責任ある立場のキャリア女性にとって、会食やミーティング、謝罪の訪問などオフィシャルな場に着ていける服は欠かせない仕事道具のひとつ。それだけに、角が立たないように、過度に目立たないようにとありきたりなスーツを選びがちなのでは? でも、こんなにさまざまなおしゃれの形があふれる今、それだけではちょっと味気ないですよね。

そこでご紹介したいのが、トレンドもしっかり押さえ、かつ、きちんとしたシーンにも通用する「進化系セットアップ」。スーツよりも女らしく、ひと味もふた味も気の利いた洗練のデザインが豊富です。嫌味なくトレンドを取り入れたフォーマルスタイルを身につけられるキャリア女性は、周囲にもデキる印象を与えます。

今回は、陥りやすいお悩み別に、オフィスシーンで鮮度抜群の「進化系セットアップ」の魅力をお届けします。

お悩み別「進化系セットアップ」の洗練スタイル6選

■1:定番のノーカラージャケットでも遊び心は失いたくない→ ディテールに遊びのあるセットアップをチョイス!

ジャケット・スカート・ブラウス(マックスマーラ ジャパン〈マックスマーラ〉)、ピアス・ネックレス・バングル・リング(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク)、バッグ(Pred PR〈プロエンザ スクーラー〉)、靴(セルジオ ロッシ)
ジャケット・スカート・ブラウス(マックスマーラ ジャパン〈マックスマーラ〉)、ピアス・ネックレス・バングル・リング(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク)、バッグ(Pred PR〈プロエンザ スクーラー〉)、靴(セルジオ ロッシ)

定番で使い勝手がいいだけに1着は必要なノーカラージャケットとスカートのセットアップ。それだけにワンパターンな印象に陥りがちですが、そこはディテールでランクアップを。

細やかな格子柄のノーカラージャケットの相棒は、ソフトコンシャスなタイトスカート。シルク100%の裾のプリーツが歩くたびにたおやかに揺れて、ジャケットのセットアップも威圧感なく、やわらかな印象に仕上げてくれます。

シルバージュエリーの凛としたきらめきを添えれば、品格と好感度、オリジナリティーをすべて叶えるエグゼクティブキャリア・スタイルの完成です。

■2:ほかと同じはイヤだけど、フォーマル感もマスト!→ 小物までグレーでそろえてシックなワントーンを意識

ブラウス・パンツ(サポートサーフェス)、ピアス・ブレスレット・リング(ダミアーニ 銀座タワー〈ダミアーニ〉)、バッグ(ヴァレクストラ・ジャパン)、靴 (JIMMY CHOO)
ブラウス・パンツ(サポートサーフェス)、ピアス・ブレスレット・リング(ダミアーニ 銀座タワー〈ダミアーニ〉)、バッグ(ヴァレクストラ・ジャパン)、靴 (JIMMY CHOO)

オリジナリティーを求めれば求めるほど、フォーマルな場にはそぐわなくなってしまうというジレンマも。そこで意識したいのが、全体の統一感。こちらのセットアップ、ボトムはなんと、トレンドのガウチョパンツ! しかしグレーの統一感でカジュアルに転ばず、ウエストの両サイドにあしらわれたラバーが効いて、さらりと着ただけで様になります。

立体的で丸みのある肩のラインに大胆なタックデザインなど女性のボディラインを生かすやわらかなフォルムと、正統派のかっこよさを醸すピンストライプの生地とのマッチングが新鮮 !  構築的なフォルムで、ただのセットアップとは一線を画す、個性際立つデザインです。

【関連記事:スーツよりも女らしい!品格と好感度を両立する「進化系セットアップ」】

■3:色味で遊びたいけど、どこまでなら許されるの?→ きちんと感と新鮮さが同居するコニャックブラウンがおすすめ

プルオーバー・スカート(ADORE)、時計・ピアス・ネックレス・バングル・リング(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク)、バッグ(エストネーション〈ベルメール〉)
プルオーバー・スカート(ADORE)、時計・ピアス・ネックレス・バングル・リング(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク)、バッグ(エストネーション〈ベルメール〉)

エグゼクティブキャリアがフォーマルな場に着ていける定番色といえば、ブラックやネイビー、ダークグレーなど彩度の低いものがほとんど。周りにすっと溶け込めて浮くことはないけれど、ちょっと物足りないですよね。

それならたとえば、こっくりリッチなコニャックブラウンにブラック・ホワイトを差し色にするこんな着こなしはいかがでしょう。単色・同柄だけとは限らないのが「進化系セットアップ」の腕の見せどころ。

深みのあるブラウンのドロップショルダートップスと、一部色をリンクさせたストライプのパネルスカート。色味を合わせただけでまるでコーディネートしたかのような技ありの着こなしは、上級者の装いを可能にしてくれます。

