日を追うごとに気温が上がり、気分も華やぐシーズンの到来です。そんな春にには、心浮き立つ明るい色を纏いたくなります。なかでも、ピンクは女性にとって特別な色のひとつ。

大人ピンクの取り入れ方で重要なのは「甘すぎないこと」が需要。お手本にしたいのは、どんなシーンでも素敵な装いを披露する世界の王妃たちの着こなし。

今回は、イギリスのKate the Duchess of Cambridge(キャサリン妃)、オランダのQueen Maxima(マキシマ王妃)、スウェーデンのCrown Princess Victoria(ヴィクトリア王女)、中東ヨルダンのQueen Rania(ラーニア王妃)、スペインのQueen Letizia(レディシア王妃)の5人の知的で上品なピンクスタイルを紐解いていきましょう。

■1:【キャサリン妃】黒パンツで締める「鮮やかピンクのニット&アウター」

ロイヤルレディたちの春ピンクスタイル
ベルト、クラッチバッグ、パンプスも黒で統一して辛口な装いに。インのニットはネックラインがスカラップカッティングになって、表情豊かな印象に。

鮮やかなピンクのニットに同色のコートをレイヤーしロンドンの学校を訪問したのは、英国のKate the Duchess of Cambridge(キャサリン妃)。発色の良いピンクに黒のパンツや小物を合わせて、甘さを抑えたコーディネートに。

コントラストが効いたスタイルは、甘いだけではない大人だからこそ似合うピンクルックに仕上がりました。ベーシックカラーを巧みに操り「ピンク=可愛い」というイメージを払拭してくれるロイヤル技。初心者でも取り入れやすいテクニックのひとつです。

■2:【マキシマ王妃】ドレス以上の華やかさを演出する「コーラルピンクのセットアップ」

ロイヤルレディたちの春ピンクスタイル
首元には大ぶりなビーズのコスチュームジュエリーをプラス。セットアップの色とリンクしたピンクがアクセントになっています。

グラデーションコーディネートやカラフルなコートスタイルなど、色使いがお得意なオランダのQueen Maxima(マキシマ王妃)。この日は鮮やかなコーラルピンクのブラウス×ワイドパンツのセットアップでソーシャルアワードの授賞式に登場しました。

その華やかさはドレス以上。マキシ丈のドレスでなくても、肌の露出がなくても、ここまで華やかなムードに仕上がったのは、色鮮やかなトーンのおかげ。クラッチバッグやストール、パンプスはベージュで統一して、落ち着きある上品な印象へと整えています。とろみのある素材でフェミニンなムードも演出しました。

■3:【ヴィクトリア王女】気品あふれるお仕事スタイルへと導く「サーモンピンクのブラウス&パンツスーツ」

ロイヤルレディたちの春ピンクスタイル
小物使いも上品なヴィクトリア王女。サーモンピンクのパンツスーツに馴染むグレージュのショルダーバッグが知的でエレガントです。

スウェーデンのCrown Princess Victoria(ヴィクトリア王女)は、パンツスーツスタイルもフェミニンな雰囲気に仕上げました。サーモンピンクのWブレストジャケットにセンタープレスの入ったトラウザーはさりげなくボディラインを強調して、女性らしいシルエットに。

ジャケットのインにはたっぷりのラッフルがデザインされたブラウスを添えて、ネックラインがエレガントで華やかな雰囲気に見せています。可愛らし過ぎず、大人のシックさを醸し出してくれるサーモンピンクで、気品が溢れるパンツスーツルックが完成しました。

■4:【ラーニア王妃】大人フェミニンスタイルのお手本にしたい「ピンクのワンピース」

ロイヤルレディたちの春ピンクスタイル
裾にほんのり入ったフレア。動く度に優雅に揺れる姿がたまらなくフェミニンです。足元は深みあるブラウンのパンプスで辛口に仕上げるのがラーニア王妃流。

フェミニンでエレガントな装いが評判の中東ヨルダンのQueen Rania(ラーニア王妃)。ピンク使いの名手としても知られていて、ワンピースはもちろん、ジャケットやコートなどさまざまなアイテムでピンクを取り入れています。

腕のシャーリング使いや裾のほんのりフレア、ベルト使いなどフェミニンな要素が詰まったパステルピンクのワンピースは、落ち着きある色味のパステルピンクでシックな表情に。落ち感の美しいシルク素材で、全体に上品さが灯ります。

■5:【レディシア王妃】凛々しく知的に見せる「スモークピンクのパンツスーツ」

ロイヤルレディたちの春ピンクスタイル
インナーはシンプルな白のブラウスで知的さを演出。インナーの白と合わせた白のチェーンバッグも爽やかな仕上がりに。足元はパンツスーツと同色のチャンキーヒールパンプスを。

どんなアイテムも圧倒的な気品と卓越したセンスで素敵に着こなすスペインのQueen Letizia(レディシア王妃)。クールになりがちなパンツスーツスタイルでも、あえてスモーキーなピンクを選び女性らしさを意識。

パープル寄りのスモークがかったピンクは、派手さや華やかさも控えめに。Wブレストのジャケット、細身のパンツで、かっちりとした雰囲気のパンツスーツは、凛々しいムードが漂います。お仕事シーンで取り入れてみたくなる、お手本コーデといえます。


今回は世界の王妃たちの大人ピンクスタイルに注目しました。5人それぞれの個性とセンスに満ちたコーディネートは、成熟し経験を重ねた女性だからこそ似合うテクニックに溢れていました。身に纏ったときの華やかさ、そしてピンクを纏ったときに醸し出される優しい雰囲気を、ぜひ日常に取り入れてください。

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この記事の執筆者
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PHOTO :
Getty Images
WRITING :
阿部有希
EDIT :
石原あや乃