「ぜったいぜつめい」って書けますか?意外と間違ってる方、多いです!

明日・5月14日は『種痘記念日』です。

世界中がコロナ禍にあえぐ現在、この記念日に関してはぜひ知っておきたいところです。

「種痘」とは、かつて「悪魔の病気」「不治の病」と恐れられたウィルス感染症「天然痘」の予防接種=ワクチンを指します。

「種痘」の登場前は、「天然痘」に罹患すると致死率も高い上、死に至らず治癒しても、顔や体に痘痕(あばた)が残る疫病として恐れられていました。1770年のインドの流行では300万人が死亡したと言われ、日本でも明治時代だけで、罹患者数2~7万人、死亡者数5000~2万人の流行が6回発生しています。

しかし1796年(日本は江戸時代)、イギリスの外科医・ジェンナーが種痘を発見・接種の成功が認められるようになってから、天然痘は激減して行きました。

まさに人類を救う大発見ですが、種痘が発見された当初は、ジェンナーの実験は学会では認められず、ジェンナーはそれでも、貧しい人々に無料で種痘の接種活動を行い、次第に世界に認められるようになった…とのこと。

ジェンナーは医師としての使命感や、利他の精神を持った、まさに偉人だったのですね。

1979(昭和54)年には、紀元前から人類を苦しめ続けたと言われる天然痘は、WHOによって「根絶」した事が確認されています。

いかに恐ろしい病気であっても、「根絶」という希望があるのですね。

本日は「」という字にスポットを当てた日本語クイズをお送りします。

【問題1】「ぜったいぜつめい」ってどう書く?

「逃げる事の出来ない苦境に立たされる事」という意味の四字熟語「ぜったいぜつめい」の漢字表記をお答えください。

カン違いの多いポイントがあります。お気をつけください!
カン違いの多いポイントがあります。お気をつけください!

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 絶体絶命 です。

「絶対絶命」ではありませんよ!
「絶対絶命」ではありませんよ!

「他に比較するものや対立するものが無いさま」を指す「絶対(ぜったい)」という言葉、話し言葉でもしばしば使いますが、このイメージが強いため「絶対絶命」という誤表記がとても多いようです。

「絶体絶命」とは「命も体も窮(きゅう)するような状態」を指しますので、「絶対」は使用しません。お気をつけ下さい。

さて、2問目に参りましょう。

【問題2】「凄絶」ってなんと読む?

「凄絶」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「非常にすさまじいこと」という意味の言葉です。

<使用例>

「ハブとマングースって、凄絶な戦いをするのでしょう?」

 「○○○○」と読み仮名4文字です。
「○○○○」と読み仮名4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 凄絶(せいぜつ) です。

「そうぜつ」という誤読が多いようです。

「そうぜつ」ではなく「凄絶(せいぜつ)」です。正解できましたか?

「そうぜつ」の表記は「壮絶」で、意味も「きわめて勇ましく激しいさま」なので、「凄絶(せいぜつ)」とはニュアンスが異なります。

壮絶(そうぜつ)な戦い」は、「大変勇ましく激しい戦い」で、主体を称賛するニュアンス

凄絶(せいぜつ)な戦い」は、「非常にすさまじい戦い」で、事によると目を覆うような状況をイメージさせる言葉になります。

本日は、5月14日『種痘記念日』のトリビアをお送りしながら、「」という字の入った、カン違いの多い言葉

・絶体絶命(ぜったいぜつめい)

・凄絶(せいぜつ)

についておさらいいたしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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参考資料:『NID国立感染症研究所』ホームページ
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