キャンプや車中泊を楽しむ人が増える中、アウトドアライフをより快適にするポータブルバッテリーがヒットしている。屋外でも家に居る時と同じようにACコンセントにつなぐだけで生活家電が使え、本体に用意されたUSBポートを利用すればスマートフォンやノートパソコンの充電も可能。レジャーはもちろんのこと、大自然に囲まれた場所でのワーケーションにも活用されている。

災害時や停電時の非常用電源として常備しておこう

すでに多くのメーカーが参入し、機種のバリエーションも増えているが、製品選びの目安となるのが使用目的に合った電池容量だ。デイキャンプや日帰りピクニックであれば、コンパクトで持ち運びに便利な300Wh(ワットアワー)~500Whクラスでも十分。小型オーディオやポータブルテレビ、ノートパソコンなど消費電力の少ない家電なら5~6時間は楽しむことができる。

最近はアウトドアブームによって連泊キャンプや車中泊が増えたこともあり、700Wh以上の大容量タイプがトレンドになっている。700Wh以上あれば、気温が下がった夜間に体を暖める電気毛布や、コーヒーメーカー、大型テレビにも給電ができ、1000Wh以上あれば電子レンジ、1200Whを超えると冷蔵庫やヒーターなどの電力もまかなえる。大容量タイプをキャンプ場に携行すれば、電気グリル、照明、さらに映画や写真を投影できるモバイルプロジェクターも利用でき、調理からエンタメまで、これまで以上に充実したアウトドアライフを過ごすことが可能だ。大容量タイプは、災害による停電時の非常用電源として使えることも人気の理由。屋外の充電はクルマのシガーソケットや、オプションにはなるがソーラーパネル充電にも対応する。もしもの時を想定し、1台常備しておくと安心だ。

使いやすい大容量ポータブルバッテリー4選

連泊キャンプにも対応!「Jackery ポータブル電源Ace1500」

「Jackery ポータブル電源Ace1500」サイズ:幅35.5×奥行き26.5×高さ25.3cm。重量約15kg。¥176,000
「Jackery ポータブル電源Ace1500」サイズ:幅35.5×奥行き26.5×高さ25.3cm。重量約15kg。¥176,000

Jackeryは、2012年に米国シリコンバレーで設立されたポータブルバッテリーブランド。大容量バッテリーとして人気の高い「Ace1500」は、これまで、アウトドアでは使えなかった、ホットプレートや電気グリル、ファンヒーター、ポータブルクーラーをはじめ、ドライヤー、掃除機といった消費電力の大きい家電製品も余裕で使える定格出力1800W(瞬間最大3600W)の高出力を実現。3~6泊のキャンプにも対応する1488Whの大容量ながら、2つの充電用入力ポートを用いることにより、約3.5時間でフル充電を可能にしている。出力ポートは、AC出力コンセントを3口、DC出力はUSB-A端子2口、USB-C端子1口、シガーソケット1口を搭載。最大8台の機器に同時給電ができる。電池残量や接続の状況を一目で確認できる視認性の高いカラーモニターを採用。さらに過充電や過放電などを防ぐバッテリー管理システムで安全性も確保されている。

Jackery Japan


マルチに活躍するパワフル機「Anker PowerHouse II 800」

「Anker PowerHouse II 800」サイズ:幅30.0×奥行き18.5×高さ20.4cm。重量約8.3kg。¥74,800
「Anker PowerHouse II 800」サイズ:幅30.0×奥行き18.5×高さ20.4cm。重量約8.3kg。¥74,800

ラインナップ豊富なアンカーのポータブルバッテリーシリーズでもっともパワフルなスペックを誇るモデル。見やすい液晶画面には、電池残量や使用可能時間、動作の下限/上限温度を超えた際の通知を表示。最大容量は778Whで、小型冷蔵庫と電気毛布など、2台の家電を同時に使える2つのACポートや、USB Type-C、USB Type-A、DC、シガーソケットの5種類の充電ポートを搭載し、最大11台の機器を同時に充電・給電することができる。付属のACアダプタと2つのUSB-Cポートからの同時本体充電にも対応し、約5時間で本体の満充電が可能だ。本体のライト機能を使えばランタンや懐中電灯としても活用できるので、アウトドアレジャー用としてだけではなく、もしもの災害対策、車中泊やリモートワークなどマルチに活躍する。

アンカー・ジャパン カスタマーサポート


安全性と高品質を両立!「スマートタップ PowerArQ Pro 1000Wh」

「スマートタップ PowerArQ Pro 1000Wh」サイズ:幅33.3×奥行き23.5×高さ27.3cm。重量10.425kg。¥132,000

 日本規格のPSE検査をはじめ、世界基準の様々な安全規格、品質テストをクリアし、したポータブルバッテリー。過電圧保護やセル劣化保護といった最新のバッテリーマネジメントシステム(BMS)が搭載され、ファミリーキャンプでも安心して使うことができる。1000W(最大2000W)のAC出力に対応し、コーヒーメーカーや電気ポットといった高出力な家電も使用可能。AC出力×3、USB-A×2、USB-C×2など全8ポートが付いている。充電は家庭用コンセントからなら約7.5時間で満充電。シガーソケット、オプションのソーラーパネルからの充電にも対応している。1%単位で電池残量のわかる液晶パネルや、災害時や停電時も持ち歩きやすい頑丈な取っ手、上に物が置ける便利なフラット天面など、本体のデザインも工夫されている。カラーはアウトドア用品とも合わせやすいコヨーテタンとオリーブドラブの2種類を展開する。

パワーアーク


防災安全協会のお墨付き!「EcoFlow EFDELTA1300-JP」

EcoFlow EFDELTA1300-JP サイズは幅40×奥行きx21×高さ27cm。重量14kg。¥159,500
「EcoFlow EFDELTA1300-JP」サイズ:幅40×奥行きx21×高さ27cm。重量14kg。¥159,500

防災安全協会の「防災製品等推奨品」に選ばれた、災害時でも安全に使える大容量モデル。独自開発した超高速充電機能によって、ゼロから80%までならわずか1時間、フル充電でも2時間以下を実現し、緊急時やアウトドアなど、さまざまな状況で実力を発揮する。USB-A、USB-C、AC出力、シガーソケットなどのポートを搭載し、最大13台の同時充電・給電に対応。1260Whの大容量と定格出力1600W(瞬間最大3100W)によって、電子レンジや炊飯器といった調理器具からドライヤーまで、ほとんどの家電が利用でき、スマートフォンや家電、電気自動車への給電も可能にしている。最短4時間で充電ができるオプションの110Wソーラーチャージャーも販売中。スタイリッシュなデザインも特徴で、フロントにある大型ディスプレイで瞬時に残量確認ができる。

EcoFlow


※価格はすべて税込です。

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この記事の執筆者
主にモノ雑誌を中心に’80年代から活動するライター。トレンド製品や斬新な着想から生まれたガジェット全般の執筆に取り組む一方で、腕時計やバッグ、シューズといった、男の逸品をテーマにした記事も手がけている。
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