2020年Precious1月号の「好きなコーディネート」1位~10位を発表します

ファッション誌『Precious(プレシャス)』1月号をお読みいただいた読者へのアンケート調査(ネットアンケート・郵便はがき)で、「好きなコーディネート」に選ばれた着こなしを、その理由とスタイリングのコツを交え、ランキング形式でご紹介します。

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Precious1月号(12月7日発売)の表紙、カバーモデルは女優・杏

今回は10スタイルのうち、6スタイルが「細身パンツ」のスタイリング。なかでも「細身パンツと大きめのロングコート」という、Yシルエットを描くスタイリングに人気が集中。たっぷりと温かいコートの中は、細身ですっきりとまとめる、というモード感と温かさが両立したコーディネートが、Precious読者に好まれたようです。

今季のトレンド「ワントーン」コーディネートにもそろそろ飽きが来たのか、茶系×グレー系、ベージュ系×黒といった、ベーシックカラー同士の掛け合わせスタイリングに人気がシフトしたのも特徴。マンネリしがちな冬の着こなしですが、手持ちのベーシックカラーを合わせるだけで洗練して見違える、そのテクニックが「真似しやすそう」と好評でした。

それではさっそく、10位から順を追って1位まで見ていきましょう(※)。このなかに、あなたの着こなしに取り入れてみたいコーディネートはありますか?

※2位が4つ、6位は2つ、9位は2つのコーデが同順位のため、3位、4位、5位、7位、10位は存在せず

【9位】レザージャケット×レーストップスの対比で奥行きのあるエレガントなパンツスタイル

ジャケット_1,トップス_1,パンツ_1,バッグ_1,アクセサリー_1
ジャケット¥848,000・トップス¥297,000・パンツ¥204,000・バッグ¥288,000(ブルネロ クチネリ ジャパン)、ピアス¥265,100・リング¥212,000(ブルガリ ジャパン) [Precious2020年1月号79ページ]  撮影/熊澤 透

「レザーとレースの色合わせがいい」「パンツなのにきれいな雰囲気」「レースの質感を活かしているのが好き」と、素材感がまったく異なるレザーと透けたレースを合わせたMIX感が評価を得たスタイリング。

洗練されたコミュニケーション力を感じさせたいオフィシャルな華やぎシーンを想定したスタイリングだけあって、品格と信頼感、そして親しみやすい女らしさが感じられますね。

グレーのカットソーがブラウンレースのモチーフを浮き上がらせるノースリーブトップスに、品よく艶めくチョコブラウンのレザージャケットをレイヤード。落ち着いた配色だからこそ、上質な素材感と繊細な陰影が際立っています。装飾に甘えない、研ぎ澄まされたエレガンスを感じさせる着こなしです。

【9位】辛口配色でかっこよく、女らしく!「チョコブラウン」×「ネイビー」

ニット_1,パンツ_2,サングラス_1,アクセサリー_2,バッグ_2,靴_1
ベスト¥178,000(インテレプレ〈エンメティ〉)、ニット¥28,000(ユナイテッドアローズ 青山 ウィメンズストア〈バトナー〉)、パンツ¥39,000(チェルキ〈トモウミ オノ〉)、サングラス¥34,000(モスコット トウキョウ)、ピアス¥280,000(アルテミス・ジョイエリ〈アルテミス・ジョイエリ〉)、バッグ¥512,000(モワナ メゾン GINZA SIX)、靴¥77,000(ピエール アルディ 東京) [Precious2020年1月号82ページ]  撮影/熊澤 透

「茶と紺の色合わせがいい」「カジュアルだけど上品」「スニーカーがバランスいい」「リッチ感がある」といった声が寄せられた、ダウンベストとスニーカーのスタイリング。

チョコブラウンの模様編みニットに、ネイビーのダウンベストとパンツ、スニーカーですっきりとした縦ラインをつくっているのが、このスタイリングのポイント。モワナのセージグリーンのクロスボディバッグが、女らしい抜け感をつくっています。茶やグレーなどが入ったピエール アルディのスニーカーは、ベーシックカラーの服に合わせやすく、汎用度の高い一足。ゴールドとシルバーの色がコンビになった時計やジュエリーが着回しやすいのと同じ現象と言えるでしょう。

