「ルイナール」がアーティストを支援する歴史は古く、ベル エポック華やかなりし1896年に遡る。アール ヌーヴォーの旗手と謳われたミュシャを広告ポスターに起用し、世間を魅了した。2000年以降は最先端のアーティストとのコラボレーションを毎年実施。現在は年間30以上もの世界アートフェアに協賛し、アートシーンに欠かせないシャンパーニュとして確固たる地位を築き、世界中のアート愛好家に注目されている。 

「ルイナール ブラン・ド・ブラン」

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「ルイナール ブラン・ド・ブラン」750ml ¥10,600

「ルイナール」が所有するぶどう畑から着想を得た作品

現在、「ルイナール」は、新進気鋭のアーティストが一定期間メゾンに滞在して作品の制作を行う「アーティスト イン レジデンス」というプログラムを毎年開催している。

本年度招聘されたのは、サンパウロ出身のヴィック・ムニーズ氏。

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ヴィック・ムニーズ氏

社会的且つ政治的な作風で知られるムニーズ氏は、リオデジャネイロにある世界最大のごみ処理場で3年かけて創作活動に勤しみ、無数の廃棄物による作品「Pictures of Garbage」を2008年に完成。その作品はサザビーズのオークションで、総額25万ドル(およそ2700万円)で落札されているその様子を描いたドキュメンタリー映画「ヴィック・ムニーズ / ごみアートの奇跡」では数々の賞を受賞している。

ムニーズ氏はメゾンに滞在中、「ルイナール」が所有するぶどう畑の一つで、ランスの山上にある欧州最北端のシルリーに魅了される。そこで長い時間をすごす中で、シャンパーニュを生産するための長い過程を知り、「流れ」という概念から着想を得て、黒く染めた木片や木炭を使用してブドウの幹を表現する作品など「ルイナール」の世界をムニーズ氏流に表現している。

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Flow Vine 1 (c) Vik Muniz x Ruinart, 2019

この機会に290年の歴史を育んできた世界最古のシャンパーニュメゾンと、自然界の素材を華麗なる作品へと変貌させる視覚芸術の魔術師ムニーズ氏が描く「ルイナール」の世界観を堪能してはどうだろうか。

「TOKYOGRAPHIE 2019 RUINART x VIK MUNIZ -SHARED ROOTS-」

会期/~2019年12月8日(日)11:00〜20:00(12月8日のみ11:00〜15:00)
住所/東京都渋谷区代官山町14-18 1F  KASHIYAMA DAIKANYAMA GALLERY

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この記事の執筆者
フリーランスのライター・エディターとして10年以上に渡って女性誌を中心に活躍。MEN'S Preciousでは女性ならではの視点で現代紳士に必要なライフスタイルや、アイテムを提案する。