頭を覆っている筋肉は、前側にある前頭筋、後ろ側にある後頭筋、両サイドにある側頭筋の3つ。実は頭頂部は筋肉ではなく、帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)という腱膜で覆われています。この腱膜は、他の部分と比べて毛細血管が少ないので、血行不良になりやすいのだそう。

すると頭皮に栄養がいかなくなり、薄毛や白髪の原因に…。髪の老化は、加齢だからしかたがないと諦めないで。この村木さんのメソッドは薄毛、白髪、うねり毛、抜け毛に効果的。マスターしてこまめに行えば若返りは可能です!

さらにいうなら、顔も頭皮も一枚皮でつながっているから、頭皮がほぐれてハリが出ることで、顔の皮膚がぐっと持ち上がり、たるみ解消効果も。我流のフェイスマッサージはちょっと怖い、という人は頭皮マッサージでたるみケアするのが得策ですよ。

 
村木宏衣さん
アンチエイジングデザイナー
(むらきひろい)大手ステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」美容メソッドを確立。現在は「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。著書に『一生劣化せず今すぐ若返る 整筋・顔体大全』(日経BP社)など多数あり。Instagram
体験者:吉川歩さん
読者モデル(40歳・フリーエディター)
「頭頂部がこんなに硬くなっているとは…!触ってみて初めてわかりました。ここをほぐすととても気持ちがいいし、ちょっとやっただけでもすっきりしますね。眼精疲労も解消するよう。しかも1回のマッサージでも顔がぐっと引き上がって目がぱっちりするように感じますね」
 

薄毛&白髪を予防する、若返り「頭皮ほぐし」メソッド

■Step1:はじめに前頭筋をほぐす

こぶしをつくったときに指4本の第1関節〜第2関節を使って行います。

こぶしを握り、第一関節から第二関節の平らな面を使う
関節部分を使うと刺激が強すぎるので、平らな部分を使いましょう。このほうが刺激なく深く圧をかけることができます。

こぶしの第1関節〜第2関節の平らな面を眉に当てます。そして、奥にある骨をほぐすように、小さく円を描きながらマッサージを。少しずつ生え際方向にずらしながら、5回ずつ円を描き、額を揉みほぐしていきます。

額をマッサージしている様子
額にある前頭筋と頭頂にある帽状腱膜はつながっているので、はじめに前頭筋をほぐしておくと、顔のリフトアップ効果が高まります。

■Step2:生え際から後頭部へと指の腹で耕すようにほぐす

頭頂部にある帽状腱膜のこわばりをほぐしていきます。指を広げて、指の腹で生え際から後頭部に向かって、シャンプーする感じでジグザグと15秒くらい指を動かしましょう。そのときミリレベルで細かく動かすのが効果的。

頭頂部の頭皮をジグザグとマッサージしている様子
棒状腱膜を1ミリずつ動かして、骨から筋膜をはがすイメージで行いましょう。

■Step3: 頭頂から耳の後ろを通って鎖骨までリンパを流す

マッサージで動いた老廃物を流すと、頭皮のむくみも顔のむくみもスッキリします。指を広げて生え際に置き、側頭部、首筋、鎖骨へと指の腹でなぞるようにして流していく。軽く圧をかけながら上から下まで気持ちよく流していきましょう。

指を広げて生え際に置き、側頭部、首筋、鎖骨へと指の腹でなぞるようにして流している様子
このとき呼吸は止めないこと。深呼吸しながら行うと筋肉が緩み、老廃物が流れやすくなります。

【まとめ|薄毛&白髪を予防する「頭皮ほぐし」メソッド4か条】
1.薄毛や白髪は頭に薄く広がる筋肉や筋膜が緊張してこわばるのが原因のひとつ。
2.頭頂部の帽状腱膜は毛細血管が少なく、血行不良になりやすいのでマッサージでのケアが必須。
3.帽状腱膜のマッサージは、骨から筋膜をはがすように細かくジグザグと指を動かすのが効果的。
4.頭皮がほぐれてハリが出ると顔の皮膚がぐっと持ち上がり、たるみ解消効果も。

以上、薄毛&白髪を予防する「頭皮ほぐし」メソッドを教えていただきました。

セルフケアは続けることが大事。「誰でも簡単に効果テキメン」のアンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。

次回は11月9日の更新です。お楽しみに!

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
PHOTO :
松原敬子
EDIT&WRITING :
荒川千佳子