「墾く」ってなんと読む?二宮尊徳は、これのエキスパートです!

本日10月20日は、二宮尊徳の忌日『尊徳忌』です。

尊徳と言えば、幼名の「二宮金次郎」時代から有名ですよね?かつて日本じゅうの小学校に、薪(まき)を背負い運ぶ道中ですら書物を開いて勉学にはげむ金次郎少年の姿をかたどった銅像が設置されていたことは、大変有名です。

ところで皆さま、有名な二宮尊徳、実際、どんな功績で有名になったのかご存知ですか?

…本日1問目のクイズです。

【問題1】「墾く」って何と読む?

「墾く」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「荒地などを切り開いて耕す」などの意味を持つ言葉です。

「荒れた土地を墾くという大変な作業を、何度任されても成功させるなんて…二宮尊徳は勤勉な上に、人望を集める才能があったのね!」

「○○く」と読み仮名2文字です。
「○○く」と読み仮名2文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 墾(ひら)く です。

「開く」よりも、すごく苦労が多そうですね!
「開く」よりも、すごく苦労が多そうですね!

「開墾(かいこん)」の「墾」で、「墾(ひら)く」です。

二宮尊徳の有名な功績の一つは「農村復興」です。藩主などの上位者に抜擢されては、さまざまな荒れた農村に赴任し、倹約や開墾、あらゆる方向からその地、また、そこに住む人々の心根も立て直し、盛り立てる名人でした。江戸時代最大の飢饉と言われる「天保の大飢饉」後も、二宮尊徳の指導で、いくつもの農村が速やかに立て直った、と言われています。

尊徳自身が赴任移住し、その地の人々と生活を共にしながら…というスタイルですので、「やっと生活がきちんと循環するようになったとたんに、また荒地へ」という生活です。並大抵の精神力ではできないですよね?

…というところで、2問目です。

【問題2】「勤しむ」ってなんと読む?

「勤しむ」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント「心力を尽くす。精を出す。」などの意味を持つ言葉です。

<使用例>

「単純に仕事をするというより、心から勤しむ気持ちが周囲にも伝わるから、彼の指導は厳しくても納得してついて行くわ」

「○○しむ」と読み仮名2文字です。
「○○しむ」と読み仮名2文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 勤(いそ)しむ です。

こういう姿勢で取り組むと、自分自身も充実します。

「勤務(きんむ)」「勤(つと)める」と同じ字ですが、

「勤(いそ)しむ」という言葉では「心と力を尽くしてその事にあたる」という、大変誠実で真摯な意味合いになります。

二宮尊徳の働き方を表現するなら、まさにこの「勤しむ」ではないか?と感じます。

尊徳は「邦徳(ほうとく)思想」と呼ばれる経済思想を説いています。経済と道徳の融和を訴え、私利私欲に走らず精を出し、適切に必要な分だけを自分の分として社会に貢献すれば、いずれ自分に返ってくる…というような教えです。

尊徳は財政立て直しの名人でもあり、噂を聞きつけた地位の高い人々に次々招かれ、名を挙げていきますが、時に報酬を辞退するなど、私利私欲とは遠い人物でした。

なんとなく、現在世界的に注目されている「サステナブル」という考え方ともリンクする気がいたします。

広い視野で、長いスパンでものごとを考えられると、私利私欲や目先の利は、些末で無駄なもの、と、思えるのかもしれません。

本日は、『尊徳忌』にちなんで、

・墾(ひら)く

・勤(いそ)しむ

などの言葉をおさらいしました。

 

この記事の執筆者
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小出真朱