立ちはだかる壁を破り、自分らしい働き方を実践する日本人女性の「働き方」改革

Preciousでは、世界で活躍するキャリア女性たちの「今」を追いかけ、彼女たちがどのように仕事や人生を輝かせているのか?を、2004年の創刊以来15年間、見続けてきました。

仕事への情熱や楽しむ気持ちなど、15年間変わらないものがある一方で、働く場所や時間などの制限がはずれ、「働き方」は今、大きく変わってきています。そこで、時間、場所、職種などにこだわらない、柔軟で自由な発想の働き方を実践している女性の働き方を拝見。未来の働き方の模索をしてゆきます。

人事の専門家として、逆算してキャリア計画を考えるように助言していたのが「目の前のことを頑張るうちに、人生が拓けることもある」と思うように

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阿部由希奈さん
「and CURRY」代表、人事企画フリーランス
(あべ ゆきな)34歳。企業で人事企画を担当。3度目の転職先は6人のみの企業で、広報からウェブディレクターなどあらゆる業務を担う。2016年、フリーに。企業の人事業務を請けながら、愛するカレーの研究に打ち込む。2018年、東京・世田谷に、「Kitchen and CURRY」の屋号でキッチンを開設。毎週木・日曜日にキッチンを開放、新レシピのカレーを提供する。現在、人事業務は週に半日×3回、カレー研究は週4日。一時はウェブディレクターもしていたが、カレーの仕事が増えて、現在はふたつの仕事に絞る。著書に『スパイスでおいしくなるand CURRYのカレーレッスン』(立東舎)。

人事企画のオフィスワークと週2日のカレー店を両立

働く時間の短縮が進むなか、生まれた時間で別のビジネスへの取り組みが注目されています。ふたつの仕事をもつ"デュアルワーク"が、大きく発展することもあるようです。

人事企画職に就いていた阿部由希奈さんが"副業"のきっかけに出合ったのは、ワーカホリック気味な働き方を変えたいと思っていたとき。ストレス発散にカレーを食べていた阿部さんは、レストラン巡りを発展させ、ついにはカレー研究のためにキッチンを構えて、週2回は店として営業するようになったのです。

キャリア_1,インタビュー_1
阿部由希奈さん

「フリーランスとして独立し、企業から人事業務を請け負う形に切り替え、並行してカレーの研究にも打ち込むようになりました」

人事の専門家としては、目標から逆算してキャリア計画を考えるように助言していたが、目の前のことを頑張るうちに、人生が拓けることもあると考えるようになったそう。

「企業からの収入や情報があってこそカレーの研究ができる今ですが、自分にしかできない仕事は、どんどん増やしていきたい」。

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PHOTO :
豊島正直、石川浩太郎、森本真哉
EDIT :
樋口 澪(HATSU)、喜多容子(Precious)
取材・文 :
三村路子
取材 :
佐々木恵美