今やベースメイクは「頑張った厚塗り肌」は古く、「薄塗りであることが正解」の時代。そこで『Precious』3月号では、「こすれても、くずれてもキレイ!掟破りの『薄塗り美肌』始めます」企画を展開中です。

働き方が大きく変わったこと、マスク必須の生活になったことで、ファンデーションを塗らない派も増えつつあります。けれども大人の場合、ただ塗らない「手抜き」メイクではシミもシワも隠れないため、マスクをとったときに老け顔を晒してしまうことに…。

そこで活用してほしいのがひそかに大きく進化しながらも、今までは脇役だった「コントロールカラー」「コンシーラー」「フェースパウダー」「ハイライター」の4つのベースメイクコスメ。

これらを使い「ファンデーション抜き」で薄くて軽いカラーレス印象、なのにシミ、シワ、たるみの加齢トラブルは上手に消し去るニューノーマルの肌づくりを提案します。

今回は、薄塗り美肌づくりのSTEP2「コンシーラー」6選と効果的な使い方をご紹介します。

【前回の記事はこちら】こちら薄塗り美肌づくりのSTEP1「コントロールカラー」3選と活用法

ファンデより確実なトラブル対策! シミ、クマ、黒ずみを徹底的に消す、目的別「コンシーラー」使いを解説

ファンデーションに頼らないからこそ、加齢トラブルを消す「コンシーラー」は欠かせません。けれども、「うまく使えなかったアイテムNo.1」と苦手意識がある人は多いもの。

カバーしたところが悪目立ちして「いかにも隠しました状態」になったり、逆に塗っても塗っても隠れない…という残念体験がその理由。

まず知ってほしいのが、1種類の「コンシーラー」でシミもクマも目尻の黒ずみもすべてカバーできると考えるのが間違いであること。「コンシーラー」の形状がいろいろあるのは意味があり、適材適所で使わなければ効果はなし。

シミカバーには硬めのパレットタイプがいいし、クマには色補正力の高いゆるめの「オレンジコンシーラー」が適任。目尻の黒ずみは のびがいいパールを含んだ光反射力の強いタイプを。悩み別にベストなものを選び、正しい塗り方をする。これなら少量でカバーできて厚塗りの失敗もありません。

■1:シミを消すには肌色と同色の「硬めコンシーラー」をぴたりとフィットさせる

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左/オレンジ色、ライトベージュ、濃いベージュの3色セット。薄塗りでもしっかりとカバーできる特殊なパウダー入り。カネボウインターナショナルDiv. カネボウ コンシーラーコンパクト 01 ¥6,000、右/艶やかな濃淡ベージュのセット。大きなシミも手際よくカバーできる、なめらかテクスチャー。カネボウ化粧品 ルナソル シームレスコンシーリングコンパクト 01 SPF36・PA+++ ¥4,000

シミを消したいときはカバー力が最強のパレットコンシーラーが適任ですが、さらに自分の肌色に合わせて色が調合できることも大事な条件。なぜなら広範囲に塗ったときに少しでも色が合わないと悪目立ちして、「塗っています感」が出てしまうから。

シミを自然にパーフェクトに隠すためには、自分の肌色に合わせることが重要なので、濃淡が2色以上セットされているパレットを選ぶこと。色を調合したら、シミよりも大きめの範囲に塗布し、肌との境目だけをぼかすと厚塗り感のない仕上がりになります。

「硬めコンシーラー」の塗り方は…

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はじめに自分の肌色にぴったりの色になるようにブラシを使って調合する。そしてシミの大きさよりもひと回り広い範囲にのせていく。
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コンシーラーをのせた部分の外側だけをぼかしてなじませる。シミに重ねた部分を触るとカバー効果がダウンするので、触らないこと。

1.ブラシで色を調合し、シミよりも広範囲にのせる。
2.コンシーラーをのせた部分の外側だけを、ぼかしてなじませる。

■2:クマを消すにはゆるめの「オレンジコンシーラー」をサーッとのばす 

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左/密着力のあるポリマージェル入り。光をさまざまな方向に反射させ、薄塗りながら濃いクマも一掃。シャネル ル コレクトゥール ドゥ シャネル コレクトゥール アブリコ ¥4,300、右/繊細なパールと肌なじみのいい3種のオイルバームをたっぷり配合し、艶肌を演出する効果あり。乾燥小ジワの凹凸もなめらかに整える。カネボウ化粧品ルナソル グロウイングトリートメントリクイド03 ¥3,200

目の下がふっくらと明るいと、人相学的には愛される幸福顔になる、といわれていますが、逆に不幸顔に見せるのがクマの存在。実は肌色コンシーラーを重ねてもグレーに濁るだけなので、クマを消し去るには、補色となるオレンジ系がベスト。

さらに厚塗り感が出やすい場所なので薄づきで軽やかな質感、そしてまばたきの動きにも耐えうる伸縮性に優れていることも条件に加えたい。塗り方は、目のキワではなく、クマがいちばん濃い涙堂の下ラインの目頭側から目尻側まで点状に置き、指で優しくなじませて。

「オレンジコンシーラー」の塗り方は…

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チップをボトルの口でしごき、ベタづきしないように量を調整。そしてクマが目立つ涙堂の下に目頭から目尻にかけてチョンチョンとのせる。
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コンシーラーをのせたところを、薬指を使って目頭から目尻にかけて左右に動かしながら、軽いタッチでなじませるようにカバーする。

1.適量をチップでとり、目頭から目尻にかけてチョンチョンとのせる。
2.薬指を使って目頭から目尻にかけて、軽いタッチでなじませる。

■3:目尻の黒ずみは「パール入り筆ペンコンシーラー」を密着させる

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左/ホワイトライトピグメントが光をとらえて、目元に明るさをもたらす。ヒアルロン酸ミクロビーズを含み、乾燥ジワケア効果もあり。パルファン・クリスチャン・ディオール フラッシュルミナイザー 025 ¥4,800、右/クリーミーでなめらかな感触で、色よりも輝きが前面に出るゴールドパール入り。濃い黒ずみも赤みも光効果で抹消する。SUQQU ラディアントクリーム コンシーラー G-01 ¥5,000

涙目になったり、目をこすったりしてヨレやすい目尻部分は薄づきで、効率よく黒ずみを消すことが必要。そこで色でカバーするよりも、光を反射させて黒ずみを飛ばすという、のびのいい「パール入りコンシーラー」が最適です。

注意点は塗る範囲を広げすぎるとキラキラが目立ちわざとらしくなるので、黒ずみ、赤みが目立つところだけにピンポイントで塗布を。そして指で軽くたたき込むようにフィットさせましょう。目尻がパッと明るくなる視覚効果で、目元全体が引き上がり、たるみ目解消効果も得られます。

「パール入り筆ペンコンシーラー」の塗り方は…

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多くつきすぎないように、手の甲などで微調整してから、目尻の黒ずみ、赤みが目立つ部分よりも広い範囲にサッとのせる。
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薬指でトントンと密着させるように軽くたたきながら、なじませる。この目尻部分は涙でくずれやすいので、しっかりとフィットさせて。

1.手の甲などで微調整してから、広い範囲にサッとのせる。
2.薬指でトントンと密着させるように軽くたたきながら、なじませる。

※掲載した商品は、すべて税抜です。

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PHOTO :
戸田嘉昭・池田 敦(パイルドライバー/静物)、 鈴木 宏(人物)
HAIR MAKE :
尾花ケイコ
MODEL :
真樹麗子(Precious専属)
EDIT&WRITING :
荒川千佳子、五十嵐享子(Precious)