2019年4月に創業10周年を迎えた、行列のできるベーカリーカフェ「パンとエスプレッソと」。その名の通り、素材や品質にこだわり抜かれたおいしいパンと本格的なコーヒーが楽しめるお店です。

今年3月には芝浦に新店舗がオープンし、7月には京都にも出店予定。10周年を迎えてさらに全国にその人気を拡大しているパン屋で提供している食パンは、いったいどんなものなのでしょうか? そのおいしさの秘密と、最もおいしく食べる方法を「パンとエスプレッソと」の製造責任者・金森直子さんに伺いました。

「パンとエスプレッソと」の食パンを最もおいしく味わう方法

大人気食パン「ムー」について

お店で最も人気のあるパンは、「ムー」という食パン。表参道をはじめとして、現在直営店が7店舗ありますが、店舗によって用意されているパンのメニューは違います。

そんななか、ベーカリーのある5店舗で共通して販売しているのがこの「ムー」です。一度食べたら病みつきになってリピートするお客さんも多いという、創業当初からの大人気商品です。

材料の比率を間違えてできた食パン!?

一般的なパンとの違いは材料の比率だけ。

実は「ムー」の材料は、ごく一般的な食パンと同じで、特別変わったものは使用していないのだとか。

「『ムー』は“間違えてできてしまったパン”なんです。お店の新商品をつくろうと試行錯誤していくなかで、誤って材料を多く入れてしまい、たまたまできたもの。一般的な材料を使ってはいるんですが、一般的な粉とそれ以外の材料の割合からするとあり得ない比率になっているんです(笑)。

そうしてたまたまできたパンが、『パンとエスプレッソと』で目指していた“皮がうすくて口当たりがなめらかなパン”に近いものに仕上がったので、そのまま採用したんですね。『ムー』は絶大な人気で、一度食べたらまた買いに来る方が多いです」

シンプルにシンプルをかけ合わせた食べ方がおすすめ

「ムー」のおいしい食べ方

そんな「ムー」のおすすめの食べ方もうかがいました。

「ムーは厚切りがおいしいので、1斤買ったらそれを半分にしてもらって、トーストして食べていただくのが一番おいしいと思います。もちろん、買った当日は生でもおいしいんですが、次の日ならトーストしてもらったほうが香りがいいです。

ムーは普通の食パンよりも味が濃いので、何かを添えるというよりムーだけで食べてもらうのが一番おいしいと思います。あえて何かと食べるなら、お店で提供しているトーストセットのように、ハムと一緒に食べるのがおすすめです。卵サラダなどの味の濃いものではなくて、シンプルにシンプルをかけ合わせる感じが合うと思います」

ムーは1斤が比較的小さめではありますが、これを半分というとかなりの厚切り。でも、この厚切りトーストがサクフワでとてもおいしいんです。バターを添えて食べると、あっという間になくなってしまいます。

「ムー」を使ったスイーツも人気商品

お店では、そんなムーの耳を使ったスイーツも人気。

「ムーを使ったフレンチトーストを提供しているんですが、そのフレンチトーストをつくる際に耳を切り落とすのがもったいないなと思っていたんです。何かできないかなということで始めたのが、ティラミス。高輪の新店舗『bread,espresso&』では、チーズケーキにして提供しています。

ティラミスは耳をコーヒー液に浸してつくりますが、チーズケーキは耳を一度カリカリに焼き上げてからキャラメルアーモンドを乗せてフロランタンをつくり、土台にしています。言われなければ耳を使っているとはわからないかもしれません(笑)」

どちらも「メインのパンを食べたあとにちょっと足りないな、というときに食べてほしい」ということで安価で気軽に楽しめる人気のスイーツメニュー。お店を訪れた際にはぜひチェックしてみてください。

新店舗「bread,espresso&」ではドーナツも販売

新店舗の看板商品「ドーナツ」

さらに、芝浦の新店舗では、他店にはないドーナツも販売されています。

「芝浦店にはフライヤーがあるのでドーナツをつくっています。シュガーとシナモンシュガーときな粉の3種類。揚げあがったらすぐ売れるくらいの人気商品です。ふわっとしているけど歯切れがいい、という食感を目指しているので、強力粉100%ではなくて薄力粉を混ぜたり、甘味も欲しかったので全粒粉を入れたりしています」

もっちりしすぎない、ふわっとした軽い口当たりが特徴のドーナツはすでにお店の看板商品。そのドーナツを使ったフレンチトーストも1日15食限定で販売されています。

ドーナツを使ったフレンチトースト

「卵液に浸したドーナツをスキレットに入れてオーブンで焼き上げるんですが、一回揚げているので外側がよりサクサクして、中は卵液がしっかりしみ込んでじゅわっとします。中までしっかり卵液が染みるようにひと晩寝かしてから焼き上げるのがポイントです」

お好みでメープルシロップをかけていただくこのドーナツフレンチトースト、カリジュワな食感はもちろん、アツアツのドーナツに冷たいバニラアイスがとろける感じもたまりません。上にかかっている、キャラメリゼされた砕きアーモンドもいいアクセント。見た目よりも甘すぎず、濃厚なのにペロリと食べ切れて、あとを引くおいしさです。

数量限定なのですぐに売り切れてしまうのかと思いきや「まだそこまで知られていないので、すぐになくなってしまうということはないです」とのこと。ぜひ、大人気商品になってしまう前に食べに行ってみてください!

コーヒーは京都の名店が監修

そしてお店の名前にもある通り、エスプレッソをはじめとしたコーヒーもパンに合うものをと丁寧につくられたもの。

「コーヒーはすべて、小川珈琲という京都のお店に監修してもらっています。やはり、コンセプトとしてはパンに合う、主張が強すぎないもの。

店名にはエスプレッソと入っていますが、エスプレッソはとても濃いので、パンに合わせるならアイスコーヒーやラテのほうが合うかもしれません。お店の人気商品はアイスカプチーノです。シロップを入れたほうがおいしいですが、入れなければ甘くないので、甘党の方でもそうでない方も楽しめる飲み物になっています」


芝浦店では、「ムー」は1日50個くらい焼いていて、全部売り切れるのだとか。日によって、夕方にはないこともあるそうです。開店時にはブリオッシュ系のパンが用意されており、それから徐々に「ムー」をはじめとしたほかのパンも焼きあがっていくので、11時~12時ごろが最も種類が豊富とか。人気商品を確実にゲットするなら、お昼前を狙って行くのがよさそうです。

表参道、湘南、芝浦など、店舗によっても違った商品が楽しめる「パンとエスプレッソと」。定番の「ムー」のおいしさと共に、ぜひ、それぞれの店舗の違いも確かめてみてください!

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この記事の執筆者
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WRITING :
こばやしあさみ