【8位】「チャコールグレー」×「ミドルグレー」配色で気分を引き締めたお仕事スタイル

ニット_2,パンツ_3,メガネ_1,アクセサリー_3,ストール_1,バッグ_3
ニット¥22,000(スローン)、パンツ¥92,000(ウールン商会〈ジェントリー ポルトフィーノ〉)、眼鏡¥39,000(アイヴァン  7285 トウキョウ〈アイヴァン 7285〉)、ピアス¥220,000・ネックレス¥460,000・リング¥420,000 (TASAKI 〈M/GTASAKI〉)、時計¥2,700,000(ヴァシュロン・コンスタンタン)、ストール¥69,000(ボーダレス〈ベグ アンド コー〉)、バッグ¥195,000(エリオポール代官山〈ザンケッティ〉)、[Precious2020年1月号113ページ]  撮影/長山 一樹

「シンプルで仕事に良い」「上品なパンツスタイル」「すぐマネできそう」「グレーとグレーの色合わせがいい」と、ぜひビジネスシーンで採用したい!という声が高かったのが、1か月コーディネートの1シーンのスタイリング。

チャコールグレー×ミドルグレーといった濃淡グレーを組み合わせて、着こなしに奥行きをもたらしているのが、成功の秘訣です。またこういうシンプルスタイルこそロングパールが大事で、縦のラインをつくりつつ、上半身を立体的に見せる効果が。ヴァシュロン・コンスタンタンのグレージュのストラップ時計で、グレー重ねにさらにニュアンスを加えているのもポイントです。

【6位】 「ネイビー」と「チョコブラウン」のハンサム配色でつくる知的スタイル

コート_1,ジャケット_2,ニット_3,パンツ_4,アクセサリー_4,バッグ_4
コート¥98,000 (ADORE)、ジャケット¥66,000(エリオポール代官山〈ラスパイユ〉)、ニット¥29,000(トラデュイール) パンツ¥102,000(ウールン商会〈ペセリコ〉)、ピアス¥445,000(ダミアーニ 銀座タワー)、バッグ¥658,000(ヴァレクストラ・ジャパン)、グローブ¥14,000(アルタクラッセカプリガンティ 六本木ヒルズ店)、[Precious2020年1月号76ページ]  撮影/熊澤 透

「色合わせも、アイテムの組み合わせも理想的」「上品で知的」「全身のバランスがよくて体型カバーしてくれそう」と、まさにコーディネート術そのものに高い評価が寄せられたスタイリング。

黒よりも優しく、グレーよりも女らしい「チョコブラウン」を主役にした、仕事シーンのきちんとスタイルです。流行感のある「チョコブラウン」は、穏やかな気品と優雅な女らしさで、印象を旬に導いてくれるカラー。

チョコブラウンのチェスターコートとダークネイビーのテーラードジャケット、辛口端正なアイテムを穏やかに調和させているのが、ふたつの色を含むチェック柄パンツ。正統派スタイルを意識した流行の取り入れ方が、知的なおしゃれ意識を感じさせます。黒とミッドナイトブルーがコンビになっているバッグも、気が効いたオシャレを実現!

【6位】ムートン、カシミヤなど表情の異なる上質素材を重ねた茶系の「ニュアンストーン」

コート_2,ニット_4,スカート_1,バッグ_5,靴_2
 コート¥380,000(HAUNT代官山/ゲストリスト〈ブランカ〉)、ニット¥36,000(スローン)、スカート¥36,000(アングローバル〈イレーヴ〉)、グローブ¥22,000(Theory)、バッグ¥359,000(ブルーベル・ジャパン〈マーク クロス〉)、靴¥110,000(HAUNT代官山/ゲストリスト〈サルトル〉) [Precious2020年1月号112ページ] 撮影/佐藤 彩

「色合わせがいい」「品が良くてあたたかそう」「優しい感じの女性に見られそう」「エレガント!」といった声が寄せられていた、ムートンコートとスカートにロングブーツを合わせた冬スタイル。

