汗ばむ夏に王室レディーが好むウエアに、半袖ワンピースがあります。蒸し暑い日でも爽やかに過ごしやすいので、王妃やプリンセスは半袖ワンピースを愛用しているもよう。なかでも英国王室のKate the Duchess of Cambridge(キャサリン妃)は、さすがの着こなしテクニックの持ち主です。

細見えさせる「フレアスリーブ、パフスリーブ、フレンチスリーブ」を使い分ける、魔法のようなワンピース使いは、ロイヤルらしい魅力を際立たせていました。

袖のデザインが重要!優美で細見えするキャサリン妃の「半袖ワンピーススタイル」6選

■1:華やぎと華奢見えを叶える「フレアスリーブ」

見た目の印象をガラリと変えてくれるディテールの一つが袖の形です。たとえば、袖先に向かって開いたフレアスリーブなら、半袖でも華やいで映ります。

グリーンの総柄ワンピース
足首にストラップを巻いたシューズで足元も軽やかに

グリーンの総柄ワンピースはナチュラル感を呼び込みました。袖がフレアデザインなので、二の腕が細く見えています。とろみ素材で袖や裾が揺れ、優しげな雰囲気に。Vネック風のシャープな襟回りがワンピースを全体をキリッと爽やかに演出。

ノスタルジックなプリント柄ワンピース
長く無造作に垂らしたベルトが落ち感を演出

この日選んだノスタルジックな柄ワンピースは、ロマンティックなムードをまといつつも高貴な印象に。ふんわりと風になびくフレアスリーブが、二の腕をきれいにカバーしています。共布のベルトで、ウエストを軽くシェイプ。リラックスしながらもメリハリを出しています。ベージュ系の厚底エスパドリーユが軽やかナチュラルに見せています。

■2:知的でエレガントに見せる「パフスリーブ」

クラシカルなデザインのパフスリーブは、二の腕をカバーし自然なほっそり感を引き出します。全体をタイトなシルエットで整えれば、いっそうコンパクトに仕上がりそう。

深みのあるグリーンのワンピース
シェイプされたほっそりフォルムが細感を強調

深みのあるグリーンのワンピースは、ロイヤルな品格を漂わせています。袖先は細身ですが、肩口にドレープが寄せてあり、社交界を思わせるクラシカルな雰囲気に。正面に並んだ小ぶりのゴールドボタンがきらめきを添えつつ、スッキリとしたシルエットを描き出しました。

ホワイト系ワンピース
きりっとした印象に整えるシャツワンピース

控えめなパフスリーブなら、シャープな二の腕をアピールできます。ベルトでのウエストマークや、裾のフレアと組み合わせれば、さらにめりはりが際立って効果的です。ここでは、黒いベルトでウエストのくびれ感をしっかり引き出しました。逆に、裾はフレアで遊ばせて、上半身と腕を一段とコンパクトに整えています。

■3:ロイヤルな品位を引き出す「フレンチスリーブ」

身頃とつながった、短めの袖を指す「フレンチスリーブ」は小粋な印象を強める袖デザインです。品格を保ちつつ、軽快に見せられるので、ロイヤルレディーの愛用者も多い袖デザインです。

ダークグリーンの花柄ワンピース
花柄でも甘さをトーンダウンさせるダークグリーン×ホワイト配色

フレンチスリーブは二の腕をほっそり見せる効果抜群! 首元のデザインも、プリンセスらしい優美さを感じさせています。落ち着いたダークグリーンに配した、大ぶりの花柄がシックな印象。甘さを抑えた、大人向きの花柄ワンピースのお手本といえそうです。

フレンチスリーブのワンピース
見るからに清涼感たっぷりな淡いアイシーブルー

絶妙な袖丈の古風なデザインのフレンチスリーブは、キャサリン妃の可愛らしさを引き出しました。袖丈はわずかな違いでも、ノースリーブとは別物の品格。腕をしっかり見せるときは、胸元を開けないのが王室レディーのたしなみ。腰から下にボリュームのあるデザインなので、上半身をスッキリと見せています。


半袖ワンピースは涼しいのに加え、節度を保った上品さを印象づけてくれるから、幅広いシーンで着こなしたい夏向きウエアです。キャサリン妃のお手本コーデを取り入れて、サマールックの主役に迎えてみませんか。

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この記事の執筆者
多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報、着こなし解説などを発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かした解説が好評。自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い。著書に『おしゃれの近道』『もっとおしゃれの近道』(学研パブリッシング)がある。
PHOTO :
Getty Images
WRITING :
宮田理江
EDIT :
石原あや乃