新型コロナウイルスに立ち向かう！ラグジュアリーブランドの医療分野への取り組み７選

欧州ラグジュアリーブランドが続々と参入している、医療分野への支援

新型コロナウイルス感染症（COVID-19）により、全世界が危機に直面している今。ファッション業界は、多額の寄付だけでなく、その技術を活かしての支援にも立ち上がっています。

日々、感染患者が増えることで、不足が叫ばれている医療用の消耗品をサポートすべく、多くのブランドが医療用のマスクや作業着、消毒用ジェルなどの製造開発をスタートしました。

今回は、「バレンシアガ」「サンローラン」「グッチ」「プラダ」「アルマーニ」「シャネル」「バーバリー」「ブルガリ」の取り組みについてご紹介します。

2020年3月23日、バレンシアガとサンローランを傘下にもつケリング・グループから、この2ブランドがフランスの医療サービスへ寄付するためのマスクの製造準備を進めており、フランスの関係当局によって、製造過程や原材料が承認され次第、生産を開始すると発表されました。

これは、ラグジュアリーブランドのマスク生産としては最初のニュースだったともいえ、大きな反響を呼びました。

サンローラン、バレンシアガと同じくケリング・グループの傘下にあるグッチも、イタリア・トスカーナ州からの要請を受け、110万枚のマスクと5万5000着の医療用作業着を生産。承認を取得次第、寄付が可能になるといいます。

グッチはすでに2つのクラウドファンディングキャンペーンを通じて、医療分野へ総額200万ユーロ（約2億3600万円）の寄付も行っています。

プラダが生産しているマスク

プラダもトスカーナ州からの要請を受け、2020年3月18日より、医療従事者に割り当てられる医療用のマスクとオーバーオールの生産を開始しています。

これらは毎日順次発送が行われ、4月6日までに合計11万枚のマスクと、8万着のオーバーオールが納品される予定だそうです。

アルマーニグループは、新型コロナウイルスと闘っている医療従事者を保護することを目的に、2020年3月下旬からイタリア国内にあるすべての自社工場で、使い捨ての医療用作業着の製造を開始しました。

同グループは、これまでに国内の医療機関や感染被害が集中しているエリアの病院へ総額200万ユーロの寄付を行ったほか、医療従事者へ励ましのメッセージも発信しています。

シャネルは、5万枚以上のマスクをフランス国内の医療機関、消防団、警察、憲兵などに提供すると同時に、防護用マスクと防護服の製造にも着手しました。

パートナーである工場と、約150人のシャネルが世界に誇るオートクチュール、プレタポルテ、メゾンダールの職人たちによるチームを編成。すでにフランス関係当局との協議を開始しており、プロトタイプと原材料について承認が得られ次第、製造を開始するそうです。

2020年3月28日、バーバリーは、アイコンアイテムであるトレンチコートを製造している、イギリス・キャッスルフォードの工場を利用して、感染者のための一般用ガウンとマスクを生産すると発表しました。製造と配給は、イギリスの医薬品・医療製品規制庁による承認を得た上で実施されます。

また、バーバリーは医療従事者に向けて、10万枚の医療用マスクが届けられるよう尽力しているほか、オックスフォード大学で研究が進められているワクチン開発への資金提供も行っています。

ブルガリが生産したハンドクレンジングジェル

2020年3月6日にローマのラザロ・スパランツァーニ病院の研究部門へ多額の寄付を行ったブルガリは、さらに消毒剤を用いたハンドクレンジングジェルを製造。新型コロナウイルスと日々向き合う、イタリアの関係機関に寄付しました。

数十万本のハンドクレンジングジェルは、イタリア市民保護局を通じて、さまざまな医療機関に支給されます。

以上、「サンローラン」「バレンシアガ」「グッチ」「プラダ」「アルマーニ」「シャネル」「バーバリー」「ブルガリ」の新型コロナウイルス感染対策への支援活動をご紹介しました。

医療崩壊を防ぐために、自社の工場や技術を用いて医療機関に今まさに必要としているものを提供しようと努めているラグジュアリーブランドの取り組みには、私たちも励まされます。

Precious.jpでは、今後もさまざまなブランドのコロナウイルス感染症対策への活動をご紹介していきます。

この記事の執筆者

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