■4:ベーシックなパンツのセットアップで個性を出すには?→ 落ち感あるとろみ素材とひと味違う白エクリュ で知的に演出

ブラウス・パンツ(ストラスブルゴ〈ハイアリン〉)、ピアス・ネックレス(TASAK〈IM/G TASAKI〉)、バッグ(モラビト 東京ミッドタウン店〈モラビト〉)、靴(ピエール アルディ 東京〈ピエール アルディ〉
ブラウス・パンツ(ストラスブルゴ〈ハイアリン〉)、ピアス・ネックレス(TASAK〈IM/G TASAKI〉)、バッグ(モラビト 東京ミッドタウン店〈モラビト〉)、靴(ピエール アルディ 東京〈ピエール アルディ〉

プル―オーバーとパンツのセットアップはさらりと着られ、ほどよくフォーマルとカジュアルを行き来できるので使い勝手のよいアイテム。でも、使い勝手がよいアイテムほど周囲に「見たことある感」を与えてしまうのも事実。

そんなときには素材と色に工夫を。こちらのセットアップは、やわらかなとろみのある落ち感素材がなんともエレガント。計算し尽くされ たコンパクトなデザインのトップとゆるやかにつながるボトムとのコンビネーションが、セットアップだからこそ出せる美しいボディラインを演出しつつ、端正な印象を引き出します。

真っ白ではないトレンドカラー・エクリュが、唯一無二のエグゼクティブにふさわしい知性と華やかさを演出。

【関連記事:スーツよりも知的に見える!品格と華やかさがあふれる「シック派セットアップ」】

■5:頑張ってる感が出ない、ほどよくリラックスしたセットアップは?→ リブニットのセットアップでワンピース気分の装いを

ニット・スカート(DES PRÉS 丸の内店〈DES PRÉS〉)、時計(IWC)、ピアス(アルテミス・ジョイエリ)、ネックレス(デペッシュモード恵比寿本店〈ドナテラ・ペリーニ〉)、ベルト(ストラスブルゴ〈メゾン ボワネ〉)、バッグ(ドゥロワー 青山店〈ロウナー〉)、靴(セルジオ ロッシ)
ニット・スカート(DES PRÉS 丸の内店〈DES PRÉS〉)、時計(IWC)、ピアス(アルテミス・ジョイエリ)、ネックレス(デペッシュモード恵比寿本店〈ドナテラ・ペリーニ〉)、ベルト(ストラスブルゴ〈メゾン ボワネ〉)、バッグ(ドゥロワー 青山店〈ロウナー〉)、靴(セルジオ ロッシ)

かっちりしたフォーマルな装いが必要なときもあれば、ちょっとこなれた印象のスタイルがマッチする場もあるのがエグゼクティブの日常。いつもノーカラージャケットできちっとするのもいいけれど、ほどよいリラックス感も漂うこんなセットアップが気分なときも。

今を感じるしなやかなシルエットがかなうカーキニットのセットアップには、細ベルトでウエストマークして、スタイルアップにも気遣いを。やわらかく波打つロングスカートは、前後を逆にしても着こなせる2way仕様。オリジナリティーを求めるあなたにぴったりの「進化系セットアップ」の完成です。

■6:シンプルカラーでも「ひと味違う感」を演出するには?→ 素材にこだわるのが「デキる女」の選択。ワンポイントも有効!

ニット・スカート(クルチアーニ 銀座店)、ストール(エルメスジャポン)、時計、ピアス・ブレスレット・リング[太]・リング[細](MB〈J マルコ・ビチェゴ〉)、バッグ(JIMMY CHOO)
ニット・スカート(クルチアーニ 銀座店)、ストール(エルメスジャポン)、時計、ピアス・ブレスレット・リング[太]・リング[細](MB〈J マルコ・ビチェゴ〉)、バッグ(JIMMY CHOO)

どんな場にもマッチするシンプルカラーは押さえておきたいアイテム。でも、周囲に埋もれてしまうのはイヤ。そんなあなたにはぜひ、素材感にこだわってほしい。上質な素材感だからこそ初めて完成する、ベーシックを追及したニットセットがこちら。

イタリアの高級ウール、ラナウールを使用。編み目の詰まったニットはきちんと感があり、オフィスでもクリーンに着映える実力派。カシミヤシルクのブルー系ストールで、トップグレーの品のよさに大胆な華やぎをプラスして、ベーシックだけど埋もれないエグゼクティブのとっておきフォーマルの完成です。

【関連記事:スーツよりもこなれて見える!しなやかでスタイルアップもかなう「華やかセットアップ」】

以上、エグゼクティブならではのオリジナリティーあふれる「進化系セットアップ」をご紹介しました。トレンドとフォーマルの絶妙なバランスで、唯一無二の存在感をアピールしちゃいましょう。

PHOTO :
熊澤 透
STYLIST :
白井艶美
HAIR MAKE :
川原文洋(UM)
MODEL :
RINA
COOPERATION :
かずさアカデミアパーク