数か月前、そぞろにインスタを眺めていたときのこと。虫眼鏡の一覧に現れた、見慣れない靴が目に留まった。明らかに手製靴だが、未知のメーカーだった。それが「Kiyo Uda」だ。拠点は埼玉県にある上尾と、なかなか渋い立地だ。ピンとくるものがあり、訪ねてみることにした。

靴マニアから注目を集めている上尾

靴づくりの世界ランカーが手がけるブランド「Kiyo Uda」

2018年に英国で行われた靴づくり世界大会で7位に輝いた宇田川氏。接地面が平行にならない、ねじれたような形の木型を用いているのが特徴的。クレバリー譲りの設計だそうだ。住所など詳細はインスタグラム@kiyo0127より要問い合わせ。
2018年に英国で行われた靴づくり世界大会で7位に輝いた宇田川氏。接地面が平行にならない、ねじれたような形の木型を用いているのが特徴的。クレバリー譲りの設計だそうだ。

上尾駅から車で5分ほどの場所に工房を構えるKiyo Udaこと宇田川聖紀氏は、34歳の若手職人だった。英国でジョージ クレバリーのアウトワーカーとして働いたのち帰国。

約2年前から上尾に移り、手製靴を製作しているそうだ。基本メイド・トゥ・メジャーだが、多くの場合(宇田川氏の判断による)仮縫いが付き、ビスポーク同様十分仕立て。

で、価格は20万円~(安い!)。ポツリと「いろいろと模索中なもので、採算度外視の状態です」と漏らした氏に、大変好感を覚えた。

※住所など詳細はインスタグラム@kiyo0127より要問い合わせを。


メンテナンスの名店が駅前に!「靴修理otto」

otto
上尾駅前にある靴修理の「otto」

さて、帰京の前にもう一軒気になる店が。駅前にある靴修理の「otto」だ。

大手靴修理店で働いていた澤田 平氏が4年ほど前にオープンした「otto」。コンパクトな店内だが、オールソールをはじめとする本格的な修理を受け付けている。圧巻なのはラバーソールのバリエーションで、シャークソールのような変わり種もそろう。

大手靴修理店で働いていた澤田 平氏が4年ほど前にオープンした「otto」。コンパクトな店内だが、オールソールをはじめとする本格的な修理を受け付けている。圧巻なのはラバーソールのバリエーションで、シャークソールのような変わり種もそろう。○住埼玉県上尾市仲町1-7-23 ☎048・729・5040
コンパクトな店内だが、オールソールをはじめとする本格的な修理を受け付けている。料金などの詳細はHPなどでご確認を!

コーヒースタンドのような店内にはラバーソールがどっさり。あえてオリジナルとは違うソールを付けてカスタムすることもあるという。物見遊山で訪れた上尾で想像以上の収穫があった。

問い合わせ先

※営業時間などの詳細は店舗HPなどでご確認ください。 

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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2020年冬号より
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PHOTO :
久保田彩子
WRITING :
小曽根広光
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