予約が取れない割烹やレストランはよく聞きますが、今、京都で話題なのは、予約が取れないデザートサロン! 「CHÉRIE MAISON DU BISCUIT(シェリー メゾン・ド・ビスキュイ)」は、NHKのテレビ番組『きょうの料理』にも出演する京都在住の人気菓子研究家、小林かなえさんが3月1日にオープンした、デセールパフェと焼き菓子に特化したデザート専門店です。

お店でいただけるコースも、持ち帰り用クッキー缶も、どちらも完全予約制。しかもイートインメニューはデセールパフェを含むコース1種のみで、1日2回の一斉スタートという、前代未聞のスタイルも話題になっています。

人気菓子研究家が構想5年。オープン前から焼き菓子が話題に

予約なしでも購入できる焼き菓子が店頭に並ぶことも。ミニマドレーヌ5個 ¥400
予約なしでも購入できる焼き菓子が店頭に並ぶことも。ミニマドレーヌ5個 ¥400

NHKの料理番組『きょうの料理』に出演中の人気菓子研究家・小林かなえさんとは?

菓子研究家、小林かなえさん。焼き菓子を作るのも小林さん1人で行うため、大量生産できないそう。

小林かなえさんは、NHK『きょうの料理』(Eテレ、総合で放送中)に出演中。菓子やフランスにまつわる著書も多数あり、24歳から始めた菓子教室は、今年で22年目になるという実力も人気も併せ持った、日本を代表する菓子研究家です。

京都市中京区御所南にある「シェリー メゾン・ド・ビスキュイ」

1階がショップ、2階が教室になっている
1階がショップ、2階が教室になっている

5年前に、京都市中京区御所南にある現在の建物に教室を移転した際から、「いずれは1階で店をしたい」と考え、教室の階下を空けていたそう。オープンは3月1日ですが、焼き菓子は2018年12月から、教室の生徒さんや知り合いに予約販売をスタートしていて、正式オープン前から人気を呼んでいました。

【デザートコース】わずか7席!完全予約コースは、まるでプラチナチケットの人気ぶり

イートインはカウンター7席のみ
イートインはカウンター7席のみ

イートインは、デザートサロンには珍しいカウンター席に。「料理をつくる工程が見られたり、店の方とおしゃべりしたり、私自身がカウンターで食事をするのが好きなので」と、小林さん。1日2回の一斉スタートにしているのも、菓子をつくる工程を自ら説明したいという想いから。

菓子教室を20年以上主宰しているだけあり、菓子をつくりながらのおしゃべりはお手の物。さながらクッキングショーのように、引き込まれていきます。そして盛り上がりの最高潮は、パフェが7席分、7点完成し、カウンターにズラリと並んだ瞬間。毎回、しばし撮影会が続くとか。

小林さんがパフェをつくる工程を間近で見ることができる
小林さんがパフェをつくる工程を間近で見ることができる

イートインの予約は、1週間前の午後9時からウェブで受け付けがスタートしますが、わずか7席のため、数分で売り切れることも多い狭き門。幸運を祈るのみです。

五感で味わう、つくりたてがうれしいデセールコース

アシェットデセールコース3,000円~(パフェによって異なる)。現在はイチゴのパフェは5月末まで楽しめる
アシェットデセールコース3,000円~(パフェによって異なる)。現在はイチゴのパフェは5月末まで楽しめる

イートインは季節のパフェを中心とした、アシェットデセールコース1種のみに。5月まではイチゴ、6月からはサクランボ、桃、シャインマスカットのパフェと続く予定です。

アシェットデセールコースに出されている、ワイン品種のぶどうでつくられたアランミリアのジュースは、販売もされています
アシェットデセールコースに出されている、ワイン品種のぶどうでつくられたアランミリアのジュースは、販売もされています

現在のデザートコースは、フランスの星付きレストラン御用達のワイン品種でつくられたぶどうジュースから始まり、イチゴのギモーブと桜のビスキュイサンド、続いてメインのイチゴパフェへ。

具材ひとつひとつにフランス菓子の技が盛り込まれたパフェは、悶絶のおいしさ!

メインのイチゴパフェ
メインのイチゴパフェ

フロマージュブランのアイスクリームはバニラアイスよりさっぱりしていて、イチゴとの相性抜群。100℃で7時間、サクサクになるまで焼いたメレンゲが絶妙な、アクセントになっています。最後は底に入った柚子のジュレがすっきりとさせ、複雑に食感と味が交錯。パフェにこめられたひとつひとつの具材に、フランス菓子の技が盛り込まれていて、悶絶するおいしさです。

小林さんが海外で買い付けたヴィンテージの器の販売も人気
小林さんが海外で買い付けたヴィンテージの器の販売も人気

パフェの後は、焼きたてのマドレーヌを楽しんで

さらにパフェを食べている間にカウンター内のオーブンではマドレーヌが焼かれ、パフェの後は焼きたてのマドレーヌをいただくことができます。店いっぱいに甘い香りが広がり、お客さん自身が鉄板から熱々のマドレーヌを取る、という演出も、ほかでは体験ができない魅力です。


【持ち帰り菓子】クッキー缶は、おもたせや京都土産にも喜ばれること間違いなし

持ち帰り用には、缶入りの焼き菓子がラインナップされています。

■1:香ばしい素朴な味わいの「ビスキュイ・ナチュール」

シンプルなのに止まらないおいしさ。ビスキュイ・ナチュール ¥2,500 ©1997-2019 Kanaekobayashi MACARON ltd
シンプルなのに止まらないおいしさ。ビスキュイ・ナチュール ¥2,500 ©1997-2019 Kanaekobayashi MACARON ltd

「ビスキュイ・ナチュール」は、卵を使わず、発酵バターと砂糖、粉のみでつくるカリカリ香ばしい素朴な味わいです。

■2:薄焼きのビスキュイでサンドした「レーズン&マロングラッセサンド」

マロングラッセ入り3個、レーズン入り6個。レーズン&マロングラッセサンド ¥2,500
マロングラッセ入り3個、レーズン入り6個。レーズン&マロングラッセサンド ¥2,500

「レーズン&マロングラッセサンド」は、ビスキュイ・ナチュールでバタークリームをサンドしたもので、ホワイトチョコレートを使ったバタークリームがなんとも軽やか。しっとりとしたクッキーでサンドしたレーズンサンドが多いなか、カリカリ薄焼きのビスキュイでサンドしているのも特徴的です。

薄焼きのビスキュイでホワイトチョコ入りのバタークリームをサンド ©1997-2019 Kanaekobayashi MACARON ltd
薄焼きのビスキュイでホワイトチョコ入りのバタークリームをサンド ©1997-2019 Kanaekobayashi MACARON ltd

缶入りの焼き菓子はほかに、ワインに合うパルミジャーノビスキュイやトリュフ ビスキュイもあり。京都を訪れる日に合わせて予約しておきたい菓子です。

京都を訪れる日に合わせて予約しておきたい「CHÉRIE MAISON DU BISCUIT(シェリー メゾン・ド・ビスキュイ)」
※価格はすべて税抜きです

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この記事の執筆者
女性情報誌の編集を経てフリーランスに。エディター・ライター歴15年以上。生まれ育った京都を拠点に、女性情報誌やファッション誌、グルメ誌に寄稿。京都特集や京都でのファンションロケのコーディネートも行う。
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WRITING :
天野準子