豪華客船によるクルーズの旅、憧れますよね。すでに乗船した経験のある人も、ランクによってサービスや待遇が異なるため、もうワンランク上のクルーズ船に乗りたいという願望があるのでは?

そこでクルーズに興味があるものの、素朴な疑問や不安を抱えているあなたへ、クルーズのお困りごとを解決する方法をシリーズでお届けします。第1回目は「クルーズ中に船酔いしない方法」を、クルーズ・ジャーナリストの藤原暢子さんに教わります。

大きなクルーズ客船でも船酔いするの?

大きなクルーズ客船でも船酔いするの?

クルーズ船というと、豪華な大型客船がイメージされるため、小さな船やヨットと比べると揺れにくく、船酔いの心配はないのではと思いますが、実際のところどうなのでしょうか。

「確かに船は大きいほど揺れませんが、小さな客船になると揺れやすくなり、天候によっては船酔いすることもあります。実際、レセプションで酔い止めの薬をもらえることが多いので、乗客の方がもらいに行っているのを見たことがあります。

また、船で従事するクルーの方も、慣れないうちはよく船酔いに悩まされるそうです。外国人のクルーの方から、リンゴやジンジャーエールが効くという話も聞いたことがあります。実際はどうなのか分かりませんが…」

レセプションで酔い止めの薬をもらえる

クルーズで船酔いしないための3つのポイント

普段から車酔いしやすい人は、きっと船酔いも心配のことでしょう。そこで、クルーズ乗船中に船酔いしないためのポイントをいくつか教えていただきました!

クルーズ乗船中に船酔いしないためのポイント

■1:揺れにくい客船を選ぶ!

「客船には『総トン数』という大きさのクラスがあり、1~3万トンの小さな客船は揺れやすく、10万トン以上の大きな客船は揺れにくいといえます。現在では、小さな客船でも、横揺れ防止装置である『フィンスタビライザー』という、水中に羽のように出て横揺れを防ぐ装置がほとんど付いており、比較的揺れにくくなっています。船酔いが心配の方は、大きめの客船かファンスタビライザー付きの客船を選ぶといいです」

■2:穏やかな海域のクルーズを選ぶ!

「船だけの問題ではなく、荒れやすい海域をめぐるクルーズ旅はやはり揺れやすくなります。クルーズのエリアを選べるのであれば、穏やかな海域を選びましょう。

ポイントは、大陸や島々に囲まれている海域。たとえば日本では瀬戸内海クルーズ、海外ではカリブ海クルーズ、アラスカクルーズ、夏のバルト海クルーズ、春~夏の地中海クルーズが揺れにくいといわれています。

反対に揺れやすいのは、ポツンとある島の周辺の海域など。たとえば日本では小笠原クルーズがそれに当たります。またジブラルタル海峡やドレーク海峡などの海峡は揺れやすくなりますので注意しましょう」

■3:揺れにくい客室を選ぶ!

「客室の場所選びもポイントです。最も揺れにくいといわれているのが、船の中央部分で下のほうの階の客室です。スイートルームは中央部分の上のほうの階にあるのが一般的なので、下になるとやや下級客室になりますが、船酔いを想定してあえて指定する方もいます。

クルーズを専門に販売している旅行会社なら、問い合わせれば酔いにくい客室の位置を教えてくれるでしょう」

クルーズ乗船中に船酔いしないためのポイント

船酔い予防&対策法を教えて!

もし、船が揺れるなどして船酔いが心配になったら、どうするのがいいのでしょうか。その予防&対策法を教えていただきました。

「船酔いを感じたら、ベッドに横になりましょう。横になったほうが悪化しにくくなるといわれています。また、症状が重い場合は、酔い止め薬を飲みましょう。船のレセプションで入手することができると思いますので、遠慮なく尋ねてみてください。

酔いがひどいときは、船内のクリニックで酔い止めの注射を打ってもらうこともできます」

もし事前に「明日は天気が悪くて揺れるかもしれません」などと聞いた場合には、次のような行動をするといいそうです。

「揺れが予想される日の朝には、ベッドで酔い止めを飲み、1時間後くらいに起き上がるようにするといいですよ。寝てばかりでは飽きてしまうので、気分を変えて、外が見渡せるパブリックルーム(ラウンジなど)に行き、船の向かう先を眺めつつ、波に身を委ねるのもひとつの方法です」

備えておきたい船酔い予防&対策アイテム

船酔いが心配…という場合、あらかじめ乗船する前に船酔い防止アイテムを備えておけば安心です。藤原さんにピックアップしていただきました。自分に合うものを手配しておくとよさそうです。

■1:乗り物用の酔い止め薬

「眠気がくることが多いですが、乗り物用の酔い止め薬が対策の基本です。不安を感じたら、あらかじめ飲んでおくといいでしょう」

■2:リストバンド(シーシックベルト)

「吐き気を抑えるといわれる手首のツボの部分に突起がついたリストバンドです。旅行グッズの専門店などで手に入るので探してみてください」

■3:リンゴとジンジャーエール

「先ほども触れましたが、海外ではリンゴとジンジャーエールが効くといわれているため、頼めば持ってきてもらえます。効くかはわかりませんが、試してみるのもいいかもしれません」

船酔いでせっかくのクルーズ旅が楽しめなかったなんてことにならないよう、不安がある場合には、事前知識を備え、予防策をしっかり準備しておきましょう。

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藤原暢子さん
クルーズ・ジャーナリスト
(ふじわら のぶこ)20代で世界一周クルーズを体験後、客船の世界に魅せられる。老舗の客船雑誌『CRUISE』編集長を経て、クルーズ・ジャーナリストに。100隻以上の船で約90か国をめぐる。現在も世界の客船でさまざまなエリアをめぐっている。クルーズはホテルと旅の融合のため、陸のホテルや旅行、美食などについても日々研究中。
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この記事の執筆者
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EDIT&WRITING :
石原亜香利