新型コロナウィルスのパンデミックが猛威を振るうなか、ついに日本でも、2020年4月8日(水)、7都府県に対し緊急事態宣言が発動されました。この感染拡大は、健康問題である一方、経済問題としても世界中の人が、そのインパクトの大きさに苦しんでいます。

胸が熱くなる! 著名人や経済人による新型コロナウイルス対策への支援活動

そこで立ち上がったのが、富と名声を手にし、大きな影響力を持つセレブリティや、著名な企業の創業者たち。それぞれのジャンルで、またはそれを超えて、救いの手を差し伸べる姿は、この緊急時にも優しい気持ちにさせてくれます。また、早々にアクションを取っていることもさすが!

それでは早速、著名人たちによる、心温まる支援の一部をご紹介します。

■1:テイラー・スウィフトは、閉店に追い込まれたナッシュビルのレコード店やファンを支援

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困っている人を放っておけない、そんな優しい気持ちが伝わるテイラー・スウィフト。

大々的にでなく、ひそかに行なっていたことで、逆に感動を呼んでいるのが、世界的スター、テイラー・スウィフト。

テイラーは、パンデミックの影響を受け、閉鎖とスタッフの解雇を決意していた、テネシー州ナッシュビルのレコード店の従業員すべてを経済的に支援し、3か月先の保険料まで支払ってくれたのだとか。

また、ファンにとっては信じられないような、夢のような現実の話ですが、テイラーは、経済的、そして精神的に苦しんでいるファンたちにひっそり、寄付とメッセージを送っているそうです。その中の一人のファンのツイートによると、3,000ドルとプライベートなメッセージを寄せてくれたのだそう。

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派手ではないけれど、その身近な他人を想う優しい気持ちと、直接アクションを取っている勇気に脱帽です。

■2:レディー・ガガはWHOなどと協力、オンラインライブを4月19日に開催

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エキセントリックなヴィジュアルと、温かい人柄のギャップも魅力なレディー・ガガ。

過激なパフォーマンスととは裏腹に、いつも弱者の味方、自身の経験を糧に、よりよい社会、世界のために常に心温まるメッセージを送り続けているレディー・ガガが、今回もやってくれます。

WHO(世界保健機関)などと協力し、医療従事者ら、新型コロナウイルス感染症と闘う人々を支援するためにオンラインライブ「One World:Together At Home」を2020年4月19日(日)7:00(米東部時間、18日20:00)に開催予定。

出演者はアラニス・モリセット、ビリー・アイリッシュ、デイビット・ベッカム、クリス・マーティン、エルトン・ジョン、ジョン・レジェンド、ケリー・ワシントン、ランラン、ポール・マッカートニー、スティービー・ワンダーなど。アーティスト、俳優、サッカー選手など、ジャンルを超えた共演に期待が高まります。

「国中、世界中の医療関係者に私たち全員、とても感謝しています。この世界的なパンデミックは大災害ですが、私は彼らと病気の人たちのために祈っています。仕事を失い、自分と家族を養っていくのが大変な人々にも祈りを届けたいです」と、自宅からのバーチャル記者会見で語ったガガ。

企業の経営者、IT企業、慈善家と協力して過去7日間で、すでに総額3,500万ドルを調達しているのだとか。

「ライブの前に資金を調達しちゃいたいと思います。放映するときは、財布もクレジットカードも片付けて、ショーを楽しんでください」というのもガガらしい。

ライブは、アマゾンプライムビデオ、アップルTV、フェイスブック、インスタグラム、ツイッターなどでもストリーム配信される予定。日曜日の朝、少々早起きして、この大災難を乗り越えるため、世界の人と心をひとつにする瞬間を味わいたいものですね。

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■3:アナ・ウィンター&トム・フォード、ファッション業界を救済に動く

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アメリカンヴォーグ編集長のアナ・ウィンターと、ファッションデザイナーのトム・フォード。

アメリカのファッション業界を代表する、アナ・ウィンターとトム・フォードが、業界の危機を救うため立ち上がりました。

911以降、N.Y.ファッションウィークがひどく停滞し、打撃を受けた若いデザイナーを救済するために、設立された基金の資金を、今回、新型コロナのパンデミックに影響を受けた、アメリカのファッション業界の人々を支援する「Common Thread」に転用。これに、ラルフ・ローレンはすでに100万ドルの寄付を投じています。

「私たちが創設した基金は、アメリカ人デザイナーや、彼らが共に働く、才能ある人々を支援することを目的としています」とアナ。この基金によって、デザイナーだけでなく、パタンナーや工場のスタッフなども支援される予定。

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

“Face masks, social distancing, weeks spent at home: everything about life feels different now. I think of the simple pleasures we once took for granted—like going to the theater, dinner with friends, coming into the office—and they seem to me like impossible luxuries. It’s true that this is a time of anxiety and sadness, and that there is more of both to come, but I also believe it's a time of gratitude.” At the link in our bio, Anna Wintour shares what she is most grateful for right now, as well as a kind reminder to please wear a face mask when you go outside. Share a photo of yourself in your mask to show your support. #masks4all #stayhome

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アナ・ウィンターは「フェイスマスクにソーシャルディスタンシング、自宅で過ごす数週間。今では、人生のすべてが違うように感じています。劇場に行く、友達とディナー、オフィスに通勤する、など、私たちがかつて当然と思っていたことが、今ではそれは不可能な贅沢のように思えてしまいます。

今が不安と悲しみの時で、さらなる事態が訪れることも覚悟しなくては、ですが、一方で、私は、今は感謝の時だとも信じています」と、インスタグラムにマスク姿を投稿。

常にトレンドの先を読んできた彼女らしく、変化に柔軟で、フレキシブルな様子に、アメリカファッション界のリーダーの、風格を感じます。

■4:Twitter CEOのジャック・ドーシー、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツは巨額の資産を利用してのリーダーシップを発揮

この他にも、経済界では、ツイッター(Twitter)CEOのジャック・ドーシーさんが、新型コロナウィルス対策に10億ドルを提供すると発表、総資産の約3割もの金額を拠出するのは珍しく、話題を呼んでいます。

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また、マイクロソフトを創業した、ビル・ゲイツさんは、無駄になるのをわかっていながら、ワクチン製造時間短縮のため、7つを並列で製造開始し、世界中が待ち焦がれている効果的なワクチンを製造すべく、多額の資金を提供している、というニュースも。

ワクチンが今すぐ必要、でも時間がかかるーー。不可能と思われるこのミッションを、彼だからできる大胆なアプローチでサポートし、注目を集めています。

医療崩壊のほかに、大きな懸念である経済問題。日本国内でも、民間レベルで支援の輪が広がっています。緊張感が続く毎日ですが、前線で闘う医療従事者はもちろん、誰にとってもこのパンデミックによる犠牲を最小に抑えられるよう、他人を思いやり、自分の出来る支援を考えていけると良いですね。

この記事の執筆者
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WRITING :
神田朝子