静岡県伊豆市湯ケ島の天城山中にある、湯ヶ島温泉。山間の渓谷沿いにあり、川端康成、島崎藤村など多くの文豪たちに愛された温泉としても有名です。そんな豊かな自然と歴史ロマンの残る温泉地に登録有形文化財の宿「おちあいろう」があります。

明治7年創業の「落合楼」は、令和元年の秋、ホテルやレストランを世界に展開するPlan・Do・See Incの監修により、デザインを一新。歴史と伝統、豊かな自然の借景はそのままに、現代の高い建築技術と洗練されたデザインで共有スペースや客室がより過ごしやすい空間に進化しました。

一度は宿泊してみたい憧れの老舗旅館で過ごす、唯一無二の時間とはどのようなものか。本記事では、1泊2日の宿泊体験と共にリニューアルした「おちあいろう」の魅力をご紹介します。

■1:一度は泊まってみたい!145年の歴史を刻む、登録有形文化財の宿

石畳の道を通り抜けると、瓦葺きの大屋根が印象的な玄関が。この玄関を含む7棟が国の登録有形文化財として登録されている。
石畳の道を通り抜けると、瓦葺きの大屋根が印象的な玄関が。この玄関を含む7棟が国の登録有形文化財として登録されている。

本谷川と猫越川が合流する狩野川の畔に位置する「おちあいろう」。その名は、江戸無血開城の立役者として知られる山岡鉄舟により、"川が落ち合うこと"から名付けられました。

明治から昭和にかけては、島崎藤村、川端康成、北原白秋などの名だたる文人墨客が訪れ、その美しい景観に心奪われたそう。現在では、日本伝統の木造建築とモダンなデザインが調和する空間でラグジュアリーな滞在スタイルを提案しています。

■2:宿泊者に大人気!知的好奇心を刺激する見学ツアー

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婚礼や特別なお祝いの席で利用できる「紫壇の間」。国の登録有形文化財であり、108畳の広さを誇る。

また、単に宿泊するだけではなく、歴史的な建築物を楽しめるのが「おちあいろう」の魅力。自由に散策するのも素敵ですが、せっかくなら主人の村上昇男さんによる「見学ツアー」に参加するのがおすすめ。

ツアーは、毎日、朝10時と夕方5時に開催されており、無料で参加できます。解説を聞きながら、建物を巡れば、古き良き時代にタイムスリップしたような気持ちに。

■3:歴史と温もりを感じるラウンジ

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窓からは四季折々の風景が望めるラウンジ。挽きたてのコーヒーやワイン、地ビールなど自由に楽しむことができる。

旅館の顔とも言えるラウンジは、歴史と温もりを感じる洗練された空間へとリニューアル。中央の大きな暖炉を囲むように座り心地のよい北欧のデザインチェアが並びます。

「ほっと息つきたいな」と思ったら、ラウンジのフリードリンクコーナーへ。

「おちあいろう」では、宿泊料金に施設内での食事やドリンク、リラクゼーション施設などの料金が含まれる滞在スタイル「オールインクルーシブ」を起用しているので、ソフトドリンクもちろん、スイーツや地ビールなどのアルコール類も自由に楽しむことができます。支払いの煩わしさがないため、ストレスフリーな滞在が叶います。

■4:四季折々の風景を望む客室

眠雲亭にある客室「浮舟」。柔らかな日差しが差し込む客室はお庭に面しており、季節ごとの表情が楽しめる。
眠雲亭にある客室「浮舟」。柔らかな日差しが差し込む客室は庭に面しており、季節ごとの表情が楽しめる。

客室は本館と眠雲亭、2つの建物に全16室のみ。好みや宿泊人数に応じて、とっておきの一室を選ぶことができます。また、すべての部屋には源泉掛け流しの内風呂があり、うち3部屋にはプライベートの露天風呂を完備。

お部屋には、源泉掛け流しの内風呂を完備。「浮舟」の客室は、プライベートな露天風呂が付いています。
お部屋には、源泉掛け流しの内風呂を完備。「浮舟」の客室は、プライベートな露天風呂が付いています。

今回、滞在したお部屋は、眠雲亭にある「浮舟 露天風呂付」。前室、本間、ベッドルーム、パウダールーム、シャワールーム、露天風呂付きで約74平米という、スイート仕様のお部屋です。襖や柱、窓など至るところに、職人による美しい装飾が施されており、歴史の面影を感じます。

