体長2~3メートル、体重約90キロにもおよぶ、世界最大のトカゲ、コモドドラゴン。そんな「生ける恐竜」とも呼ばれている珍獣が、おなじみのバリ島から、わずか1時間少々のフライトで会えると聞いたら、ちょっと興味が湧いてきませんか?

コモドドラゴンが生息しているのは、世界広しといえども、インドネシアのコモド国立公園内のみ。コモド島、リンチャ島、パダール島などからなる、ユネスコの世界自然遺産に選定されているエリアです。ココへ行くには、フローレス島の最西端、ラブハンバジョという港町が拠点となります。

パダール島
アヤナ コモドから1時間のクルーズで到着するパダール島。世にも不思議な絶景です

コモド国立公園の拠点の、全室オーシャンビューの5ツ星リゾート

そのラブハンバジョに2018年9月、「アヤナ コモド リゾート ワエチチュ ビーチ」(以下、「アヤナ コモド」)が誕生しました。常に新しいファシリティを取り入れ、細やかなサービスに定評がある、バリ島やジャカルタで人気のホテルグループの新星です。

アヤナ コモドは、海に面したクリフを活かしたレイアウト。海側に低層階のタワー1、その背後のクリフサイドに11階建てのタワー2が並び、すべての客室がオーシャンビューです。

全室オーシャンビューのホテル
巧みなレイアウトにより、全室オーシャンビュー

到着して最初に訪れるロビーは、タワー2の最上階にあります。まず目に飛び込んでくるのが、ククサン島と深い青をたたえた海。そして、くねくねと曲がりくねって洋上にのびる桟橋。サバンナ気候の乾燥した空気のせいか、空はとことん澄み、リゾートを彩るブーゲンビリアの鮮烈な赤がパキッと映えます。

ロビーから見下ろした風景
クリフトップのロビーから見下ろした、リゾートで最初に目にした風景
鮮やかなブーゲンビリア
リゾートはブーゲンビリアの鮮やかな赤で彩られています
ククサン島とククサンクチル島
リゾートの正面に浮かぶのが、愛らしいフォルムのククサン島。となりのククサンクチル島には秘密のビーチがあります

フルオーシャンビューの客室はスイート13室、ゲストルーム192室。扉をあけると、ベッドの上にいきなりコモドドラゴンを発見! もちろん、タオルで折ったドラゴンですが。

エントリーレベルのバスルーム
エントリーレベルのフルオーシャンビュールーム。大きなバスタブに浸かりながら、海の眺めが満喫できます

エントリーレベルでも広さ43平方メートルあり、バスルームからベッドルーム越しに、海を望むことができます。白を基調とした室内は大理石の床が素足に心地よく、壁に飾られた陶器の魚のオブジェや、キャビネットのサンゴのモチーフが目を楽しませてくれます。ベランダにはゆったりとしたビーチソファがあり、ビーチリゾートの楽しさが詰まった部屋です。

ハイエンドの「フルオーシャンビュー スイートルーム」は、2面のフルハイトの窓から海のパノラマビューが広がります。室内中央にベッドが置かれ、いつでも寝転びながら海とククサン島が愛でられる造りです。

フルオーシャンビューのスイートルーム
憧れのフルオーシャンビュー スイートルーム。海を眺めるためのお部屋です

インフィニティプールや、地元の素材を生かしたトリートメントが受けられるスパ、桟橋の突端の海に突き出たバーに、頭上いっぱいに星空が広がるルーフトップバー、日本人シェフが腕を振るう和食レストランなど、施設は選りすぐり。リゾートから一歩も出なくても滞在を楽しめそうですが、このリゾートの魅力はエクスカーションに参加をしてこそ!

オンザビーチのレストラン
オンザビーチの「キシックシーフード&グリル」。ずらりと並ぶ鮮魚から選び、調理してもらいます

コモドドラゴンに3つのビーチが背中合わせの島、自然美いっぱいの世界自然遺産へ

数あるエクスカーションの中でもおすすめは、世界遺産のコモド国立公園を周遊するツアー。

豪華クルーザー
快適な豪華クルーザー「アヤナ ラコチャマ」号。1日クルーズはこの船で

豪華クルーザーを駆って約1時間、最初に訪れるのはパダール島。ココは3つの入り江が背中合わせに食い込んだ絶景の島で、高台に上るとユニークな島の全容が見て取れます。

続いてはピンクサンドビーチでスノーケリング、その後、干潮時に浮かび上がるサンドバンクの「タカ マカサール」でランチ。訪れるスポットはただの絶景ではなく、圧倒的な絶景、さすが世界自然遺産です。

ピンクサンドビーチ
パダール島のピンクサンドビーチ。赤いサンゴの欠片が砂粒に交じり、砂浜全体がほんのりピンク色に
サンドバンクの「タカ マカサール」
潮の満ち引きで現れたり、消えたりするサンドバンクの「タカ マカサール」

そして、ラストを飾るのはリンチャ島のコモドドラゴンです。臭覚の鋭い彼らは食堂の下にいつも数頭が集まっているので、確実に出会うことはできます。それが今回はラッキーなことに、森の中を歩いているドラゴン、さらにはカップルのドラゴンとも遭遇! 今年の運は使いきってしまったかも……。

コモドドラゴンのカップル
コモドドラゴンのカップル。公衆の面前でアツアツな姿を晒すのは珍しいことだとか

今回は1日ツアーでしたが、アヤナ コモドではクルーズでコモド諸島を周遊することもできます。15世紀のピニシ帆船をモチーフに、日本のテクノロジーを駆使した最新クルーズ船「アヤナ ラコディア」号は全長54メートル、9室のキャビンに18名まで収容できます。高さ39メートルものマストに風を受け、フロンティアを行く航海。ウエディングもアレンジできるそうです。

「アヤナ アヨディカ」号
「安全な航海」を意味する「アヤナ ラコディア」号。1、2泊でコモド諸島を周遊します

問い合わせ先

アヤナ コモド リゾート ワエチチュ ビーチ AYANA Komodo Resort Waecicu Beach

TEL:+62-385-244-1000

  • 料金/フルオーシャンビュールームUS$258~、フルオーシャンビュー スイートルームUS$426~(朝食付き、別途税・サービス料21%)
  • 予約/アヤナホテル東京セールスオフィス
  • TEL:03-6459-3670(10:00~18:00、土日祝休み)
  • 住所/Labuan Bajo, Flores, Nusa Tenggara Timur, Indonesia 86554
この記事の執筆者
ダイビング雑誌の編集者を経てフリーに。海外旅行専門誌でもビーチを担当。月に1~2回、海外を中心に国内外のビーチリゾートへ通うこと、かれこれ四半世紀以上になる。女性誌の旅記事、ライフスタイル誌の連載、ウェブの連載ほか、共著に『奇跡のリゾート 星のや竹富島』など。世界のビーチガイド「World Beach Guide(http://www.world-beach-guide.com ) 」主催 好きなもの:海でボーッとすること、ボディボード、ダイビング、ビーチパーティー、Jazztronik、H ZETTRIO、渋谷Room
公式サイト:古関千恵子ホームぺージ
Twitter へのリンク
Instagram へのリンク
WRITING :
古関千恵子
EDIT :
安念美和子、大西瞳(イクシアネクスト)