サンドカラーとグリーンが絶妙のバランスで融け合ったかのようなカーキは、ナチュラル感があり、自在のアレンジを利かせやすい色です。ミリタリーやストリートのイメージもあるので、ラフ感やメンズ色を薄めつつ、エレガントに整えるのが上手な着こなし。

世界のロイヤルレディーたちは節度や気品を大事にしながら、見事なスタイリングで思い思いにカーキを味方に付けています。世界のプリンセスたちをお手本にすれば、「カーキ=カジュアル」の思い込みを素敵に裏切る格上ルックが手に入りそうです。

世界の美人プリンセスたちは「カーキカラー」がお好き!定番カラーをエレガントに格上げする着こなしを公開

■1:「英国紳士服風ジャケット」で正統派ムードに

カーキ色のジャケットを着こなすCatherine(キャサリン)妃
オフィシャルな場面には、深いカラートーンのカーキが最適

カーキにはミリタリーのイメージがあるから、レディーライクにまとうには、正統派ムードのウエアに生かすのが有効な選択肢になります。

英国王室のCatherine(キャサリン)妃は、カーキカラーのジャケットをはおって教育関係の行事に参加。英国紳士服の伝統を感じさせるテイラードで、ミリタリーの雰囲気を遠ざけました。まばゆいゴールドボタンがリュクス感を呼び込んでいます。

かしこまった席で見慣れた黒やネイビーのジャケットに比べて、カーキは軽やかでクールな風情。白いトップスでさわやかなコントラストを際立たせて。ボトムスもネイビー系パンツですっきり仕上げました。

■2:「上品ブラウス」でたおやかなスカート姿に

カーキ色のスカートを着こなすRania(ラニア)王妃
白とカーキでさわやかなツートーンにまとめ、ノーブルな風情に

男っぽい印象を持たれがちなカーキ色だけに、たおやかさを象徴するスカートに組み込むのは、全体のバランスを整えるうえで役に立ちます。

中東ヨルダンのRania(ラニア)王妃は、モスグリーンに近いカーキのスカートをチョイス。色味が深い分、落ち着いた着映えに。左右に添えたビッグポケットが立体的なアクセントになっています。正面を縦に走るファスナーや、大ぶりのボタンもビジューのよう。

エレガントな雰囲気を呼び込んだのは、クラシカルな立ち襟のブラウス。襟のフリル飾りがロイヤル感を薫らせています。スカートと色を合わせたバッグ、上品テイストのポインテッドトウもカーキを麗しく着地させました。

■3:「レースワンピース」で涼やか&エアリーに

カーキ色のワンピースを着こなすMaxima(マキシマ)王妃
赤い細ベルトでウエストに女っぽさをプラス

風合いや素材を工夫すれば、カーキのメンズ感を薄めやすくなります。春夏を涼やかに過ごしやすいレースは、カーキ色と組み合わせると、素肌が透けるおかげで色味が淡く映り、全体を優しげに整えられます。

オランダのMaxima(マキシマ)王妃は、全身レース仕立てのフェミニンなワンピースでエアリーな品格コーデに。砂漠を思わせるサンドカラーが世界的な注目カラーになっていることもあり、茶系トーンを帽子や靴に配して、ナチュラルテイストを演出するのは、この春夏らしいカラーバランス。肌の透け具合を控えめにとどめるのが上品カーキにまとめるコツです。

■4:「襟付きワンピース」できちんと感を意識

カーキ色のワンピースを着こなすMeghan(メーガン)妃
ヒールが高めの上品シューズで、カーキのタフ感を中和

全身をカーキのワントーンでまとめると、ミリタリー感がぐっと強まりますが、ドレッシーなウエアやシルエットであれば、ラフに見えにくくなります。

英国王室のMeghan(メーガン)妃が選んだのは、ジャケット風の襟がしっかり備わったノースリーブのワンピース。ホルターネック式のシルエットで、両肩が露出していますが、タイトな仕立てのおかげで、きちんと感があります。

かしこまりすぎて見えない、みずみずしい着映えの効果で、カーキルックも艶やかな見え具合に。逆に、二の腕を露出しても、カーキの渋みが効いて、落ち着いた風情に整っています。

■5:さりげない肌見せで「オールインワン」を女性らしく

カーキ色のオールインワンを着こなすCharlene(シャルレーヌ)公妃
サングラスを頭に乗せて、視線を引き上げる小技もさすが

カーキらしさを前面に押し出して、あえてメンズライクに仕上げるコーデも選べます。マニッシュな装いだからこそ、ところどころにフェミニンな要素を盛り込むのが賢いスタイリング。

モナコのCharlene(シャルレーヌ)公妃は、メンズ風オールインワンを見事に着こなしました。実はこの日はF1のモナコグランプリ。観戦にふさわしい、F1ドライバーに似た装いです。

いわゆる「ツナギ」なのに、エレガントに見える理由は、上手な肌見せにあります。胸元のVゾーン、袖口をまくり上げての手首見せを効かせました。ヒールサンダルでヌーディー感を添えているのも、お見事なアレンジです。


春夏にカーキと賢く付き合うには、女っぽさやエレガンスを意識した装いに溶け込ませるといいでしょう。シルエットはコンパクトにまとめ、ムードはきちんとテイスト、仕立てはテイラード仕上げを意識すれば、艶やかさがアップするから、今春、カーキを自分好みで着こなしてみませんか?

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この記事の執筆者
多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報、着こなし解説などを発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かした解説が好評。自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い。著書に『おしゃれの近道』『もっとおしゃれの近道』(学研パブリッシング)がある。
PHOTO :
AFLO
WRITING :
宮田理江
EDIT :
石原あや乃