メルセデスAMGが「アーマーゲー」と呼ばれた時代をご存知の貴方。いまだにイカつくてモンスター級のパワフルなセダンを想像するかもしれない。メルセデス・ベンツのサブブランドとなった現在は、見た目もつくりも洗練されていて、とてもラグジュアリーな気分に浸れる。数あるラインアップの中からメンズプレシャスが推すのは、4ドアの「GT」。攻めるもクルージングも自在で、仲間を連れ立ってのドライブでも、優雅な時間が過ごせる。

なんでもこなす今っぽいキャラ

メルセデス・ベンツの4ドアクーペ「CLS」の基本骨格を元に開発された。それでもスタイリング、中身ともにAMGの世界が表現されている。
メルセデス・ベンツの4ドアクーペ「CLS」の基本骨格を元に開発された。それでもスタイリング、中身ともにAMGの世界が表現されている。
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普通のメルセデスでも十分楽しく、装備だって足りている。それでも、さらなる高みを目指す人のためにメルセデスAMGはある。もともとメルセデス車を使ったレース用のチューニングを手がけていた歴史を持ち、今ではメルセデス・ベンツのサブブランドとして豊富な車種を揃えるメルセデスAMG。そのなかで、多くのカーマニアから注目されているのが、オリジナルスポーツカー(メルセデスのベース車両がない独自企画)の「GT」だ。 

高速時の安定性と急減速時のダウンフォースを稼ぐための格納式リアスポイラーが付く。
高速時の安定性と急減速時のダウンフォースを稼ぐための格納式リアスポイラーが付く。

ロングノーズのクーペスタイルをもつ2ドアのスーパースポーツカー「メルセデスAMG GT」は、1950年代につくられた歴史的名車「300SL」の現代版といえる。一方で、今回ご紹介する「GT 4ドアクーペ」は、スポーツカーとラグジュアリークーペの伝統を1台に凝縮した、実に今っぽいクルマ。なぜ今っぽいかというと、昨今もっとも人気のあるSUVは、1台でなんでもこなせることが人々の支持を集める理由のひとつとなっている。「GT 4ドアクーペ」はSUVではないけれど、とても欲張りなキャラクターという点で似ている。そこが今っぽいのだ。

気持ちよく過ごせる後部座席

着座位置は低いが窮屈さは感じない。全長が5mあるのでそれも当然か。ライトベージュのフルレザーが心地いい。
着座位置は低いが窮屈さは感じない。全長が5mあるのでそれも当然か。ライトベージュのフルレザーが心地いい。

グラマラスなクーペのスタイリングはそのままに、違和感なく後部ドアが付き、開ければ普通に座れるシートがある。しかも3人がけと2人がけが選べ、前者を選ぶと背もたれが左右分割でたためて、荷室のアレンジがしやすくなる。今回は一般道での試乗のみだったが、操舵やブレーキのタッチ、アクセルペダルをじわっと踏み込んだときのあふれるようなパワーに、スーパースポーツの世界を垣間見ることができた。 

荷室はGTを名乗るのにふさわしい容量。後部座席の背もたれをたためば、2泊程度の旅行は余裕でこなせるだろう。
荷室はGTを名乗るのにふさわしい容量。後部座席の背もたれをたためば、2泊程度の旅行は余裕でこなせるだろう。
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乗り心地も素晴らしい。太いタイヤをはいているため、段差を乗り越えたときの衝撃はそれなりに伝わるが、ボディの振動はごくわずか。サスペンションも短いストロークのなかで最高の仕事をしているのだろう。これなら仲間を車内に招き入れて気持ちよくドライブできる。独りよがりにならず、気配りのできるスーパースポーツカーとして、メンズプレシャスは2ドアよりもむしろこちらを推したい。

テスト車両の外装は、クールな雰囲気満点のスペシャルマットペイント仕様(オプション)。内装もやはりオプションのフルレザー仕様となっており、とてもラグジュアリー。自分だけの1台に仕上げる上で、参考になると思う。

【メルセデスAMG  GT 4ドアクーペGT53 4MATIC+(ISG搭載モデル)】
ボディサイズ:全長5,050×全幅1,955×全高1,440㎜
駆動方式:4WD
トランスミッション:9速AT
エンジン:2,996cc直列6気筒DOHCツインターボ 
最高出力:320kW(435PS)/1,800~5,800rpm
最大トルク:520Nm/1,800~5,800rpm
価格:¥14,754,546(税抜)

問い合わせ先

メルセデス・ベンツ

TEL:0120-190-610

この記事の執筆者
男性情報誌の編集を経て、フリーランスに。心を揺さぶる名車の本質に迫るべく、日夜さまざまなクルマを見て、触っている。映画に登場した車種 にも詳しい。自動車文化を育てた、カーガイたちに憧れ、自らも洒脱に乗りこなせる男になりたいと願う。
PHOTO :
篠原晃一