「浪」の読み方、サッと思い出せる?「おおかみ」ではなく「おお〇み」という意味です。

本日、6月28日は、小説家・林芙美子さんの忌日、『芙美子忌』です。

日本の女流作家のパイオニアとして第一線で活躍し続けた方ですが、林芙美子さんが47歳で亡くなられたのは昭和26(1951)年。なんと、今から69年も前に、すでにお亡くなりになっているのです。

ご活躍をオンタイムで経験した、という方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、それなのに「遠い世代の方」というイメージが少ないのは、代表作『放浪記』の存在が大きいでしょう。

林芙美子さんの自叙伝でもある小説『放浪記』は、映画やテレビドラマ、舞台演劇などにメディアミックスされた名作ですが、2012年に亡くなられた、女優の故・森光子さんの舞台演劇の代表作としても大変有名でした。

2009年、森さんの89歳のお誕生日に上演2000回の偉業を達成されたこと、皆さまにも印象深いトピックだったのではないでしょうか? ご高齢を感じさせない輝きが鮮烈でしたよね?

本日は『放浪記』にちなんだ日本語クイズをお届けします。

【問題1】「流離う」ってなんと読む?

「流離う」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント「あてもなくさまよい歩くこと。放浪すること」という意味の言葉です。

<使用例>「ほんの数十年昔は、流離うような人生を送った女性たちがたくさん存在していたのよね」

「○○○う」と読み仮名3文字です。
「○○○う」と読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 流離(さすら)う です。

「流れ者」という表現が、時代劇に出て来ますね…。
「流れ者」という表現が、時代劇に出て来ますね…。

熟語のみの読み仮名・熟字訓になります。

「放浪」「流離う」のどちらも「あてもなくさまよう」という意味も持つ言葉ですが、

短時間ウロウロするというよりは、長期的にさまよったり、定住地を持たない状況を示唆する表現でしょう。

『放浪記』の冒頭文に、その状態をとても簡潔に、かつ文学的に表現した名文が出てまいります。

旅が古里であった。
~『放浪記』林芙美子著より~

「旅行に行きた~い!」と叫びがちな今日この頃ですが…この文章は、重く沁み入りますね。現実の旅行を我慢している方は、文学の世界を旅するのも一興では?

というところで、2問目です。

【問題2】「浪」ってなんと読む?

「浪」という漢字一文字で、単語として意味が成立する読み方をお答えください。

ヒント:正解の言葉に関しては、同じ読み・意味を持つ、別の漢字表記のほうがポピュラーです。

<使用例>「『放浪』って、浪のようにとりとめなく、世に放たれた状態、ということよね?」

「○○」と読み仮名2文字です。簡単な問題ですが、度忘れしていませんか?
「○○」と読み仮名2文字です。簡単な問題ですが、度忘れしていませんか?

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 浪(なみ) です。

「波」との違いは?

波(なみ)」という表記のほうがポピュラーですが、「浪」も「なみ」です。

絶対に知っていたはずなのに、度忘れしてしまっていた…という方もいらっしゃるのでは?

「波」も「浪」も、「波浪注意報」のように「海や河川の波」の意味で使用されますが、それぞれの漢字のニュアンスは微妙に異なります。

「波」は「波長」「電波」などの熟語に使用されるように、「波のような動きや形をとるもの」も表す漢字です。目に見えないモノに使っている場合も、物理的な「波の動きや形」にフォーカスした表現です。

対して、

「浪」は「放浪」「浪人」などの熟語があるように、これ一文字で「さすらい」という意味や、「浪費」という熟語のように「みだりに、ほしいままに」という意味を持ち、「波の、果てがわからない、どこから生まれ、どこにいくのかはっきりしないイメージ」を、やや心象的に表現するようです。

また「浪」は「おおなみ」という意味も持ち、さざ波というよりは大きなうねりを表現するようです。

「浪」という漢字をひもとくと、

「放浪」という言葉を、より深くかみしめられる気がします。

本日は『芙美子忌』にちなんで、

・流離(さすら)う

・浪(なみ)

という日本語をクイズでおさらいいたしました。

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ILLUSTRATION :
小出 真朱