今季の着こなしには、新しいブーツは必要不可欠

今季のランウェイでは各ブランドで、ブーツを主役にしたスタイルに注目が集まりました。ショートブーツはバリエーションも豊かに。近年、影をひそめていたロングブーツも、鮮やかにカムバック。ブーツが流行最前線に躍り出た理由を、ファッションジャーナリストの藤岡篤子さんにうかがいました。

「着こなしがベーシックやトラッドへと原点回帰した今、足元にボリュームをもたらし、アクセントとして楽しむ傾向があります。スニーカー人気が一段落したことも理由のひとつに」。

「正統派のスタイリングを完成させるためには、ロングブーツはなくてはならない存在です」

ブーツ_1,大人コーデ_1,コレクション_1
ロシャス。深みのあるカラーブーツをアクセントに。

足元のバランスは、おしゃれを左右するもの。ロシャスのルックを見ても、ブラウス×タイトスカートで正統派であっても、ブーツを合わせることで、旬の表情をもたらします。

ブーツ_2,大人コーデ_2,コレクション_2
マックスマーラ。クリーミートーンの装いにモードな香りを。

また、マックスマーラのように、コートの装いも、ブーツまでトータルカラーでまとめることで、よりモダンに。

ロングブーツに人気が集まった理由として、スカートのバリエーションが増えたことも要因になっているそう。藤岡さん曰く「スカートのレングスもひざ下やミディ丈が増え、ギャザーやスリット入りのタイトスカートなどデザインもさまざま。多様化するスカートのデザインを受け止めるという役割でも、ロングブーツが頼りになるのです」。

ブーツ_3,大人コーデ_3,コレクション_3
エルメス。端正なブーツでワントーンをモダンに、凛と。Jean-François José

エルメスのルックのように、ひざ下丈のタイトスカートにロングブーツを合わせて、肌を見せないスタイルも今季らしいバランスに。

「ショートブーツはデザインのバリエーションも広がり、着こなしのアクセントに活躍」

ブーツ_4,大人コーデ_4,コレクション_4
ディオール。タータンチェックで着こなしをリズミカルに。

一方、ショートブーツは、エレガントなものからトレッキングタイプまで、バリエーションが増えているそう。

「私自身も、今季はちょっぴりマスキュリンなデザインのショートブーツを新調したいと考えています。ベーシックな着こなしでも、足元から旬を取り入れるだけで、着こなしの鮮度が上がるからです」と藤岡さん。

ブーツ_5,大人コーデ_5,コレクション_5
ザ・ロウ。

ザ・ロウのようなボリュームのあるショートブーツをフェミニンな装いに合わせるMIX感にも注目が。 大人にふさわしい今季のブーツスタイル。ホテルのラウンジやレストランなど、フォーマルな場面にも臆することなく楽しみたいもの。

ブーツ_6,大人コーデ_6,コレクション_6
ジョルジオ アルマーニ。

藤岡さんは、今季はシーンレスでブーツを楽しめると断言。

ブーツ_7,大人コーデ_7,コレクション_7
サルヴァトーレ フェラガモ。上質なレザーの艶めきがリッチ感を演出。

「きちんとしたシーンでブーツを楽しむならば、やはり品のある色や上質な素材にこだわるべき。今季はこれまでになかった色や素材が登場し、ブーツがよりエレガントに進化しています。ベルベットなどドレッシーなタイプを選ぶのも華やかなシーンに映えそうです」。

ブーツ_8,大人コーデ_8,コレクション_8
ジル サンダー。ロングコートと濃厚ブラウンのブーツで小粋に。

ジル サンダーのルックのように、上質なコートのサポート役として合わせる着こなしは、今すぐに真似できて、オンからオフまで活躍。

ブーツ_9,大人コーデ_9,コレクション_9
フェンディ。ヌーディな一足がワンピースを上品に見せる。

また、フェンディで見つけた、ドレスに合わせたエレガントな着こなしも、冬のパーティシーンなどに変化をもたらしてくれる期待大。

足元のバランスががらりと変わった今シーズン。ブーツから着想するおしゃれは、この時期ならではの楽しみのひとつです。ランウェイのルックを参考にしながら、ぜひ、ブーツを取り入れた新しいおしゃれに挑戦しましょう。

関連記事

この記事の執筆者
TEXT :
藤岡篤子さん ファッションジャーナリスト
BY :
『Precious11月号』小学館、2019年
1987年、国際羊毛事務局婦人服ディレクターとしてジャパンウールコレクションをプロデュース。退任後パリ、ミラノ、ロンドン、マドリードなど世界のコレクションを取材開始。朝日、毎日、日経など新聞でコレクション情報を掲載。女性誌にもソーシャライツやブランドストーリーなどを連載。2000年より情報用語辞典『イミダス』でファッション分野を執筆。毎シーズン2回開催するコレクショントレンドセミナーは、日本最大の来場者数を誇る。好きなもの:ワンピースドレス、タイトスカート、映画『男と女』のアナーク・エーメ、映画『ワイルドバンチ』のウォーレン・オーツ、村上春樹、須賀敦子、山田詠美、トム・フォード、沢木耕太郎の映画評論、アーネスト・ヘミングウエイの『エデンの園』、フランソワーズ ・サガン、キース・リチャーズ、ミウッチャ・プラダ、シャンパン、ワインは“ジンファンデル”、福島屋、自転車、海沿いの家、犬、パリ、ロンドンのウェイトローズ(スーパー)
EDIT :
川口夏希、遠藤智子(Precious)