ブラウンやグレーなどのニュアンスカラーは、素材を重ねることができる冬のほうがぐっとリッチに、おしゃれ見えるという特徴を生かしたスタイリングです。同系色のカシミアやウール、ムートンといったような、異素材が組み合わせられているのも上手。

キャメルのバッグやコニャック色のブーツで、小物までブラウントーンでそろえることで、品格漂うスタイルができあがります。

【2位】「チョコブラウン」×「くすみパステル」。アイスグレーのムートンコート×レザースカートで、軽やかなラグジュアリー感を

コート_3,ニット_5,スカート_2,アクセサリー_5,バッグ_6,靴_3
コート¥380,000(HAUNT代官山/ゲストリスト〈イネス&マーシャル〉)、ニット¥26,000(エイトン 青山)、スカート¥49,000(コロネット〈エアロン〉)、サングラス¥40,000(ケリング アイウエア ジャパン〈サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ〉)、ネックレス¥972,000・リング[太]¥390,000・[細]¥260,000(ポメラートブティック 銀座店)、バッグ¥329,000(モワナ メゾン GINZA SIX)、靴¥81,000(クリスチャン ルブタン ジャパン)  [Precious2020年1月号80ページ]  撮影/佐藤 彩

「色合わせがいい」「シンプルで、真似できそう」「品が良い女性像が思い浮かびます」など、すっきりと上品に見えるところに好きという票が寄せられたスタイリング。

甘さ控えめなのに華やかなアイスグレーのムートンコートは、凛としたビターチョコブラウンの理想の相方。着やせ効果のあるビターチョコ色は、凹凸や艶のあるアイテムで平板に見せないことを意識すると、うまくスタイリングできます。

モワナのライトグレーのバッグが、コートとニット&スカートのコントラストを自然に和らげてくれます。

【2位】旬のモード気分を誘う真っ白なテディコートでつくる「冬の白」ワントーンコーディネート

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コート¥550,000(アクリスジャパン〈アクリス〉)、ほかすべてスタイリスト私物 [Precious2020年1月号98ページ]  撮影/小池紀行

スタイリスト青木貴子さんの私服と、アクリスのもこもこコートをMIXしたスタイリングが「色合わせが好き」「こなれ感がある」「安っぽくない」「バッグとコートの合わせが素敵」と高評価。

青木さんは、「真冬に白のコートを着る。その華やかで粋なおしゃれは、以前から挑戦したかったテーマのひとつ。そこで今季出合ったのが、上質なキャメルヘアをファーのように仕上げたアクリスのテディコートです。モコモコとしたカジュアルな質感と上品なシルエットが相まった、華美になりすぎないこなれた雰囲気が魅力。抜け感のある白いコートなので、インナーも小物も白にまとめて、上質なワントーンコーディネートで着こなしたいですね」と語っています。

シルクをブレンドしたキャメル素材のコートに、レザー使いのボーダー柄のカットソーをインすると、贅沢な真冬のマリンスタイルに。ワントーンでまとめると単調になるので、表情豊かなバッグで、着こなしに奥行きを出しているところがポイントです。

【2位】茶とグレーという「ベーシックカラー」を重ねて、リッチな奥行き感を出すパンツスタイル

コート_5,ニット_6,パンツ_5,アクセサリー_6,バッグ_7,靴_4
コート¥380,000(HAUNT代官山/ゲストリスト〈ブランカ〉)、ニット¥95,000(ブラミンク)、パンツ¥92,000(ウールン商会〈ジェントリー ポルトフィーノ〉)、ピアス¥365,000(TASAKI)、グローブ¥14,000(デミルクス ビームス 新宿〈ジリオ・フィオレンティーノ〉)、バッグ¥263,000(トッズ・ジャパン)、靴¥85,000(リエート〈サントーニ〉) [Precious2020年1月号104ページ] 撮影/長山一樹

