パリで2軒の店舗を構えるテーラー、鈴木健次郎氏。約20年もパリに住まい、以前は名門テーラー「スマルト」でチーフカッターを務めていた経験を持つ、彼がつくるスーツやジャケット。

そこにはこの地で学んだクラシックなスタイルや技術に加え、無意識に現れる日本人ならではの色彩感覚や現代人の体型にフィットするカッティングといった、彼ならではのこだわりが詰まっており、それがひと癖もふた癖もあるフランス人顧客を魅了している。

もっともパリらしい服

「KENJIRO SUZUKI sur mesure PARIS」のブレザー

「KENJIRO SUZUKI sur mesure PARIS」のオーダーブレザー
「KENJIRO SUZUKI sur mesure PARIS」のオーダーブレザー

思えば「パリらしさ」とは、フランス人だけのものではない。それは昔からこの美の都に憧れ、様々な国からやってきた職人や芸術家たちがつくり出した概念でもあるのだ。藤田嗣治が乳白色の肌を生み出したように、鈴木氏も血のにじむような努力のすえに、自分だけの「パリらしさ」を身につけたのである。

最高のフレンチスーツは日本人によって仕立てられる!

パリ8区にアトリエを構える、フランスのテーラリング業界で最高峰の技術を誇るテーラー、鈴木健次郎氏。体と服の間に空気の層を入れるという哲学によって仕立てられる彼のジャケットは、一見シャープなのにゆとりを感じさせ、実にエレガントだ。

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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2020年春号より
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