黒のタキシードがフォーマルだと思うだろうが、実際にはネイビーやグレーなど多彩にラインナップしている。ボウタイやドレスシャツのアイテムもそうであるが、初めて選ぶとなると不安もある。やはりスーツに精通したプロに聞くのがいちばんである。

スタイル別フォーマルコーディネート3選!

実は黒よりも黒く見える!?「ストラスブルゴ」のネイビーのタキシード

タキシードスーツ¥140,000・シャツ¥23,000・タイ¥12,000(ストラスブルゴ)、靴¥62,000(トレーディングポスト青山本店〈クロケット&ジョーンズ〉)、チーフはスタイリスト私物
タキシードスーツ¥140,000・シャツ¥23,000・タイ¥12,000(ストラスブルゴ)、靴¥62,000(トレーディングポスト青山本店〈クロケット&ジョーンズ〉)チーフ/スタイリスト私物

ウールにモヘアを混紡した「ストラスブルゴ」のタキシードは、礼服用生地として使われるバラシアと呼ばれる特殊な織りを採用し、生地表面に小さな凹凸が生まれることでサラッとした肌触りが特徴的。構築的でありながらも着心地は非常に軽やかで堅苦しさは皆無。ラペルやボタンなどにシルクグログランを採用したオーセンティックなフォーマルスタイルだが、ネイビーは暗い場所だと黒よりも黒く見えるため、その二面性が楽しめるのもさりげなく遊び心を盛り込んだタキシードである。

上質なウールから醸し出される品格!「麻布テーラー」のタキシード

タキシードスーツ¥75,000(オーダー価格)・シャツ¥11,000(オーダー価格)・タイ¥5,500・チーフ¥3,500(麻布テーラープレスルーム)、靴¥62,000(トレーディングポスト青山本店〈クロケット&ジョーンズ〉)
タキシードスーツ¥80,000※オーダー価格・シャツ¥11,000※オーダー価格・タイ¥5,500・チーフ¥3,500(麻布テーラープレスルーム)靴¥62,000(トレーディングポスト青山本店〈クロケット&ジョーンズ〉)

上質なウールを採用し、日本では数少ない連続フラットプレス機により仕上げることでウール本来のハリとコシに加え、繊細な光沢感を纏った美しいタキシードは、あえてのダブル仕様に。時間をかけてゆっくりと織り上げることでシワの回復力にも優れた実用性の高さも嬉しいポイント。グレーとブラックのコントラストでメリハリの効いたフォーマルスタイルが大人らしい印象だ。

今の時代、フォーマルだってコンフォートに!「トライアーノ」のタキシード

ジャケット¥99,000・シャツ¥29,000・パンツ¥39,000〈トライアーノ〉・タイ¥9,000・チーフ¥6,000〈バーニーズ ニューヨーク〉・靴¥69,000(クロケット&ジョーンズ)(すべてバーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター)

洗えるスーツやストレッチスーツが当たり前になりつつある今、その波はフォーマルにも。一見普通に見えるこちらのタキシードは、名だたるスポーツブランドへ生地を下ろしていたファブリックメーカーが設立した「トライアーノ」のもの。仕立てのよいタキシード顔をしながらも、実はポリエステルなどの化繊を使用したストレッチ性に非常に優れたタキシード。もちろん洗濯も可能で、その手軽さが見逃せない。

ストレッチだから、こんなに伸びる!

後ろ身頃を伸ばした写真。機能性素材のストレッチ性の高さが伺える。
後ろ身頃を伸ばした写真。機能性素材のストレッチ性の高さが伺える。

非常に優れた伸縮性により、ストレスは皆無。それなのにきちんと見えするスタイルに、フォーマルの新たな時代を感じさせられる、そんなブランドだ。

以上、セレクトショップのタキシードを紹介した。同じタキシードでも、ベーシックな黒だけでなく、このように様々なタキシードがある。人とは違った個性を出すのなら、こんなタキシードを着こなしてみるのもひとつの手段である。迷ったらなら冒険するのではなくその道のプロに聞くことをおすすめする。

※価格は全て税抜きです。

問い合わせ先

この記事の執筆者
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
Faceboook へのリンク
Twitter へのリンク
PHOTO :
島本一男
STYLIST :
河又雅俊
EDIT&WRITING :
河又雅俊