第2回「Precious WATCH AWARD 2019」で選出された女性向けのラグジュアリーな時計は?

2019年に発表された新作時計のなかから、カテゴリーごとに至高の一本を選び出す「プレシャス ウォッチアワード(Precious WATCH AWARD)」。ラグジュアリーウォッチの祭典の様子をお届けします!

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例年どおり、2019年も各ブランドがスイスにて発表会を開催。年末に向けてそれらの新作が続々と上陸しています。

華やかに出そろったニューモデルを9つのカテゴリーに分け、ラグジュアリーウォッチに対する高い審美眼を持つ8名の審査員によって厳正にジャッジ。それぞれの「最高の一本」を選び抜きました。

今回ご紹介するのは「ラグジュアリースポーツウォッチ部門」です。

【ラグジュアリースポーツウォッチ部門】に選出されたのは、シャネルの「J12」!

2019年は例年にないほど、ラグジュアリースポーツウォッチ豊作の年でした。「審査員個人賞」でも、このカテゴリーが多く並んでいます。ゆえに「最激戦」だったこの部門を制したのは、誕生から20年目を迎え、新たに甦った、シャネルの「J12」でした。

「正直、パッと見ただけでは何が変わったのか全然わかりませんでしたが(笑)、例えば「シャネル N°5」の香水瓶も、誕生から細かな変化を重ねながらも印象やデザインの核が変わらない、それこそがシャネルの美学ですよね」(フォトグラファー・浅井佳代子さん)

最大の進化はムーブメント。2019年1月にシャネルが株式取得を発表したスイスの高級ムーブメント製造会社KENISSI(ケニッシ)社製の、こだわりのムーブメントが搭載されたのです。

「また、ムーブメントだけでなく、実に約70%ものディテールが変更されています。よりエレガントになった細部こそが、シャネル一流のラグジュアリーを体現しているといえるのではないでしょうか」(『HODINKEE Japan』編集長・関口 優さん)

シャネルでなければ発想さえしない、そして、叶えられなかったひそかながらも最高に贅沢な「J12」の革命。誕生から20年、そしてこの先の20年もそれ以降も永遠に、「J12」は「J12」であり続けることでしょう。

「何ひとつ変わることなく新しく生まれ変わった」メゾンの美学の結晶

高級時計_1
時計「J12」¥632,500【ケース径:38mm、ケース:高耐性セラミック×ステンレススチール、ブレスレット:高耐性セラミック、自動巻き】・イヤリング¥866,000・リング¥364,000(シャネル)、カットソー¥13,000(ストラスブルゴ〈アリクアム〉)

「何も変わっていないように見せて、実はまったく新しく進化している。そんな逆説的なコンセプトは、いかにもフランスのメゾンらしい」(フリーキャスター、エッセイスト・雨宮塔子さん)

時刻を見たときの視認性、手首の装着感、リュウズやベゼルを回すときの操作性や感触。変化したディテールのそれぞれがひとつに融合し、五感に訴えかけます。純白のセラミックならではの、リッチ&カジュアルの絶妙なバランスもシャネルの洗練を物語る。

高級時計_2
ダイヤルをほんの少しだけ拡張。それに伴いベゼルはわずかに細身に。また以前は若干異なった長針と短針の太さが同じに。
高級時計_3
ムーブメントの大きな部分を占めるローターは「完全な円」を追求して丸形に。パワーリザーブも70時間を誇り、実用性もアップ。
高級時計_4
ケースは少し厚みが増えたぶん、側面にカーブをもたせなめらかなラインを構築することで以前と変わらない印象をキープ。ベゼル外周にあしらわれた刻みの数は30から40に、内部のツメは60から倍の120になり、操作時のフィーリングがより豊かなものに。

※掲載した商品は、すべて税抜です。

問い合わせ先


Precious WATCH AWARD 2019の審査員はこちらの8名

浅井佳代子さん
フォトグラファー
(あさい かよこ)本誌創刊からファッションページにおいてあらゆる名品を撮り続け、印象深いビジュアルを牽引。ウォッチ&ジュエリーの撮影も多く手がけ、美を見極める豊かな感性を発揮し続ける。カルティエの「タンク」を愛用している。
雨宮塔子さん
フリーキャスター・エッセイスト
(あめみや とうこ)TBSのアナウンサーとして活躍後、1999年に退社し単身渡仏。フランス語、西洋美術史を学ぶ。2016~2019年、『NEWS23』(TBS)のキャスターを務めた後、再びフランスへ。ジュネーブのウォッチフェアの取材歴もあり、時計への造詣は深い。
犬走比佐乃さん
スタイリスト
(いぬばしり ひさの)本誌をはじめ数々の女性誌や、キャスター、女優のスタイリングを手がけ、「マダム犬走」の愛称で多くのファンをもつ。30年以上を誇るキャリアと卓越した審美眼で、セレクト&スタイリン
関口 優さん
『HODINKEE Japan』編集長
(せきぐち ゆう)時計専門誌編集長を4年務め、専門誌売り上げNo.1に導く。2019年9月、世界の時計メディアを牽引するウェブサイト初の海外版である『HODINKEE Japan』の編集長に就任。11月にローンチされ、大きな注目を集めている。
並木浩一さん
桐蔭横浜大学教授・腕時計ジャーナリスト
(なみき こういち)1990年代より、スイスの時計フェア・S.I.H.H(. ジュネーブサロン)、バーゼルワールド他を取材・研究し続けている日本の腕時計ジャーナリストの草分け。著書に『腕時計一生もの』(光文社新書)、『腕時計のこだわり』(ソフトバンク新書)などがある。
本間恵子さん
ウォッチ&ジュエリージャーナリスト
(ほんま けいこ)ジュエリーデザイナーから宝飾専門誌エディターに転身。その後フリーランスになり、女性誌や新聞を中心に専門性の高い記事を執筆。大学でのセミナーやトークショーイベントにもしばしば登壇している。アンティークにも造詣が深い。
岡村佳代さん
ウォッチ&ジュエリージャーナリスト
(おかむら かよ)スイスの時計フェアの取材歴は日本で屈指のキャリアを誇り、女性に機械式時計の魅力を啓蒙した第一人者として知られる。マニアックになりすぎないわかりやすい筆致で、女性誌、男性誌、専門誌と幅広い媒体で記事やコラムを執筆している。
中村絵里子さん
『Precious』ファッションディレクター
(なかむら えりこ)ウォッチ&ジュエリー、ファッションページを担当。ハイジュエリーウォッチや高級ブランドアーカイブなど貴重な時計を目にする機会にも恵まれ、工房取材などで職人の手仕事を実際に目にすることも多い。今年はブレスレットウォッチに注目。

『Precious』1月号では、プレシャスウォッチアワード受賞商品を一挙公開!

ファッションニュース_1
Precious2020年1月号(2019年12月7日発売) ¥1,000(税抜)

2019年12月7日(土)発売の『Precious』1月号では、今年の『Precious WATCH AWARD』受賞商品のすべてをご覧いただけます。豪華絢爛な時計に加え、今年の時計の潮流についてもお届けしておりますので、是非、チェックしてみてください。

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PHOTO :
浅井佳代子(人物)、戸田嘉昭・池田 敦(パイルドライバー/静物)
STYLIST :
犬走比佐乃、来住昌美(インテリア)
HAIR MAKE :
三澤公幸(3rd)
NAIL :
佐藤江美(Hands−On)
MODEL :
立野リカ(Precious専属)
COOPERATION :
安里昌悟
EDIT :
岡村佳代、濱谷梢子・中村絵里子(Precious)