アルバムを聴いて気にかかり、目の前で繰り広げられるライブを観て感動、とても好きになる。そんなふうにしてお気に入りのアーティストが増えていくことは、音楽好きにとっては幸せな体験だ。最新アルバム『アウト・フォー・デリバリー』を携えてブルーノート東京に再登場するローレン・デスバーグは、そんな幸せをあなたに運んできれくれるに違いない、素敵な歌声をもつヴォーカリストなのだ。

すぐれた音楽のDNAをもつ、LA出身、現在はニューヨークを拠点に活動する新世代ヴォーカリスト

新世代ジャズ界を牽引する女性ヴォーカリスト、ローレン・デスバーグ
新世代ジャズ界を牽引する女性ヴォーカリスト、ローレン・デスバーグ

 米国L.A.で、ギタリストの父とシンガーの母の間に生まれたローレン・デスバーグ。幼少の頃からピアノ、チェロ、ヴォーカルのレッスンを受けて育ったという。そのままでもひとかどのミュージシャンになったかもしれないが、ボストンのバークリー音楽院に入学したことで大きな転機が訪れる。グレッチェン・パーラトと出会い、その指導を受けたのだ。

グレッチェン・パーラトといえば、ジャズ・ヴォーカリスト世界で最も注目されるアーティストの筆頭。ブルーノート東京のステージにも立っているが、もちろん客席は超満員になる。 そんなグレッチェンのプロデュースにより、ミニ・アルバム『サイドウェイズ』で、ローレン・デスバーグは2012年にデビュー。そこには、グレッチェンとのデュエット曲も収められていた。

撮影 : 佐藤 拓央
撮影 : 佐藤 拓央

 2015年には、フル・アルバム『トゥエンティ・ファースト・センチュリー』をリリース。スタンダード・ナンバーに加え、ビージーズの「愛はきらめきの中に」などのポップ・ヒットを軽やかな解釈で歌い、柔軟な感性を披露した。

 そして、翌2016年の1月末には、ブルーノート東京に初登場。艶やかな歌声を観客の心にしみわたらせたのだった。

 

 最新アルバム『アウト・フォー・デリバリー』を携えてのブルーノート東京への再登場は、7月の7日と8日。ニュー・アルバムでは、ソング・ライティングの才能を本格的に開花させたことに加えて、グレッチェン・パーラトからのメロウなR&Bの要素を受け継ぎつつも、クールかつ艶やかな独自世界を創造。これまで以上に、ヴォーカリストとしての魅力を発揮している。

 誰もが魅せられてしまう、ジャジーさと新鮮なポップ・センスとを併せ持つローレン・デスバーグ。進化する今の彼女を、最新ライヴで感じとりたい。

ローレン・デスバーグ

■スケジュール:7月7日(日)、8日(月)
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この記事の執筆者
音楽情報誌や新聞の記事・編集を手がけるプロダクションを経てフリーに。アウトドア雑誌、週刊誌、婦人雑誌、ライフスタイル誌などの記者・インタビュアー・ライター、単行本の編集サポートなどにたずさわる。近年ではレストラン取材やエンターテイメントの情報発信の記事なども担当し、ジャンルを問わないマルチなライターを実践する。