得意と苦手にはっきり分かれがちなのが、赤の着こなしです。フェミニンで情熱的な赤は、スタイリングに「技」が求められます。上手に操るコツは、赤を自然に見せるような組み合わせ方です。

大勢の視線を集める世界の王妃や王女は「赤」を基調とした着こなしに、オリジナルなコーデ技を生かしていらっしゃいます。程よく艶やかさをまといつつも、派手すぎない。流石の着こなしテクニックを参考に、新年の始まりを盛り上げてみませんか?

開運へと導く「赤」の装いのコツは?麗しのロイヤルレディー達から学ぶ着こなし術5

■1:黒ジャケットで赤いロングワンピをすっきり品良く引き締める

赤のロングドレスに黒ジャケットを羽織ったプリンセス・ソフィア
揺れるイヤリングも赤を選んで、ゴージャス感を表現

明るいトーンの赤はインパクトが強めです。ロングドレスのように、面積の広い服を赤一色で染め上げると、きつい印象に映りがち。でも、ダークカラーのはおりものを重ねれば、全体がシックにまとまります。

スウェーデン王室のプリンセス・ソフィア(Princess Sofia)は、赤のロングドレスに身を包んで優美に登場。この日は王妃の誕生日とあって、おめでたさを全身で表現していました。黒のジャケットを肩掛けではおって、品格をキープ。ストラップ付きパンプスにも、赤を迎えています。ジャケットで黒を加えたおかげで、赤の艶やかさが引き立っていますね。

■2:ひざ丈のワンピースにノーカラージャケットを重ねて、格上のお仕事ルックに

赤いワンピースにサーモンピンク系ジャケットを重ねたメアリー皇太子妃
大事な仕事シーンでパワーをもらえそうな赤主体のコーデ

「赤はお仕事ルックには向かない」と思い込んでいる人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。色合わせやシルエット、素材などを工夫すると、オフィスにもなじむ装いに組み込めます。

デンマークのメアリー皇太子妃(Crown Princess Mary)が選んだのは、ひざ丈の赤い無地ワンピース。このような深めのレッドなら、装いに落ち着きが備わります。上からノーカラー(襟なし)のサーモンピンク系ジャケットを重ね着。上質なツイード生地ならではの気品が加わり、全体に上質感が増すことに成功。ワンピースの細めシルエットがシャープな着映えを印象づけています。赤のパンプスで統一感を出しているのもおしゃれ。

■3:マスキュリンなグレーカラーのコートで、クラシカルなワンピースのムードをチェンジ

クラシカルな赤ワンピースのメッテ・マリット皇太子妃
脚をすっきり見せるベージュカラーのパンプス選びがハイセンス!

冬は赤をまといやすい季節です。なぜなら、コートを重ねて、見え具合を調節しやすいから。相性最高の黒をはじめ、グレーやネイビーなどのコートも効果的に使えます。

ノルウェーのメッテ・マリット皇太子妃(Crown Princess Mette-Marit)は、首の詰まった、クラシカルな赤ワンピースで、夫の皇太子と一緒に駅へ。ダブルブレストの英国紳士風チェスターコートをはおって、キリッとした雰囲気に整えていました。薄いグレー系の色味が赤ルックに、穏やかなムードを寄り添わせています。「フェミニン×マスキュリン」の理想的なコーデは、皇太子と並んだ姿にも鮮やかに映えていますね。

■4:赤のパンツセットアップにアニマル柄を投入して、今どきなグラマラス感をプラス

赤トップスとワイドパンツでセットアップコーデのレティシア王妃
袖丈も着丈も短めを選んで、赤を上手に露出したバランスがお見事

赤のトーンを落とすと、コーデの幅が広がります。渋めのワインレッドは、エレガントな表情を帯びるので、レオパード柄のような、パンチの効いた柄とも組み合わせが可能です。

スペインのレティシア王妃(Queen Letizia)は、深い赤のトップスとワイドパンツのセットアップをピックアップ。それだけでも艶やかなのに、上からレオパード柄のコートを重ねて、一段と華やかに。「グラマラス×強さ」の格上ルックに仕上げていました。レオパード以外のモチーフでも応用が効くから、華やかな場面で堂々とした印象を与えたい場合に、試してみたいスタイリングです。

■5:赤~紫の同系色グラデーションで、主役級の艶やかムードに

赤系の色で、全体をまとめたマキシマ王妃
華やぎを呼び込むワンピースの煌めき

赤系の色で、全体をまとめると、艶やかさが最大限に高まります。パープルやピンクといった、少しだけ色味の異なるグループカラーを取り入れるのも、うまく使いこなしたいロイヤルテクニックのひとつです。より特別感が強まり、レディームードも深くなります。

オランダのマキシマ王妃(Queen Maxima)は赤と紫が響き合う、極めつけの王妃コーデを披露。受賞セレモニーへのご臨席という、晴れ舞台にふさわしいチョイスです。パープルピンクのワンピースに、赤のコートをオン。赤系で色味をずらした「トーン・オン・トーン」に整えているのがなんともお見事です。

コートの着丈が長いため、裾の丈違いが際立ち、縦長イメージが強まっています。クラッチバッグとパンプスも赤でそろえた、別格のロイヤルコーデと言えるでしょう。


以上、王妃たちの赤の着こなしからわかったことは、大きく分けて「シックにまとめる」「ゴージャスに華やがせる」の2パターンに方向性を決めてスタイリングすると、上手くいくということ。

ジャケットやコートで落ち着かせるコーデは、冬に使いやすいので、晴れやかなシーンに臨む機会が増えるこの時期に、開運の思いを込めて取り入れてみてもよさそうです。

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この記事の執筆者
多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報、着こなし解説などを発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かした解説が好評。自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い。著書に『おしゃれの近道』『もっとおしゃれの近道』(学研パブリッシング)がある。
PHOTO :
AFLO
WRITING :
宮田理江
EDIT :
石原あや乃