年齢を重ねて感じはじめる身体の不調。初期の段階できちんと向き合うことが大切です。なかでも、ダメージを受けがちなのが「腰」。加齢とともに蓄積した疲労や、筋力の低下、血行不良による痛みが気になっている人も多いかもしれません。

そこで、取り入れたいのがストレッチ効果も抜群なヨガ。Precious.jpの会員に「趣味」についてのアンケートを実施したところ、ヨガは「体を動かす趣味」1位に輝きました(有効回答数101人中、34人がヨガと回答。2位は散歩、3位はテニス)。それほど体型の維持に気をつけている大人の女性が多く、ヨガはそのための対策に選ばれているということがわかります。

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第2回目は、腰痛解消に導くヨガポーズを3つご紹介します。1日5分でできるヨガポーズで、腰回りをケアしましょう。

■1:骨盤のゆがみを矯正するポーズ<バッタ・コーナ・アーサナ>

 
 

まず、両足裏をあわせて両膝を外側に向けます。そのままの状態で、両足をできるだけ身体の方に引き寄せていきます。つま先を手の平で包んだら、背筋を真っすぐ伸ばすことを意識して、股関節から前方に倒れていきます。

 
 

おでこを床につけられない人は、背中が丸くならない程度まで倒れた位置でキープします。ゆっくりと呼吸を繰り返し、腰回りの筋肉が気持ちよく伸びるのを感じたら、身体を起こしましょう。

日本語で「合蹠(がっせき)のポーズ」とも呼ばれ、太ももから股関節をソフトに緩めて、柔軟性を高める代表的なヨガポーズのひとつ。骨盤周りの血行をよくすることから、生理痛の緩和にも効きます。

また、骨盤は上半身と下半身の境目にあることから、ここが歪んでしまうと腰だけではなく、身体全体のバランスが崩れて悪影響が出てしまいます。バッタ・コーナ・アーサナは骨盤の歪みにもアプローチしてくれるポーズなので、腰の痛みはもとより、快調な身体に導いてくれます。

■2:腰の筋肉を優しくほぐすポーズ<スプタ・バッタ・コーナ・アーサナ>

 
 

まず、仰向けになって身体を真っすぐ伸ばします。次に、かかとをお尻側に引き寄せて、両膝を曲げたら、そこから足裏を合わせ、両膝を外側に開きます。

続いて両手を上げ、頭の上で両肘を手の平で掴みましょう。ゆっくりと呼吸を繰り返しながらキープします。

朝起きた時や寝る前に、ベッドで気軽に行える寝たままヨガ。スプタはサンスクリット語で「横たわる」という意味で、バッタ・コーナ・アーサナを応用したポーズでもあります。

寝たまま行うことで身体の力も抜くことができ、自分の体重をすべて預けるため呼吸も深まるので、リラックスした状態でのポーズを可能にします。

股関節周りの緊張を取り除き、さらに腕をあげることで背筋も伸びるため、腰の筋肉と背骨がゆるみ腰痛を予防。同時に、内蔵の調子も整えてくれます。

■3:腰から姿勢を整える後屈のポーズ<セーツ・バンダ・サルバンガサナ>

 
 

まず、仰向けに寝て両足を立膝にして、腰幅に開きます。次に、足の裏を床に押し付けて、腰を持ち上げお腹と胸をあごに近づけます。

続いて、両腕はのばしたままの状態で、手の指を絡ませるようにして握り、胸を持ち上げていきましょう。そのままゆっくりと呼吸を繰り返し、首回りや両足が辛さを感じないない程度までキープします。

首に力を入れず、胸を開くことを意識しながら腰を持ち上げることがポイント。両足にしっかりと力を込めて、両膝が外に開きすぎないように気をつけましょう。

日本語に訳すと「橋のポーズ」と名付けられていることからわかるように、全身で橋のようなアーチをつくるポーズです。人間は前屈姿勢になりがちですが、これは後屈ポーズとも呼ばれ、身体を普段とは逆に反らせることで姿勢の歪みを整えてくれます。

腰の血行が促進され、骨盤まわりの筋肉にも刺激を与えるため、下半身を効率よく鍛えることができます。下半身の血行もよくなるので、寝る前に行うことで安眠効果も期待できますよ。

腰周辺の筋肉をしっかりストレッチして、鍛える習慣をつけることで、腰痛も軽減されるはず。身体が硬くても、すぐに&簡単にできるポーズなので、今日からでも取り入れられそうです。ずしんと重い腰痛が深刻になる前に、ボディケアの一環として習慣づけてみてくださいね。

PROFILE
千吉良 優希(ちぎら ゆうき)さん
Earthing Girl代表 Beach in the room インストラクター。全米ヨガアライアンスRYT200認定ヨガインストラクター。ダンサーとして活躍しながら、本格的にヨガを学ぶべく、タイの寺院Suan Mokkhの山奥で瞑想修行、インドのヨガの聖地リシケシでヨガ修行、バリのウブドで全米ヨガアライアンスRYT200を取得し、スリランカでアーユルヴェーダを学ぶ。日本初 「ビーチにいる感覚で楽しめる砂浜室内ヨガ」考案者。女性のためのプライベートスタジオ『Beach in the room』を経営している。
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この記事の執筆者
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WRITING :
末吉陽子