どんなものでも、と言っていいくらい多様なものが買えてしまうのがECサイトでのショッピング。それでもスーツだけは、自分のビジネススタイルにマッチしたものを相談しながら選びたい、という人は多い。そんなこだわりをもつビジネスマンたちから信頼されているのが、オーダースーツ・ブランド『テーラーフィールズ(TAILOR FIELDS)』だ。スーツ販売の資格をもつ経験豊富なスタッフが在籍するブランドから、この春、新たなオプション・メニューを誕生させた。それが、パターンオーダーのスーツに耐摩耗性という機能を付加させるコーティング加工。メニュー開発のきかっけは顧客との会話だった。

今、ビジネススーツに求められる耐摩耗性を付加するために‥‥

『テーラーフィールズ』のショップスタッフは顧客から日々相談を受けるが、最近とくに増えてきていたのが、肩や脇下、股などに見られる擦れによる生地の傷みだった。その原因は、PCを収納したバックパックを背負うスタイルでの通勤や、アクティブに自転車通勤をする人が増えていることによるものだった。

時代とともに多様化したスタイル

この生地の傷みをどうにかできないかと企画担当者が考えていたとき、ある技術者と出会った。彼は、おもに高級車のレザーシートや高価なインテリアの経年変化を防ぐコーティング加工を行う専門業者。自分が抱える生地の問題にその技術は使えないものかと思った企画担当者は、自分のスーツやコートにコーティング加工を施してもらった。そこから幾度もテストを繰り返し、実現に至ったというわけだ。

丹念な手作業による加工が高い効果をもたらす

熟練の技術者の手で丁寧に施される撥水・耐摩耗の加工は、エアスプレーで微粒子を吹き付けてコーティング。夏物でも冬物でも、素材を選ばずに機能を付 加できる。
熟練の技術者の手で丁寧に施される撥水・耐摩耗の加工は、エアスプレーで微粒子を吹き付けてコーティング。夏物でも冬物でも、素材を選ばずに機能を付 加できる。

この春スタートした耐摩耗の加工は、ジャケットに施す「バックパック摩擦防止コーティング加工」と、スラックスに施す「自転車股ずれ防止コーティング加工」の2種類のメニューが用意されている。

縫製後に服(ジャケット、または、スラックス)の表面にエアスプレーで微粒子を吹き付けてコーティングするというその加工は、生地を溶剤につけ込む加工に比べ、風合いや肌触りがほとんど変わらず、通気性も損なわれないという特徴をもつ。また、あらかじめ撥水加工を施してから耐摩耗加工をするため、雨による水染みが防がれ、汚れもつきにくくなるという利点も加わる。

あらかじめ撥水加工をしてから摩耗防止加工を施すため、雨による水染みや汚れの付着も抑えられる。なにより、加工後も、風合いや通気性が損なわれないのが嬉しい。
あらかじめ撥水加工をしてから摩耗防止加工を施すため、雨による水染みや汚れの付着も抑えられる。なにより、加工後も、風合いや通気性が損なわれないのが嬉しい。
スーツ¥78,000・シャツ¥7,000・タイ¥4,500・チーフ¥2,000(Y&Mプレスルーム〈テーラーフィールズ〉)
スーツ¥78,000・シャツ¥7,000/※ともにオーダー価格・タイ¥4,500・チーフ¥2,000(Y&Mプレスルーム〈テーラーフィールズ〉)(税抜)

なにより、信頼の国内製法によって美しく仕立てられたスーツに、ベテランの技術者が手作業で丹念にスプレーをして仕上げるというひと手間かけた工程こそが、他では得られない魅力なのかもしれない。

●パターンオーダースーツ
金額/¥38,000(税抜)~
納期/約6週間

●バックパック摩擦防止 コーティング加工
●自転車股ずれ防止コーティング加工
金額/ともに¥3,000(税抜)※1年以内の再加工無料
納期/スーツの仕立て上り+1週間

展開店舗/銀座並木通り店、渋谷店、大阪ルクア イーレ店、北堀江店

問い合わせ先

Y&Mプレスルーム/テーラーフィールズ

TEL:03-3401-5788 

※営業時間などの詳細は店舗HPなどでご確認ください。 

この記事の執筆者
音楽情報誌や新聞の記事・編集を手がけるプロダクションを経てフリーに。アウトドア雑誌、週刊誌、婦人雑誌、ライフスタイル誌などの記者・インタビュアー・ライター、単行本の編集サポートなどにたずさわる。近年ではレストラン取材やエンターテイメントの情報発信の記事なども担当し、ジャンルを問わないマルチなライターを実践する。
PHOTO :
島本一男(BAARL)
STYLIST :
河又雅俊