「相応しい」ってなんと読む?「そうおうしい」と読むと大恥ですよ!

明日・3月3日は桃の節句雛祭りですね!

桃の節句は、もともと「上巳(じょうし)=3月上旬の巳(み)の日」に、水辺で体を清め、宴会を催し、厄災を祓う…という古代中国の風習が渡来したもの、とされています。この季節に咲く桃の花には魔除けの力があると言い伝えられていたようです。また、日本では、水辺で人形(ひとがた)を流す、いわゆる「流し雛」の風習を行ううち、人形が時代を経るごとに精巧なものになってゆき、流さずに飾っておくように変化した、とも言われています。

…というところで、本日1問目のクイズです。

【問題1】「相応しい」ってなんと読む?

「相応しい」という日本語の読み方を答えください。

ヒント:「似つかわしい。釣り合っている。」という意味を持つ言葉です。

<使用例>

「美しく豪華なお人形は、女の子に相応しい、というイメージから、桃の節句が、女の子のお祭りに変化したのね!」

「○○○しい」と読み仮名3文字です
「○○○しい」と読み仮名3文字です

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 相応(ふさわ)しい です。

「そうおうしい」という誤読にお気をつけください!
「そうおうしい」という誤読にお気をつけください!

「相応(ふさわ)しい」は、「相応(そうおう)」という熟語単位で訓読みをあてた「熟字訓(じゅくじくん)」の言葉です。過去のクイズでも「私語(ささや)く」「「お復習(さら)い」などが登場しましたね。誤読にお気をつけください。

さて、現在の雛祭りは、前述のような経緯で成熟したイベント、と言われていますので、もとは「女の子用」と決まったものではなく、老若男女すべてのための行事だったとされています。

この季節、桃の花や雛あられ、可愛らしいパッケージの白酒など、目にも美しい華やかな商品が街を彩りますが、小さなお嬢様がいらっしゃらないご家庭でも、これらを大いに楽しんでよろしい、ということでしょう(笑)。

…というところで2問目のクイズです。

【問題2】「鄙びる」ってなんと読む?

「鄙びる」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「田舎風で、素朴な感じがする。田舎めく。」という意味の言葉です。

<使用例>

「テレワークが進んだ影響で、鄙びた場所に移住したい、というニーズが増えているらしいわね。」

「○○びる」と読み仮名2文字です。
「○○びる」と読み仮名2文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 鄙(ひな)びる です。

「ひな」つながりでクイズにしてみました。正解できましたか?

「鄙(ひな)びる」という動詞ですとわかりやすい言葉ですが、

「鄙(ひな)=都会から離れた土地。田舎。」という名詞もあります。

みなさま、「ひなにはまれな美女である」というような表現、お聞きになったことがあるかと思います。この慣用表現「ひなにはまれな」を漢字表記にすると

「鄙(ひな)には稀(まれ)な」となります。

つまり、「都会から離れた田舎には珍しいような」という意味です。

田舎と都会で、物流や情報伝達手段に大きな違いがあった時代ならばいざ知らず、

現代にこの表現を使うのは、注意が必要ですよね?

ときどき、この言葉の意味を「はっとするような」「あかぬけていておしゃれな」的なカン違いで使う方がいらっしゃるようです。

正しくは「田舎には珍しいような」という意味ですので、使い方によっては、地域全体に礼を失するような印象の言葉になってしまいます。正しく理解し、気をつけて使用すべき言葉です。

本日は、3月3日『桃の節句』のトリビアをお送りしながら、

・相応(ふさわ)しい

・鄙(ひな)びる

など言葉をおさらいいたしました。

この記事の執筆者
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ILLUSTRATION :
小出 真朱