カンディハウスの伸長式テーブル「マム ダイニング」

身長156cmのインテリアエディターが「大人の家具選び」を実際に見て・触って・座ってレポート、より読者の皆様にわかりやすくインテリアをご紹介する連載企画「身長156㎝のインテリア」第24回目です。

本記事では、カンディハウスの伸長式テーブル「マム ダイニング」をご紹介します。

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シンプルでいて、素っ気なくない。上品なたたずまいが魅力の「マム ダイニング」
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【商品名】「マム ダイニング EXテーブル φ105」【ブランド】カンディハウス【写真の仕様価格】 ¥196,900(税込)【材質】北海道産タモ材 ウレタン塗装仕上げ カラー:GY【サイズ】直径1050(伸長時:幅1550 奥行き1050)高さ710 天下680(*幕下620)脚内650(*伸長時:1150)mm

ちょうどいいサイズの円形がうれしい「マム ダイニング」

伸長式テーブルは、用途によって大きさを変えられる機能的な家具です。2種類の形にできるので、インテリアの印象を気軽に変えられる楽しみもあります。「マム ダイニング」は、コンパクトな空間にちょうどいいサイズの円形をしています。そこを起点に変形していくのが嬉しいポイント。

お部屋の中で、床面の次に大きな水平面となるダイニングテーブルの天板の形は、インテリアの印象を大きく左右します。直線の多い室内に曲線が入ることで空間にヌケ感ができ、こなれて見える効果があります。

直径105cmというのは、コンパクトながらも、ゆったりと4人までの軽い食事ができるサイズ感です。

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丸テーブルは、動線をふさがないため部屋が広く見えます。
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丸テーブルはどこに座っても、自然と視線が交わり、会話も弾みます。隣り合って座る配置は、お互いリラックスできるのでおすすめ。

4人以上で大皿を囲んでご飯を食べたい場合や、趣味やレッスンなどでご利用される場合には、伸ばして広いテーブル面で楽しい時間を過ごすことができます。

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カーブの形状でお部屋にできるスペースに、スタッキングスツールを置いておくと便利です。手前の2脚「KOTAN(コタン)チェア」も、スタッキングが6脚まで可能なアイテムです。

女性がひとりで安心して広げられる「マム ダイニング」

一見、無垢材(丸太から切り出した自然の板材のこと)だけでつくられているかのように見える「マム ダイニング」ですが、実際は突板(薄くスライスした天然木)と無垢材を組み合わせて、自然な木質感を表しています。

伸長する際に天板の縁に手をかけると、しっかりと握り込める太さの無垢材が、ぐるりと一周しています。天板の厚み部分は、安価な家具の場合木口テープで仕上げたものも多く、伸長しているうちに剥がれやすい箇所でもあります。木口面に無垢材を用いることによって、安心感と高級感が得られます。

また、デザイン面でもテーブル全体を軽やかに見せる工夫があります。角度をつけることで、天板面には太い無垢材の断面は見えず、縁をほっそりとしたラインで見せたり、円柱の脚先も細くしたりと、デザイン的な心配りがされています。

そういった細かなひとつひとつのディテールの積み重ねが、シンプルで上品なたたずまいをつくり出しているのです。

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天板一周をぐるりと回る太い無垢材。天板裏についた固定用金具により普段使いも安定します。
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太い無垢材に手をかけ、容易に天板を持ち上げて引き出すことができます。
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伸ばすと、跳ね上げ式の中天板が出てきます。持ちやすい手かけがあり、操作しやすいです。
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シンプルな構造と簡単な操作で、スムースに動かせます。

「マム ダイニング」の自然でいい感じは、職人技とセンスでつくられている

無垢の木は、そのままでは反りやすく重いため、伸長式テーブルには不向きです。その点「マム ダイニング」は、比重の軽い木材でつくり、表面を突板で仕上げることで、女性がひとりでも動かせる軽さとスムースな操作性を実現しています。

また、変化に富んだ突板の木目を、職人さんのセンスによって、無垢材に近い表情に仕上げた「ランダムマッチ」貼りが魅力のポイント。

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無垢材の魅力でもある「自然の表情」や、「一枚として同じものはない存在感」を職人技で再現しています。
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普段から自然の木の表情を知っている職人さんのセンスがひかる。
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断面を見ると丁寧な仕事が見てとれます。数字が彫り込んであるのは、一度つくり上げた自然の木の表情をほかのテーブルと混在しないようにするため。

北海道の美しい森を守り、育てる「ここの木の家具・北海道プロジェクト」

「マム ダイニング」は、北海道産のナラ材やタモ材を採用しています。カンディハウスのある旭川が、産地一丸となって取り組んでいる「ここの木の家具・北海道プロジェクト」では、森を育てるために伐採される小径木の広葉樹を活用し、家具づくりを行っています。

森の生態系を守るためには、人間の積極的な関与が欠かせません。旭川家具では、北海道産広葉樹による製品開発を続けてきています。

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産地一丸となって積極的に北海道産広葉樹を活用する「ここの木の家具・北海道プロジェクト」。この可愛らしい黄色のタグが目印です。

カンディハウスは、そんな小径木を無駄なく使えるよう、ロングセラー製品を北海道産木材に切り替えることや、デザイナーと共に、道産材の木の表情を生かした製品づくりに取り組んでいます。

私たち消費者側からすれば、良質な材でつくられた家具を安心価格で手に入れることができ、森を守る活動を支えることになります。

自然に感謝し、森のそばで家具をつくる「カンディハウス」

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北海道の美しい森が、カンディハウスの原点

1968年、長原 實氏によって、北海道・旭川にインテリアセンター(現 カンディハウス)は創立されました。創立のきっかけとなったのは、同氏のドイツ留学時のこと。

北海道の良質な木材がヨーロッパに運ばれ、ヨーロッパのデザイナーと技術者によって加工されて、日本を含む世界中に輸出されている現実に衝撃を受け、「北海道の木材を使って北海道で家具をつくり、世界に輸出したい」と強く思ったそうです。

以来、「デザインを基軸にした経営」でものづくりをし、世界をフィールドに発信し、実現し続けています。アメリカ、ドイツへの現地法人展開に加え、アジア地域の進出も目覚ましい日本企業です。

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この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM