ここ数年、空前のパンブームが起こっています。雑誌やTVではさまざまなパン屋さんが特集され、パンに特化したイベントがあちこちで開催されるなど、なにかと話題になっています。昔に比べてパンのバリエーションも豊富になり、人気のお店は朝早くから行列ができることも。それだけ熱狂的なパン好きが増えているようです。

パンのなかでも、王道といえるのはやはり「食パン」。シンプルだからこそ毎日食べても飽きがこないのが魅力で、味の違いもお店によって明確に出ます。

そこで今回は「食パン」にスポットを当て、人気すぎて入手困難なこだわりの絶品食パンを全国から厳選してご紹介します。

■1:午前中で完売!土曜日しか手に入らない行列の食パン専門店「利(とし)」(栃木県・日光)

商品のほとんどは午前中に売り切れてしまう「プレミアム食パン(1本¥1,300)」。
商品のほとんどは午前中に売り切れてしまう「プレミアム食パン(1本¥1,300)」。

栃木県日光市の閑静な住宅地に佇む「食パン専門店 利(とし)」は、女性シェフが自宅で営むパン屋さん。毎週土曜日のみの営業で、オープン日には開店前の朝から大勢の人で大行列ができ、午前中にはほぼ商品が売り切れてしまうのだそう。週に1度のオープン日以外は、食材の仕入れや仕込みに時間をかけ、味の追求を徹底的に行っています。

同店のロングセラー商品は「利の食パン」(1本¥900)。すっきりとした香りと癖のない味わいが特徴で、そのまま食べるのはもちろん、バターやジャムとの相性も抜群。毎日飽きることなくさまざまなバリエーションの食べ方が楽しめます。

利の食パンを使ったボリュームたっぷりのサンドイッチも人気
利の食パンを使ったボリュームたっぷりのサンドイッチも人気

その他、「利」の焼き印が入った「プレミアム食パン(1本¥1,300)」や「プレミアムサルタナレーズン(1本¥1,400)」、「男体山(1本¥880)」と、食パンの種類は全部で4種類。材料はいずれも北海道産の高品質小麦粉をはじめ、北アルプスの天然水、北海道産甜菜糖、沖縄県産天然塩、国産発酵バターを使用。そしてパンの形が少しでも崩れたものは発酵が適正に行われていないとみなし、店頭には一切出さないという徹底ぶり。

プロがこだわり抜いてつくられた希少なパンは、多少入手が困難ではあるものの、ひと口食べればそれを忘れてしまうほどの大きな感動が味わえるはず。事前に電話予約が可能、地方発送を受け付けている月もあるので、予約受付日をfacebookページでこまめにチェックしておきましょう。

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■2:予約1か月待ちの食パン「ブーランジェリースドウ」(東京・世田谷)

世田谷線の線路沿いに佇む「Boulangerie Sudo(ブーランジェリースドウ)」。店内にはカフェスペースがあり、出来たてのパンをその場で堪能できる。
世田谷線の線路沿いに佇む「Boulangerie Sudo(ブーランジェリースドウ)」。店内にはカフェスペースがあり、出来たてのパンをその場で堪能できる。

東京・世田谷の松陰神社駅から徒歩1分。黒とブラウンを基調としたおしゃれな外観がひときわ目立つ「Boulangerie Sudo(ブーランジェリースドウ)」は、終日客足の絶えない人気店。なかでもお店で一番人気の食パンは1か月待ちの予約が必要なのだそう。

店主の須藤秀男シェフは数々の受賞歴をもつ実力派で、数々の有名店で修業をした後にお店をオープン。同じくシェフで受賞歴のある奥様の枝里子さんとともにレシピを考案し、技術を駆使してパンづくりに励んでいます。見た目や食感、香りまで細心の注意を払いながら丁寧につくられるパンは、小さい子どもからお年寄りまで幅広い層に愛されています。

同じ材料でも焼き方によって見た目も味も違う。
同じ材料でも焼き方によって見た目も味も違う。

予約必須の食パンは「世田谷食パン」と「世田山食パン」(1本¥620)があり、しっとり感を出すために最大限まで水を加えてつくられているのだそう。「世田谷」は蓋をして焼くことで生地を凝縮させ、しっとり濃厚な仕上がりに。「世田山」は蓋をせずに焼くことでふっくらソフトな食感となっています。ひと口食べればパンの優しい香りと甘みが口の中でじんわり広がり、毎日食べても飽きのこない美味しさ。予約をするならぜひ2種類の食パンで食べ比べしてみるのをおすすめします。

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■3:1本6,500円の高級食パン専門店「レトワブール」(兵庫県・姫路)

高級素材とこだわりの技でつくられた、セレブ御用達の高級食パン。1本¥6,500(税込)
高級素材とこだわりの技でつくられた、セレブ御用達の高級食パン。1本¥6,500(税込)

兵庫県姫路市にある「Les 3 boules(レトワブール)」は、素材と仕込みに極限までこだわった高級食パン専門店。なかでも最高級の「高級XO食パン」は、1本なんと¥6,500。それでも連日予約が絶えないのは、このお店でしか味わうことのできない唯一無二の質と味にほかありません。

食パンはとても繊細で、温度ひとつでその日の出来が変わってくるのだそう。そのためレトワブールでは毎日、仕込みに取り掛かる前に小麦粉の温度や室温、湿度、複材等の温度を計算してから水の量と発酵時間を決めています。その後、小麦粉本来の甘さをじっくりと引き出すために約55時間かけてしっかり熟成。そこで初めて職人の手が加えられ、ようやく生地の完成です。

また、材料は国産を含め世界中の小麦粉を吟味した結果、フランス産の強力粉を使用。そのほかは北海道産生クリーム、生後180日までの若鳥が生んだ奥丹波の地養卵、ゲランド塩「海の果実」、デンマーク産発酵バター、ミネラル豊富な真珠など、いずれも最高級クラスの素材を厳選しています。

バターを塗るときは、パンを軽く焼いた後にたっぷりのせ、伸ばさずそのまま食べるのがおすすめなのだそう。
バターを塗るときは、パンを軽く焼いた後にたっぷりのせ、伸ばさずそのまま食べるのがおすすめなのだそう。

「高級XO食パン」は、普通のパンより糖度を加えていないにもかかわらず、素材本来の優しい甘みが味わえるのが特長。口の中でふんわりとろけるような食感は、一度食べるとやみつきに。

ほかではなかなか味わうことのできない、贅を極めたレトワブールの高級食パン。毎週木曜日の限定販売ですが、ネットでお取り寄せもできるので、特別な日のギフトなどにもぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

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EDIT&WRITING :
廣瀬真理子