また、「おちあいろう」では、子連れでの宿泊が可能。家族の大切な記念日や赤ちゃんとの初めての旅行でも、気兼ねすることなく利用ができます。

お部屋の詳細

■5:心身ともに癒される大浴場と絶景の露天風呂

伊豆の山々と眼前を流れる狩野川を眺望できる露天風呂と洞窟風呂。
伊豆の山々と眼前を流れる狩野川を眺望できる露天風呂と洞窟風呂。

お風呂は、柔らかな木漏れ日がさす源泉掛け流しの内風呂「月の湯」、伊豆の山々と狩野川を眺望できる露天風呂と湯けむりに包まれた洞窟風呂が人気の「天狗の湯」、貸し切り風呂の「星の湯」が用意されています。

四季折々の景色を鑑賞しながら、湯ヶ島温泉の源泉掛け流しを満喫。心も体も癒される、贅沢なひとときを過ごせます。また、ラウンジ同様、大浴場入り口の共有スペースには、フリードリンクコーナーが。身も心も整った湯上りの一杯は、格別です。

温泉の詳細

■6:温泉由来のロウリュでデトックス!至極のサウナ体験

茶室をイメージしたサウナ。自然に囲まれた空間で心身ともにリラックス。
茶室をイメージしたサウナ。自然に囲まれた空間で心身ともにリラックス。

リニューアルの目玉とも言えるサウナは、サウナブームを先導してきたプロサウナー松尾大氏のプロデュース。「月の湯」に併設された「茶室サウナ」は、今行くべき全国のサウナをランキングにした「SAUNACHELIN 2019(サウナシュラン 2019)」に選出され、国内外で話題を集めています。

「天狗の湯」に新設された「洞窟サウナ」。温泉由来のロウリュが楽しめる。
「天狗の湯」に新設された「洞窟サウナ」。温泉由来のロウリュが楽しめる。

そして、「茶室サウナ」に続き、2020年3月には「天狗の湯」に「洞窟サウナ」を新設。サウナの中に温泉が流れ込むような造りになっており、優しいヒノキの香りに包まれながら温泉由来のロウリュが楽しめます。

サウナの魅力を知り尽くしたプロサウナーの視点で作られているからこそ、効能や使い勝手、デザインにこだわり抜いた、まさに至極のサウナ!伊豆の大自然を目の前に異なる2種のサウナを体験できるのは、最高の贅沢です。

サウナの詳細

■7:地元食材を使った四季を感じる美しい季節の料理

地元で採れた食材を使った美しい懐石料理。季節ごとに変わるメニューにも注目。
地元で採れた食材を使った美しい料理。季節ごとに変わるメニューにも注目。

旅の醍醐味である食事は、伊豆の山々を一望できる個室のお食事処で。夕・朝の食事には、地元産の魚、野菜など旬の味覚を使った、上品で美しい料理が並びます。

夕食の季節の料理では、天城で捕れた鹿や猪を使った珍しいジビエ料理もあり、この土地でしか味わえない自然の味覚を体験できます。また、地元産のワインや日本酒などアルコールのメニューも豊富。スタッフの方におすすめを聞いて、料理とのマリアージュを楽しむのも贅沢です。

料理の詳細

その他、2020年10月までの期間、狩野川の川岸エリアで1日1組限定・バーバキューランチのプランを実施。旅館の外に出ずとも、充実したサービスで、心ゆくまでおこもりステイが楽しめます。

温泉、サウナ、食・・・贅沢な滞在を叶えてくれる
温泉、サウナ、食・・・贅沢な滞在を叶えてくれる

引き続き「密」を避けながら、国内旅行を楽しみたい秋。新たなラグジュアリーの価値を提案してくれる「おちあいろう」で心身ともにリラックスできる、最高のひとときを体験してみてください。

問い合わせ先

  • おちあいろう 
  • TEL:0558-85-0014
  • 料金/¥52,000〜¥112,000(オールインクルーシブ)
  • ※表記料金はいずれも2名様1室の利用時、1泊2食付1名様料金です。
  • 住所/静岡県伊豆市湯ヶ島1887-1

この記事の執筆者
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