マロンカラーのムートンコートを主役に、淡グレーのニットやグレーのパンツを合わせ、寒空の下でも温もりを感じさせるような、深みのある配色使いを実現したスタイリングに、「かっこよくてリッチ」「上品で暖かそう」色合わせが新鮮で真似したい」といった声が読者から上がっていたスタイリング。

白のスニーカーで足元を軽やかに仕上げるのが、もったり重たく見せないコツ。トッズのブラウンのバッグも、高級感を演出するのに一役買っています。

【2位】スカートとライダースでつくる「オールブラック」には、女らしいエッセンスを加えて

ジャケット_3,スカート_3,アクセサリー_7,バッグ_8,靴_5
ジャケット¥138,000(チンクワンタ)、カットソー¥8,900(エイトン 青山)、スカート¥109,000(アオイ〈ファビアナフィリッピ〉)、ピアス¥15,000(showroom SESSION〈マリア ブラック〉)、バッグ¥345,000(ブルーベル・ジャパン〈マーク クロス〉)、靴¥91,000(J.M. WESTON 青山店)、タイツ/私物 [Precious2020年1月号115ページ]  撮影/長山一樹

「組み合わせがいい」「色合わせがいい、大人かわいい」「かっこかわいい」と、クールさとかわいさが同居したトレンドのチュールスカート×ライダースジャケットのスタイリングも、2位に選出。

輪郭をぐっと引き締めて見せる、オールブラックの着こなしは、大人こそ似合う配色。ワントーンの黒を怖くなく、素敵に着こなすためには、「きれい色や甘いテイスト」をプラスするのが成功の方程式です。マーク クロスの白の小さめバッグで可憐な印象を、J.M. WESTONの艶めくフラットシューズで華やかさをプラスしているのが特徴。

【1位】ライトベージュのニット×ブラックのチュールスカートで軽快に

ニット_7,スカート_4,アクセサリー_8,バッグ_9,靴_6
ニット¥95,000(ブラミンク)、スカート¥109,000(アオイ〈ファビアナフィリッピ〉)、ピアス¥103,000 ・ブレスレット¥460,000・リング¥395,000(TASAKI〈M/G TASAKI〉)、バッグ¥267,000(ブルーベル・ジャパン〈マーク クロス〉)、靴¥110,000(HAUNT代官山/ゲストリスト〈サルトル〉)、[Precious2020年1月号108ページ]  撮影/長山 一樹

「スカートがかわいい」「ニットが甘すぎなくて上品」と最も評価が高かったのが、1か月コーディネートの画廊を訪れた際のアート鑑賞スタイル。

ベージュと黒の合わせは、モノトーンほどコントラストが強くならず、メリハリのある着こなしがかなう、洗練配色。ベージュは淡いベージュを選ぶのがポイントです。TASAKIのモードなリングやブレスレット使いや、マーク クロスのバッグの斜め掛けなど手の込んだ小物使いが、センスの高さを感じさせます。

以上、ファッション誌「Precious(プレシャス)」2020年1月号の読者アンケート調査で、好きなコーディネートに選ばれたスタイリングを10スタイル、お見せしました。

カシミヤやムートン、レザーなど「素材感の異なる服を合わせる」ことで、奥行きを出すと、大人の女性らしく知性と品の良さ、優しさが演出できるということがよくわかるランキングだったかと思います。

また、どうしても服の面積が多くなりがちな冬季だからこそ、長め・大ぶりのジュエリー(特にパール!)の合わせ方、靴やバッグで艶を出す合わせ方が重要、ということもわかりました。

バッグはマーク クロスの小ぶりバッグが3スタイルに、モワナのバッグが2スタイルに使われていて、この「レトロで、シンプルで、小ぶりで、斜め掛けできる」バッグが、冬のカジュアルスタイルに使いやすいということもわかりました。

あなたが真似してみたいスタイリング、ありましたか?

また、2月7日発売のPrecious3月号では、春らしいベージュを使った着こなしを大特集。2020年春のトレンド速報や、髪のアンチエイジング、素敵な人の素敵なご自宅拝見など、幅広いラグジュアリー情報を掲載しています。

ぜひお手にとっていただき、ご活用いただければ幸いです。

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