フェラーリは創業以来、考えうる最良のテクノロジーとモードをスポーツカーに投影してきた。だから古いモデルも輝きを失わないどころか、アンティークウォッチのような風格を漂わせ、永遠の命を生きる。そして、代を重ねても変わらぬ個性が、男たちの夢を長年育んできた。

キャビン後方にV8エンジンを積む、伝統のミッドシップモデルは『F8 トリブート』という。空気抵抗を最適化するモダンなスタイリングは、ストイックさのなかにも芸術性が感じられ、濃厚な色気を放つ。

イタリアの伝統と革新を携えて時を駆ける

サンドブラスト加工を施した44mm径のケースと、ベゼルのカーボテック、そしてヨットのセイルを切り抜いて用いた文字盤の三位一体で、非凡な個性を発揮するグラマラスなパネライ。スモールセコンドとGMT針に効かせた赤と車体色がリンクし、色香と気品が漂う。時計オフィチーネ パネライ『ルミノール ルナロッサ GMT』、ジャケット・ニット・ストール(ロロ・ピアーナ ジャパン) ブレスレット・リング(ダミアーニ 銀座タワー)

右足の動きに鋭敏に反応し、猛烈な加速を見せるパワーユニット、そしてコーナーに張り付くように舞うハンドリング性能を公道で存分に楽しむわけにはいかない。それでも圧倒的なパフォーマンスがもたらす余裕は、ドライブに華やぎを添えてくれるだろう。しかも、『F8 トリブート』の乗り心地はとてもいい。「スポーツカーは足回りが硬い」という先入観を鮮やかに裏切るのが、最新の「フェラーリ・マジック」だ。

身につける時計は、パネライで。伝統的な丸みを帯びたケースはフェラーリのフォルムともよくなじみ、スポーティ感も強調できる。さらにロロ・ピアーナのアイテムを纏えば、イタリアらしい品格溢れる伊達男の完成だ。視認性に優れたダイヤルにときおり目を配りながら、華麗なる週末を楽しもう。

Ferrari F8 Tributo

●ボディサイズ:全長4,611×全幅1,979×全高1,206mm
●車両重量:1,570kg
●エンジン:V型8 気筒ツインターボ
●総排気量:3,902cc
●最高出力:530kW(720cv)/8,000rpm
●最大トルク:770Nm/3,250rpm
●トランスミッション: 7速AT(DCT)
車両本体価格:¥33,280,000~/税込(フェラーリ・ジャパン)

<出典>
MEN'S Precious春号「この服とスタイルで生きていく!」
メンズプレシャス2021年春号
【内容紹介】竹野内 豊/この服とスタイルで生きていく!/「変える」シャツ「、変えない」シャツ/「グレージュ」カジュアル/21世紀の「真名品」/ラグジュアリー・カー&ウォッチ/紳士の名品肌
2021年3月4日発売 ¥1,230(税込)
この記事の執筆者
TEXT :
MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2021年春号より
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PHOTO :
前田 晃(MAETTICCO)
STYLIST :
村上忠正
HAIR MAKE :
MASAYUKI(the VOICE)、YOBOON
MODEL :
Trayko