王室に連なる王妃やプリンセスたちが共通して好むスタイリングのひとつに、「ワントーン」があります。基本の色で全身を染め上げる、統一感の高い装いです。

2019年秋冬の最大のトレンドでもあるこのワントーン、実はメリットがいっぱい。隙を見せないスタイルは、相手への気配りが行き届いている証拠。エレガントに映るのに加え、堂々とした印象を醸し出せます。

正統派イメージやきちんと感が備わる点も、王女や公妃たちが支持する理由。日頃から磨きを掛けている彼女たちのロイヤル技を見習って、今冬のお出かけを格上げしてみませんか?

王妃たちは「ワントーン」がお好き!ノーブルなお仕事スタイル5選

■1:今どきエレガントを体現する万能カラー「グレージュ」

グレージュの上質コートに身を包んだメアリー皇太子妃
少し濃い色のパンツをチョイスすれば、引き締まった印象に

上品なグレーは穏やかさや品格を演出するのに向いた色です。ベージュを織り交ぜたグレージュは、場面を選ばない万能カラーだから、王室関係者にも好まれています。

デンマーク王室のCrown Princess Mary(メアリー皇太子妃)はグレージュの上質コートに身を包んで、イベントにご出席。濃いめグレーのチェック柄クロップドパンツと、同じくグレーのショートブーツで色味をそろえ、すらりとしたレッグラインに整えていました。

コートは共布ベルトでウエストマークしながらも、無造作な結び目をつくってリラックスした表情に。グレージュの持ち味が生きて、余裕を感じさせるエレガンスコーデです。

■2:落ち着きと気品をアピールできる旬カラー「ブラウン」

キャメルトーンで全身をまとめたマキシマ王妃
柄パンツを選ぶことで、まとまりすぎを防いでいるのも、ロイヤルな気配り

程よく明るさがありつつ、気品を保ちやすいのがブラウントーンのよさ。ソフトな人柄も醸し出すから、外交の「顔」として、フレンドリー感が求められるプリンセスたちのお気に入りカラーです。

中東のヨルダンを訪問した、オランダのQueen Maxima(マキシマ王妃)は、砂漠や石の景色になじむブラウンで全身をまとめました。派手に見えすぎないから、好感を抱いてもらいたい場面にうってつけ。お仕事ルックにも生かしやすい色です。タートルネックとチェック柄パンツの上から、チェスターコートを羽織って、くっきりとウエストマーク。トップスはセーターですが、コートと色を合わせてあるから、きちんと感が上乗せされて見えます。

■3:あたたかみと格上感を印象づける「ワインレッド」

深みのあるワインレッドで全身を彩るヴィクトリア王女
レザーグローブ、スエードブーツで質感を少しずらすのが深みを引き出すコツ

深みのあるワインレッドは、あたたかみを感じさせる雰囲気に導いてくれます。ワントーンで全身を彩ると、一段とロイヤル感が強まる色です。

スウェーデン皇太子のCrown Princess Victoria(ヴィクトリア王女)が、寒い冬に王子の手を引いて式典に参加していたときの装いがこちら。きっちり防寒しながらも、重たく見えていないのは、ワインレッドの効果。コートやパンツはもちろん、マフラー、グローブ、ブーツまで、全てを同系色で統一しています。

この徹底ぶりも、抜かりのない王室コーデならでは。控えめの光沢を帯びたウエアにも、格上テイストが薫ります。

■4:高貴でドラマティックなイメージで魅せる「レッド」

オールレッドの装いのレティシア王妃
センスを感じさせるのは、軽やかな「柄」の遊び心

鮮やかなレッドを、高貴なムードで着こなすのも、ロイヤルレディーたちの特権的なまとい方です。王室流の堂々とした所作がドラマティックな赤のワントーンに重みを加えています。

スペインのQueen Letizia(レティシア王妃)は、がん対策の会合にオールレッドの装いで臨んでいました。重要な会議に参加する意欲まで印象づけてくれそう。背筋を伸ばした凜々しい立ち姿が、赤の迫力をさらに高めています。華やかな色だからこそ、すっきり見せるのが素敵にまとうコツ。コートはくびれを際立たせ、角形バッグがキリッとしたアクセントに。ロングブーツで脚線もシャープに演出しています。

■5:ノーブルさとこなれ感が同居する「アイボリー」

コート風ジップドレスのシャルレーヌ公妃
ジップの縦落ちラインで細見え効果も引き出して

真っ白ではない、ややミルクがかったアイボリーはノーブル色の代表格と言えます。ワントーンで着ると、気品が引き立ち、王室ルックらしい着映えに仕上がります。

モナコのPrincess Charlene(シャルレーヌ公妃)は、王室コーデでは珍しい、コート風ジップドレスをお召しになっていました。見える面積が広いぶん、アイボリー特有の色味が生きて、こなれた見え具合に。アイテム数を抑えたおかげで、凛としたムードが強まっています。ロングブーツは少しだけ色の濃いベージュをセレクト。これによって、アイボリーのクリーンな印象が際立っていますね。


ワントーンのまとめ方は、統一感が生まれるから、相手や場面に対する丁寧な思いが伝わります。ホリデーシーズンにはごあいさつや出会いの機会も増えるタイミング。好印象を呼び込みやすい「ワントーンコーデ」で、さらなるイメージアップを試みてみませんか?

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この記事の執筆者
多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報、着こなし解説などを発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かした解説が好評。自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い。著書に『おしゃれの近道』『もっとおしゃれの近道』(学研パブリッシング)がある。
PHOTO :
AFLO
WRITING :
宮田理江
EDIT :
石原あや乃