2015年、イングランドで開催された前回のラグビーワールドカップの際に、ロールス・ロイスは限定車「ヒストリー・オブ・ラグビー」を発表。同時にロールス・ロイスのインテリアと同じレザーを使用して作られたラグビーボールも記念として少数製作された。そして4年後の今、アジア初のラグビーワールドカップ開催で湧く日本でも、「ラグビーを愛するお客様のために」として、車両の内装で使用されているレザーを用いたラグビーボールをアジア太平洋地域限定で製作した。

3種類のデザインを製作

こちらはブラック・バッジをイメージしたもの。
こちらはブラック・バッジをイメージしたもの。
日本限定の紅白モデル。ほかに、イングランドの国旗をイメージしたデザインもある。
日本限定の紅白モデル。ほかに、イングランドの国旗をイメージしたデザインもある。

ラグビーボールに使用されたレザーはロールス・ロイスの車両同様、グッドウッド工場の職人が目と手の感覚で確認しながら厳選した上級グレードの、柔らかく洗練された本革で、オーストリアやスイスの牧場で育てられた牡牛のもの。おまけにその牧場は皮膚に傷を残すと言われている蚊が生息しづらい標高の高い場所に位置し、柵には有刺鉄線を使わないなど、ストレスや障害を与えない環境になっているという。そんなこだわりの本革を使用したボールには、車両のヘッドレストと同様、ロールス・ロイスの「RR」マークの刺繍があしらわれている。色はロールス・ロイスのブラック・バッジ(ドライバーズカーの雰囲気を高めた仕様のモデル)をイメージした黒い革に白い刺繍、イングランドの国旗をイメージした白い革に赤い刺繍、そして日本限定として日の丸をイメージした紅白の革に赤い刺繍と、3つのデザインが用意される。

最高のボールを蹴る勇気……はない!

一般販売はされず、イベントなどでお披露目されるとのこと。
一般販売はされず、イベントなどでお披露目されるとのこと。

ラグビーワールドカップを記念して、という意味合いもあるだろうが、そもそもラグビーボールには、形状は楕円形で4枚張りでなければならないという規定がある。つまり、規定に合うように製作することは、ロールス・ロイスがこだわり抜いた「Aグレード」の最上級の革の上質感と、そして職人の縫製技術をアピールするにはまたとない機会なのだ。あくまで筆者の推測だが……。富裕層のためにつくられたロールス・ロイス、そして富裕層の子息から始まったラグビーというスポーツの関連性も含めて、決して意外な組み合わせではないことも頭に入れておきたい。

まさに「ラグビーボール界のロールス・ロイス」と言えるボールだが、残念ながら非売品。もっとも、もし手に入れることができたとしても、このボールをグラウンドに蹴り入れる勇気はさすがにない。