外国人マダムと英語でファッショントークを楽しみたい方必見。気軽に使えるファッション英会話集をまとめてみました!

こんにちは、訪日外国人の通訳ガイドをしている、キャメロン今井です。いよいよ本格的にファッションを楽しめる、秋の到来ですね。

世界的に注目されるFashion Capital TOKYOには、個性豊かなオシャレな人がたくさん集います。訪日外国人マダムたちも、東京の街で繰り広げられる、日本女性のオシャレの競演に熱い視線を注いでいるようです。

さて、今回は、いつもとちょっと趣向を変えまして、私たち通訳ガイドが、訪日海外ゲストとファッショントークをどのように楽しんでいるか、実際に使う英会話フレーズをご紹介させていただきます。こんな風にファッションを英語で語れたら、国際交流生活がより楽しくなりますよ!

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キャメロン今井さん
通訳案内士、東京マダム国際交流アカデミー代表
(きゃめろん いまい)欧米圏のVIPへの通訳、アテンドを専門とする。主催する東京マダム国際交流アカデミーは、今井さんが長年にわたり温めてきた「国境を越えたマダムたちの国際交流の場を創りたい」という夢を実現するため、国際的に通用するマダムを育成することを目的としたアカデミー。通訳ガイドになれる最短コース(第3期クラス)は2020年1月から実施予定(募集要項はHPにて発表)。
東京マダム国際交流アカデミー
通訳ガイドになれる最短コース「ガイド入門講座」の詳細はこちら

■1:「日本女性は皆オシャレ!」

訪日外国人ゲストが日本女性のファッションを見たとき、まず最初に発するのがこの一言です。

【日本語】
「特に気合を入れているようにも見えないけど、日本女性って、スーパーとかちょっとそこまで出かけるときでさえ、オシャレに見える」

これを英語で言いますと、以下のような表現になります。

【英語】
They are effortlessly chic, even when they go to the local supermarket.

【語句の説明】
effortlessly:苦労せずに、無理なく、自然と/chic:おしゃれな、上品な、even when:~のときでさえ

さぁ、こう言われたとき、どう英語で返答したらいいでしょうか?

マスクをしている女性
マスクをしている女性

【日本語】
「そうね。いつも必ずオシャレしているってわけでもないけどね。でも、オシャレしてないときは、誰だか気づかれないようにマスクをして外出することもあるわ」

⇒これを英語で言うと?

【英語】
Yes, it`s true. but not always. When we don`t want to dress up, we cover our faces with a surgical mask. Nobody knows who we are !

【語句の説明】
not always:必ずしも~とは限らない/dress up:着飾る/surgical mask:マスク/Nobody knows who we are.:誰も自分だと気づかない)

「ノーメイクのときは、マスクですっぴんを隠す」。これも私たち日本女性の常套手段ですね。こうやってユーモアを交えた返答をしたら、会話がより和みます!

■2:日本女性は「仕事のとき」と「プライベートのとき」で着る服装がまったく違うことに気づいたけど、それはなぜ?

日本には、公私をきちんと分ける慣習があります。仕事中は、社会的に信頼を得られるように、きちんとした控え目なファッションを心がけ、逆に、オフのときには、流行を意識した、自分の好みに合ったファッションを目いっぱい楽しむ。

「オンとオフのときのファッションに、どうして、こんなに隔たりがあるの?」

これもよく、外国人マダムから投げかけられることが多い疑問です。

休日の装いと平日の装いにはそれなりに差がありますよね
休日の装いと平日の装いにはそれなりに差がありますよね

この「オンオフのファッション使い分け感覚」に関しては、英語では以下のように説明することが多いです。

【英語】
We can be very professional at work, we wear classic suits. We don`t wear bright color.
Because, in Japan, it’s very important to dress demurely and conservatively at work.  It`s not good to stand out when you work in a team environment.

That being said, you can let loose and totally be yourself on your days off.
Many people wear unique fashion in their private life, but dress in socially acceptable work-wear when they are in the office.

【語句の説明】
at work:仕事中/classic:流行にとらわれない上品でシンプルな/demurely:控え目に/conservatively:保守的に、地味に/stand out:目立つ/in a team environment:人とチームを組んで/That being said:それはそれとして、逆に/let loose:解放する、好きなようにする/be yourself:自然体でいられる、本来の自分でいる/days off:休日/socially acceptable:社会的に受け入れられる/work wear:仕事用の服

【日本語】
「日本女性は、仕事の場面では、プロ意識を表すため、あまり派手な色は身につけず、流行にとらわれない上品でシンプルな服装を心がけます。

それには理由があり、仕事はチームで行動することが多く、その際には、個人が目立つことはなるべく避け、チームワークを大切にした方が生産性が上がるからと、日本では昔から考えられているから。

逆に、オフの日には、自分を解放し、自分らしいファッションを楽しみます。

オフのときは自分が本当に好きな服を、仕事のときは社会的に許容される範囲内の仕事用の服を着る。日本では、これが一般的です」

「責任の伴う、公の場=オン」では、人の目を気にして、なるべく目立たないようにふるまう。一方で、「私的な場=オフ」では、人目を気にせず、ありのままの自分を出す。もしかしたら、このあたりの感覚も日本特有のものかもしれませんね。

■3:欧米女性と日本女性の意識の違いは、身体のどの部分を強調するかにも表れている。胸? 脚? どっちが恥ずかしい?

「欧米の女性は、よほど自分のボディラインに自信がない限り、太ももを露出した服は着ない」とのことですが、皆さん、この事実をご存知でしたか?

実は、私は最近までまったく知らずにおりまして、外国人のお友達から聞いて、とても驚いたのです! 欧米の女性は、脚を出すのはNGのようで、特に太ももが丸見えになる服を着るのは、かなり勇気がいることらしいのです。

欧米の女性は、よほど自分のボディラインに自信がない限り、太ももを露出した服は着ない
欧米の女性は、よほど自分のボディラインに自信がない限り、太ももを露出した服は着ない

一方、胸を強調する服を着るのは比較的抵抗ない、というより、胸は女性の魅力を一番アピールするポイントだと考えているとのこと。

かたや、日本女性はと言いますと、近年、特に若年層を中心に、勇気を持って? 太ももやお腹を出すファッションを楽しむ女性が増えてきました。

それを見た訪日外国人マダムたちは、日本女性が太ももを強調した服を着ているのを見て、「あれっ?」と、ちょっとした違和感を持つのだそうです。

ただし、モデル並みのスラっとした脚だったらOK、そうでない場合はNGのよう。脚をアピールするファッションを楽しみたいなら、美しい脚を披露すべし!ということになるかと思いますが、なかなか厳しい美意識をお持ちのようです。

⇒この辺りの事情を、英語で説明してみますと…

【英語】
Many foreign visiters to Japan think that it’s a bit strange that many Japanese women (no matter their size) wear very short skirts and shorts, but don’t want to wear low-cut tops.

In western countries, women are generally the opposite.

Many women are more than happy to show off the shape of their breasts but don’t want their naked thighs on display. I think this is a big difference in culture.

【語句の説明】
no matter: ~に関係なく/low-cut tops:襟ぐりの深いトップス/opposite:逆の、正反対の/show off:誇示する、見せつける/breasts:胸/naked thighs on display:剥き出しの太腿を人に見せる/difference in culture:文化の違い

【日本語】
「日本を訪れる多くの外国人は、日本女性が体型に関係なく、短いスカートやパンツを履いて、太ももを出しているのを見て、少々違和感を持っているようです。

また、日本女性は脚は出すのに、襟ぐりの深いトップスはあまり着ない、それはなぜだろう、と不思議に思っています。

欧米女性は、その逆パターンが一般的です。胸の形を強調するのは問題ないけど、剥き出しの太ももを見せるのは抵抗あります。ここに日本と欧米の文化の違いが大きく表れているようです」

欧米の女性
欧米の女性と日本の女性のファッション観の違いが面白い

さてさて。今回は、欧米女性と日本女性の間でよく交わされる、ファッションにまつわる会話集をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

日本女性は、元々は欧米女性をお手本にファッションを研究し始め、今や世界のファッションリーダーと言われるまでに、ファッショナブルに成長を遂げてまいりました。

ですが、このように、ファッション会話をよくよく分析してみますと、欧米と日本は、ファッションに関して、まったく同じというわけではなく、文化、美意識など、さまざまな面で違いがあることに改めて気づかされました。

この違いが面白い!

お互いの違いを理解し合うことが、国際交流の第一歩。そして、国際交流を楽しむには、やはり英語はマストアイテムであります。

今後も、実践で役立てそうな、ファッション英語をご紹介させていただきますので、よろしければ、参考にしていただき、外国人マダムと交流の場に遭遇した際は、是非ともこのフレーズを使ってみていただければと思います。

ボーダーレスが益々進む現代社会。日本女性が、ファッションと英語を自由自在に操って、臆することなく、その魅力を世界に発信し、活躍の場をさらに広げていけますように。

英語監修:Ginny McKnight Shiung
英語講師
オーストラリア、メルボルン生まれ。日本に2009年に移住。NHKクールジャパン出演者。バイリンガル通訳ガイドとして活躍中。また、東京マダム国際交流アカデミー「ジニーのファッション英語講座」の講師担当。
プロフィール
この記事の執筆者
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