側の鎖骨の辺りに手のひらを添えて

初出:椅子に座ったままできる!オフィスでやりがちな猫背を防ぐ「お手軽ポーズ」6選

【4】姿勢正して、背中を美しくする「肩押し出しストレッチ」


■美しい姿勢を手に入れて、背中のハミ肉を解消

\このメソッドの効果とポイント/
・背中のハミ肉の原因、実は脂肪ではなく、「姿勢の悪さ」にあり。
・デスクワークなどで長時間の前屈みの姿勢により、肩甲骨周りの筋肉がガチガチに。
・これによって筋肉のハリも血流がダウンしてむくみやすい状態に…。
・ストレッチを行うことで、肩甲骨を正しい位置へと戻すことが得策に。

<STEP.1>壁を背にして立ち、手の小指を壁につける

・肩幅に足を開き、壁を背にして立ちます。手は斜め45度くらいの角度で自然におろし、手の甲を壁にフィットさせます。これが基本姿勢です。

壁を背にして立ち、手の小指を壁につける
 

<STEP.2>手の小指を壁につけたまま、肩を前に押し出しストレッチ

・右手の小指を軸にして、右肩を前に出すようにして体を起こします。そうすると肩甲骨の周りの筋肉がストレッチされる状態に。
・このまま大きく3回深呼吸を。これを3回繰り返します。反対側も同様に行いましょう。

手の小指を壁につけたまま、肩を前に押し出しストレッチ
 

背中のハミ肉を解消!村木宏衣さん直伝の「肩甲骨ストレッチ」

【5】丸い背中を解消する「壁ストレッチ」


教えてくれたのは:村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務を経て、国内外のセレブから絶大な支持を集めるエステティシャンに。現在は小顔、リフトアップ、ボディメイキングなど、女性の悩みに対して、独自の「村木式」美容メゾットを確立。著書に『顔筋整骨セルフビューティ』(主婦と生活社)がある。

■猫背だけじゃなく、顔のたるみも肩こりも解消!

\このメソッドの効果とポイント/
・長時間のデスクワークによる疲れ、スマホを見るときの姿勢の悪さで背中が丸まり猫背になりがち。
・背中の筋肉が硬く縮むと、背中から首、顔と繋がっている筋肉が下に引っ張られたるみを引き起こす。
・「背中の張りがつらい」「肩こりがつらい」なら、実は顔のたるみも深刻!
猫背を解消し、肩甲骨を動かして正しい位置に戻すストレッチの習慣化がおすすめ。

<STEP.1>腕のねじれをとって胸を開くストレッチ

・右手を上げた状態で壁につき、右足を一歩前に出す。
・次に膝を少し曲げながら、体を前に押し出すような姿勢になり、これを10秒キープ。
・左手&左足でも同様に行って。
・脇の下から腕にかけてぐーっと伸ばすことで腕のストレッチになり、腕のねじれ、猫背を解消。
・胸がしっかりと開くからデコルテも美しくなる。

腕をしっかりと伸ばすために、体も顔もまっすぐ正面を向き、背筋を伸ばした体制をつくるのが基本。
腕をしっかりと伸ばすために、体も顔もまっすぐ正面を向き、背筋を伸ばした体制をつくるのが基本。

<STEP.2>両手に壁をつき、右肩と頭を壁に近づける

・両足は肩幅に開いて立ち、両手を肩より少し広めに開いて壁につけて息を吐きながら、右肩と頭を壁に近づける。
・右肩をギリギリ壁に近づけたところで10秒間キープを。
・左肩も同様に。左右交互に10秒ずつ3セット行う。

肩関節を動かし、肩甲骨周りの筋肉がほぐれることで、肩甲骨が元の正しい位置に。深呼吸することで筋肉が緩みやすくなるので、呼吸は止めないこと。

肩関節を動かし、肩甲骨周りの筋肉がほぐれることで、肩甲骨が元の正しい位置に戻る。深呼吸することで筋肉が緩みやすくなるので、呼吸は止めないこと。

初出:顔のたるみも肩こりも解消!「壁さえあれば」いつでもできるストレッチメソッド

【6】美背中をつくる「タオルストレッチ」


■余分なハミ肉を解消。肩甲骨のズレを解消して痩せる

\このメソッドの効果とポイント/
・太ったわけではないのに、ブラのハミ肉がきになるのは肩甲骨のズレが原因。
・肩甲骨は主に筋肉が支えていて、いわば宙ぶらりん状態なので、外にズレやすいことを認識すべき。
・肩甲骨を寄せる筋肉「菱形筋」を刺激して柔軟にすることで、肩甲骨が正しい位置に戻る。
・タオルを使って行うことで、二の腕を外旋するストレッチがしやすくなり、菱形筋&肩甲骨をしっかりと動かせる。

<STEP.1>タオルを後ろ手に持ち、脇を締める。

・足は腰幅を開いて立ち、親指を内側にしてタオルを後ろ手で掴む。肘はしっかりと伸ばして、脇はしっかりと締めた状態を維持しましょう。

脇を締めないと腕の力だけでやってしまうことになり、肩甲骨をしっかりと動かせないので、しっかりと意識しましょう。

<STEP.2>二の腕を返すようにして、肩甲骨を中央に寄せる。

肩甲骨は、背骨から指3本くらい外側の位置が理想。この動作を行う際に、お腹は軽く凹ますようにして、引き締めておくこと。
タオルのサポートがあることで、二の腕が外旋しやすくなり、意識しにくい「菱形筋」の動きを引き出して柔軟にします。

初出:ブラのハミ肉は「肩甲骨の位置」次第!タオル1枚でオバさん背中を解消する方法

【7】ストレッチ器具不要! 椅子でできる「背中のばし」


■猫背を改善して、肩コリや首コリ、腰痛を予防

\このメソッドの効果とポイント/
・猫背は肩コリや首コリ、腰痛が慢性化。呼吸も浅く体調不良の引き金にも。
・猫背解消には肩、肩甲骨周りの筋肉を柔軟にしておくことが先決。
・凝り固まった肩、肩甲骨周りを柔軟にするには、椅子を使った「背中のばしストレッチ」が簡単で効果的。
・椅子を使うことで体勢が安定し、効率よくしっかりとのばすことできる。

<STEP.1>椅子の背もたれに手をかける

・足は肩幅くらいに開いた状態で膝は伸ばしたまま。腕をまっすぐにのばして椅子の背もたれに手をかけます。
・このとき、お尻は突き出すようにして、顔を上げて正面を見るようにしましょう。
・これによって背中が丸まらず、しっかりと伸ばすことができます。

顔が下を向いてしまうと、背中が丸まりやすいので要注意。
顔が下を向いてしまうと、背中が丸まりやすいので要注意。

<STEP.2>STEP.1の体勢のまま右肩を下げる

・STEP.1の体勢になるだけでも、肩から肩甲骨にかけての筋肉がしっかりと伸びますが、右肩を下げるようにして負荷をかけるとさらにストレッチ効果が高まります。この体勢で30秒キープしましょう。
・左側も同様に行ってください。

骨盤の位置は動かさず、肩を下げることだけを意識しましょう。
骨盤の位置は動かさず、肩を下げることだけを意識しましょう。

村木宏衣さん指南|60秒でオバサン猫背、肩コリ解消に効く!椅子を使った背中のばしメソッド

この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2022.11.4 更新
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。