こんな角度から「服」を考えるなんて! 目からウロコの新鮮な物語

『着るもののきほん100  Life Wear Story 100』
『着るもののきほん100 Life Wear Story 100』著=松浦弥太郎 小学館 ¥1,500

エッセイストで、「暮しの手帖」元編集長の松浦弥太郎さんが、ユニクロのオフィシャルサイトに、2年にわたって書きつづった、「着るもの」にまつわる100のストーリーだ。

企業のサイトによくある、商品寄りのPRっぽいテイストは皆無。東京・ニューヨーク・パリを舞台に、さまざまな人物が織りなす日常のシーンの中に、さりげなく登場するアイテムは、白い一枚のTシャツだったり、なにげないコットンのソックスだったり…。

私たちは、「お洒落」とか「洋服」について、ファッション雑誌の特集や、コレクションのニュースをセレクトするような目で眺めることにすっかり慣れてしまったのではないか? そんなかすかな疑問が心の中にわき上がってくる。実は、人間が「着る」ことの根源には何があるのか?人間は「着るもの」を、何を基準にセレクトしているのか? 松浦さんは、それを声高に主張などしない。おしゃれな100のショートストーリーを読みすすめるうちに、「着るもの」の本質を見きわめる、大人の感性がわかってくる。

一脚の椅子からすべての価値観が始まっていく…

たとえばリビングルームにある一脚の北欧の名作椅子。それに合わせたテーブルや、使いこまれた照明たち。テーブルの上の花器や飾られた写真…。そんな空間が存在するからこそ、そこに合う「着るもの」がセレクトできるのだと、この一冊が教えてくれる。

「着るもののきほん」だけではない、「生きることのきほん」が、心にストンと入ってくる。

■『着るもののきほん100  Life Wear Story 100』

著=松浦弥太郎 小学館 ¥1,500

だれにでも似合う服、不思議とだれとも違ってみえる服、組み合わせてもバランスが取れる服、毎日着る洋服にこそ必要なものとは。東京、N.Y.、パリを舞台に、ブックハンターである主人公が出会う、上質な人々と豊かな体験。それらを物語仕立てにして紹介する100枚の服と100通りの暮らしかたがつづられる。著者のユニクロオフィシャルページの人気連載を書籍化した一冊。

※掲載した商品の価格は、すべて税抜きです。

 

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この記事の執筆者
美しいものこそ贅沢。新しい時代のラグジュアリー・ファッションマガジン『Precious』の編集部アカウントです。雑誌制作の過程で見つけた美しいもの、楽しいことをご紹介します。
EDIT&WRITING :
HATSU、喜多容子(Precious)