羊羹の表面にピアノの鍵盤が描かれた「ジャズ羊羹」。“和菓子なのにジャズ”という面白さや見た目のインパクトと共に、どこか懐かしさがあり、高級感も漂う、気になるスイーツ。誕生秘話から、特徴とこだわり、おすすめの用途などを、販売元のジャズとようかんにうかがいました。

現在、ジャズ羊羹は大分県由布市湯布院にあるカフェ&ギャラリーのジャズとようかんで購入できるほか、ネットでの通販もされているので、贈答や自宅用にも利用できます。

ジャズ羊羹の誕生秘話

ジャズ羊羹 classic
ジャズ羊羹 classic

まずはジャズ羊羹が生まれた経緯から店長の谷川さんにうかがいました。

「私たちはもともと、コンサート企画などを行っており、何より大切にしているものが音楽です。元気にしてくれたり、豊かな気持ちにしてくれたり、はたまた静かに寄り添ってくれたりと、音楽は私たちの暮らしになくてはならないものと感じているため、音楽ファンをもっともっと増やしたいという思いから、そのきっかけとなるようなスイーツがつくれないかと商品開発が始まりました。

『ジャズがよく似合う上品さと自由なムードを備えていること』『音楽モチーフを施すこと』『コーヒーやワインと相性のよい和菓子であること』、そして何より『見た瞬間にクスッと心が踊り笑顔が溢れること』をテーマに、およそ8か月試行錯誤を重ねて誕生しました」

ネーミングは10分で決定!

「『ジャズ羊羹』という名前はわずか10分で浮かびました。発売までの間、本当にこの名前で売り出すか考えているとき、大好きな作家・向田邦子さんの著書『眠る盃』のなかで、向田さんが、水羊羹に合わせてジャズのレコードを選ぶ場面があることを思い出し、この組み合わせはアリなんだと心に決め、ジャズ羊羹という商品名で売り出すことにしました」

ジャズ羊羹の味わい

ジャズ羊羹 ginger
ジャズ羊羹 ginger

ジャズ羊羹には、現在、定番のクラシックのほか、初夏限定のジンジャー、冬季限定のショコラの味があります。それぞれ、どんな味がするのでしょう? そして飲み物との相性も合わせてうかがいました。

■1:クラシック《通年販売》

「クラシックは、ジャズ羊羹のラインナップのなかで唯一通年販売している定番商品です。黒糖風味の優しい甘さに仕上げた羊羹に、赤ワインに漬け込んだドライいちじくがゴロゴロ入っています。深煎りのコーヒーや赤ワインによく合います。パンやチーズ、乳製品との相性も抜群です」

■2:ジンジャー《初夏限定の季節商品》

「白あんにたっぷり練り込んだドライジンジャーを香り立たせるために、あえて蜂蜜は控えめにし、さっぱりと清涼感あふれる味わいとなっています。

アイスティーや白ワイン、そしてシャンパンにとてもよく合います。ほかにも生ハムに包んでみたり、オリーブと一緒に頬張ってみたりと、アレンジ次第で華やかなオードブルとしても楽しんでいただけます。さっぱりとした甘さのなかに、ピリリと際立つジンジャーが爽やかでクセになるお味です」

■3:ショコラ《冬季限定の季節商品》

「白あんにクーベルチュールチョコレートをふんだんに練り込んだあんに、ドライイチジク、ドライチェリー、レーズンを贅沢に加え、食感豊かに仕上げています。しっとりと滑らかな舌触りはテリーヌのようでもあり、洋菓子を食べているような印象をおもちになる方も多いです」

ジャズ羊羹の特徴とこだわり

ジャズ羊羹 chocolat
ジャズ羊羹 chocolat

見た目のインパクトだけでなく、味も中身もすごいジャズ羊羹。こんなこだわりもあるのだそう!

■1:職人の手づくり!

「特徴はなんといっても、見た目がピアノ仕立てになっているという点です。その鍵盤の仕上げまで全行程が職人の手仕事で丁寧におつくりしており、大量生産ができないものとなっています」

■2:1種類以上のドライフルーツを使用

「必ず1種類以上のドライフルーツが入っているのも特徴のひとつです。お飲み物との相性も高まります。今年は季節商品づくりに積極的に取り組んでおり、常にコーヒー、紅茶、ワインや洋酒などとの相性を大切にしてつくっています」

ジャズ羊羹の大人女性向けおすすめシーン

ジャズ羊羹と相性のよいシーンとは?
ジャズ羊羹と相性のよいシーンとは?

ジャズ羊羹は、どのようなシーンで食べるのがおすすめでしょうか? 大人女性向けに提案いただきました。

■1:ホームパーティー

「ご自宅でホームパーティーの食後のデザートとして、コーヒーとご一緒に。テーブルに並べるだけで華やかになります」

■2:音楽鑑賞のお供に

「音楽好きな方は、ゆったりと音楽鑑賞を楽しむ時間のお供に。あるいは、コンサートや発表会などの差し入れ、お手土産にいかがでしょうか」

■3:ワインに合わせるオードブルとして

「ワイン好きのお客様へは、薄くカットしたバケットやクラッカーにスライスしたジャズ羊羹を載せて、クリームチーズをトッピングする食べ方がおすすめです。オードブルとしてテーブルが一気に華やぎます」

ジャズ羊羹をきっかけに、音楽に触れてもらいたい

このジャズ羊羹、販売することがゴールではない、と谷川さんは話します。

「ジャズ羊羹は、私たちが紹介したい音楽、カルチャー、ライフスタイルなど、心を豊かにしてくれる世界やモノ・コトに触れてもらいたいという願い、そのきっかけとして販売しています。そのため、湯布院本店には、紹介したいミュージシャンのCDやレコード、紹介したい作家さんたちとつくった音楽モチーフの雑貨類なども販売しています。

私たちは、ジャズ羊羹の販売を通じて、『年間1000人の音楽ファンを生もう。』をミッションに掲げ、いろんな取り組みを行っています。例えば、ジャズ羊羹の音楽部門『旅する音楽』を全国各地で開催していますが、そこにジャズ羊羹を購入されたお客様が少しずつ生の音楽に触れたいと足を運ぶようになってくださっていることがとてもうれしいです」

ジャズ羊羹は、音楽を愛する思いが込められた、音楽好きにはたまらない一品。音楽を愛する人への手土産やホームパーティーなどにはぴったりといえそう。ぜひ選んでみてはいかがでしょうか?

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この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
石原亜香利