「伏う」ってなんと読む?「ふせう」ではありません!「人+犬」で…なんでしょう?

本日11月1日は「犬の日」です。「111(ワンワンワン)」の語呂合わせで制定された記念日で、犬についての知識を身に着け、犬をかわいがることが推奨されています。

・・・ということで本日は、字の構成に「犬」の入った漢字の難読クイズをお送りします。

1問目は、意外な漢字かもしれません。

【問題1】「黙す」って「もくす」以外に何と読む?

「黙す」という日本語の「もくす」以外の読み方をお答えください。

ヒント:「だまる」「無視する」などの意味を持つ言葉です。

「どちらの味方をしても角がたちそうなケンカなら、あなたは黙しておくのが一番じゃない?」

「○○す」と読み仮名3文字です。
「○○す」と読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 黙(もだ)す です。

正解できましたか?
正解できましたか?

…この読み方、ご存知でしたか?「黙(もく)す」と読む場合と意味は同じです。

辞書によっては「黙す」は「もだす」、「黙する」なら「もくする」と、送り仮名の付き方によって読み仮名を分けているものもありました。「黙(もく)する」の派生で「黙(もく)す」という読み方が広まってしまったものの、実は「黙す」だけでとまっている場合は、本来「黙(もだ)す」と読むほうが正統派なのかもしれません。

「黙して語らず」という慣用的な言い回しについても、実は「黙(もく)して」「黙(もだ)して」のどちらで読んでも成立するようで、「黙(もだ)す」という言葉の例文に「黙(もだ)して語らず。」を載せている辞書も見受けられました。

知っておくとスマートですし、ちょっとした時の話題にもなりそうですよね?

さて、字の構成についてですが、本日のテーマの「犬」は、「黙」という字の上部右側に小さく入っています。

しかしこの字は、

「里 + 犬 + 四つ点」で構成されているのではなく、

「黒 + 犬」で構成された字で、「犬が声をたてない」状態を表現しているのです。

漢字の作られた時代から、犬が私たち人間と深くかかわっていた動物である、と、よくわかる字ですよね?

…というところで、2問目のクイズです。

【問題2】「伏う」ってなんと読む?

「伏う」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「ついていく。」「応じる。順応する。」などの意味を持つ言葉です。

<使用例>

「うちの犬は、リードをつけなくてもきちんと私に付き伏ってくれる、穏やかで利口な犬なんです。」

「○○○う」と読み仮名3文字です。
「○○○う」と読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 伏(したが)う です。

…なるほど!

」という字の、常用漢字での読み仮名に「伏(ふ)す」がありますが、

この字は「人のかたわらで伏す犬」を表現しており、ひいて「したがう」という意味合いも持っているのです。

「伏(したが)う」という読み方は「表外読み(常用漢字表には掲載されない読み方)」なので難読の範疇に入りますが、字の構成から考えると、連想しやすく、納得できる読み方ですよね。

本日は、『犬の日』にちなんで

・黙(もだ)す/黙(もく)する

・伏(したが)う

などの難読漢字をおさらいしました。

 

この記事の執筆者
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小出真朱