今月のアスリート王子:佐々木朗希選手(18歳)…野球選手

佐々木朗希選手①
YONHAP NEWS/アフロ

「令和の怪物」「大谷二世」と評される、佐々木朗希選手のこれからの成長に期待しかない!

190cmのスラッとした長身から、日本人史上最速という時速163kmの超スピードボールを投げる。

千葉ロッテマリーンズに今年入団した佐々木朗希ろうき投手は、濃い眉と黒目がちな瞳が印象的な18歳。まだ少年の面影の残るピュアな顔立ちに、ついつい目を惹かれてしまうという淑女が急増中だ。

もちろん、野球の才能もお墨付き。投打の二刀流で名を馳せる大谷翔平選手(MLBロサンゼルス・エンゼルス所属)と同じ岩手県出身ということもあり、「大谷二世」の異名を取る逸材中の逸材だ。

野球を始めたのは小学校3年生のとき。意外にも小学生のころはメガネっ子で、黒縁メガネをかけてマウンドに上がる佐々木少年は、知る人ぞ知る有望株だった。中学校に進んでからは速球に磨きがかかり、中学校3年生の時点でプロ野球の平均的なスピードである時速141kmをマーク。大船渡高校時代は1年生で147km、2年生で154km、3年生で163kmを計測した。こうなればマスコミが放っておくわけがなく、佐々木投手が投げるときはカメラマンの場所取り合戦を繰り広げていたそうだ。

佐々木朗希選手②
左から、YONHAP NEWS/アフロ、井上博雅/アフロ

今年1月にロッテが行った新人選手の体力測定では、さまざまなテストで驚異的な数値を叩き出した。特に優れていたのは垂直跳び。米国プロバスケットボールNBAの選手の平均値である70cmを上回る73cmをマークし、「剛速球の秘密はこれだったのか」と周囲を驚かせた。

ほっこりする一面のもち主でもある。全国に緊急事態宣言が出ていた5月、ロッテ球団のSNS企画で、岩手を離れて恋しく思う食べ物を紹介。むせるほど酸っぱいと評判の「酢の素」や「メン子ちゃんゼリー」という三陸地方のソウルフードを取り上げると、これが全国ニュースになった。愛されキャラになっていく才能を感じさせるエピソードだ。

「朗」に「希」と書いて「ろうき」と読む。ちょっと珍しいこの名前は、3歳上の兄が夢中になっていた戦隊もののキャラクターの名からつけられたという。そんな佐々木投手を悲劇が襲ったのは2011年3月11日の東日本大震災。実家のあった陸前高田市の被害は甚大で、佐々木投手は父と祖父母を亡くした。

それから9年がたった今年3月。プロ野球選手へと成長した佐々木投手は、球団が開いた記者会見で初めて当時のことを語った。震災を風化させたくないという強い思いによる発信だったという。

ニックネームは「令和の怪物」だが、こんなにシュッとした怪物ならいつも見ていたいし、温かく見守りたい。そして、ずっと応援していきたい。

Athlete data

佐々木朗希選手
野球選手
(ささき ろうき)2001年11月3日、岩手県生まれ。2010年、陸前高田市立高田小学校3年生で野球を始める。2011年3月11日、東日本大震災の津波で被災。その後、大船渡市に引っ越す。大船渡市立第一中学校の卒業時には多くの有名校から誘いを受けたが、地元の大船渡高校に進学。甲子園出場は叶わなかったが、2019年のドラフト会議では4球団から1位指名を受けて「千葉ロッテマリーンズ」に入った。契約金1億円プラス出来高5,000万円、年俸1600万円(金額は推定)。右投げ右打ちの投手。身長190cm、体重85kg。
矢内由美子さん
スポーツライター
(やない ゆみこ)取材歴25年のスポーツライター。オリンピック種目などをカバー。日本スポーツプレス協会会員。

 

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この記事の執筆者
美しいものこそ贅沢。新しい時代のラグジュアリー・ファッションマガジン『Precious』の編集部アカウントです。雑誌制作の過程で見つけた美しいもの、楽しいことをご紹介します。
PHOTO :
BFP/アフロ、YONHAP NEWS/アフロ、井上博雅/アフロ
WRITING :
矢内 由美子(スポーツライター)
EDIT :
宮田典子(HATSU)、喜多容子(Precious)