【目次】

「肩こり」を解消


仕事で同じ姿勢が続いてしまったり、運動不足だったりすると、肩こりは知らず知らずのうちに慢性化してしまうもの。肩もみで一時的によくなったとしても、痛みや張り、だるさを繰り返し感じたら黄色信号。そうなる前にヨガポーズを毎日の生活に取り入れることで、きっと肩こりも軽減されるはず。疲労が蓄積する前に肩の筋肉をしっかりほぐすことを習慣にしていきましょう。

【1】肩甲骨をじっくりほぐすポーズ<ゴムカーサナ>

・まず、膝を曲げて、右足を左足とクロスするように重ねます。
・右膝の上部に左膝の裏がくるようにしましょう。
・左足のかかとは右側の臀部に、右足のかかとは左側の臀部にできるだけ寄せていきます。
・膝や外側の太ももに痛みを感じない範囲で折り曲げていきましょう。
・次に、右腕を耳にくっつくくらいのイメージで手を上げます。
・肘から先を頭の後ろ方向に折り曲げたら、左手の指先を掴んでください。もし掴めなければ、指先が触れ合う程度を目標にしましょう。
・気持ちよく腕が伸びていると感じる位置でキープ。ゆっくり呼吸を繰り返します。反対も同じように行いましょう。

ゴムカーサナ・正面
ゴムカーサナ・正面
ゴムカーサナ・背面
ゴムカーサナ・背面

日本語で「牛の顔のポーズ」と呼ばれるこちらのポーズは、肩をやわらかくほぐすことはもちろん、二の腕の引き締めにも効果があります。骨盤から背中にかけてのラインをまるめずに、背筋をピンと真っすぐにした状態で行ってください。上側の肘は天井に、下側の肘は床に、それぞれに引っ張られるイメージで気持ちよく伸ばしていくことがポイントです。

【2】肩の筋肉を気持ちよく伸ばすポーズ<パリヴリッタ・バラ・アーサナ>

・まず、膝を腰幅に開いて四つん這いの姿勢になります。
・左手は手の平を上に向けた状態で右脇の下に通し右の方向へ、右手は手の平を下に向けた状態で真っすぐ前方に滑らせながら、上半身をゆっくりと前に倒していきます。
・左のこめかみを床につけたら、上半身は腰から首にかけてゆるやかに右側にひねります。
・左肩と右肩がじっくりと伸びていくのを感じるまで、そのままの体勢をキープしましょう。
・左右の腕を入れ替えて、同じように行います。

パリヴリッタ・バラ・アーサナ・背面
パリヴリッタ・バラ・アーサナ・背面
パリヴリッタ・バラ・アーサナ・横
パリヴリッタ・バラ・アーサナ・横

日本語で「針の糸通しのポーズ」と呼ばれ、脇の下にできた隙間に手を通すポーズです。普段あまり伸ばさない方向へ両肩を伸ばすことで、背中の後ろから肩甲骨の筋肉もしっかりほぐすことができます。膝からヒップまでを傾けずに、真っすぐ立たせることがポーズの姿勢を整えるうえでのポイント。ただし、首や腰が痛むようなら無理は禁物です。

【3】肩こり+眼精疲労にも効果大なポーズ<シャシャンカ・アーサナ>

・まずは、四つん這いになって、足を肩幅に広げます。
・次に、床と垂直になるように頭頂部を下につけます。
・頭頂部と膝からつま先までを固定したら、手を天井に向けて上げて、手の平は下に向けた状態で指を交互に絡ませて手をつなぎます。
・首から腕にかけて気持ちよく伸ばしていきましょう。

シャシャンカ・アーサナ・横
シャシャンカ・アーサナ・横
シャシャンカ・アーサナ・背面
シャシャンカ・アーサナ・背面

日本語名は「ウサギのポーズ」。頭頂部を下にすることで、上半身の重さで頭と肩を支えている首の筋肉をじっくり伸ばすことができます。頭頂部から指が絡んだ中心部分までを真っすぐ一直線にするイメージで、手の甲を天井に向けて引っ張り上げると、肩を効果的にストレッチできます。ちなみに、頭頂部には「百会(ひゃくえ)」というツボがあるとされていて、そこを刺激することで眼精疲労解消の効果が期待できます。

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「胸」の垂れ対策


筋肉は使わなくなったり、年齢を重ねたりすると柔軟性を失い、バストに悪影響を及ぼします。特に胸部の筋肉は、普段あまり意識しにくいパーツ。ヨガのポーズで筋肉に刺激を与え、きちんとケアすることで、バストを支えるベースをしっかり整えることができるのです。毎日の生活に取り入れて、年齢に左右されない美しいバストを維持しましょう。

【1】胸の筋肉を伸ばすポーズ<カポタ・アーサナ>

・まず、骨盤を正面に向けて左足を膝から内側に曲げ、右足は真っすぐ後ろに伸ばします。
・次に、右足のつま先を上方向に持ち上げ、右肘で足の甲を抱えて固定。右と左の手の平を掴んでキープします。

・目線はやや上向きのまま、背筋を伸ばして骨盤から頭部まで一直線になるようにしましょう。
・右太ももの内側が気持ちよく伸びるのを感じながらゆっくり呼吸します。
・左肩と右肩が平行になるように意識してください。

カポタ・アーサナ・1
カポタ・アーサナ・1

・もし余裕があれば、難易度を少し上げてみましょう。
・右足の甲を右ひじに抱えたまま、後方に曲げた左手で右の指先をキャッチ。
・肩から胸にかけての筋肉をより一層伸ばすことができます。

カポタ・アーサナ・2
カポタ・アーサナ・2

日本語で「鳩のポーズ」と呼ばれるこちらのポーズは、バスト周りの筋肉をしっかりと伸ばすことができます。筋肉をケアすることで、バストが下に垂れてくるのを防いでくれるのです。また、猫背になるとバストが圧迫されてしまいますが、このポーズは猫背解消にも効果が期待できるので、美バストに導く要素が詰まっていると言えるでしょう。

【2】バストの血流を促進するポーズ<ブジャンガ・アーサナ>

・まず、うつ伏せになり、両手は胸の横に置いて、足は肩幅に開きます。
・息を吐きながら床を両手押しながら、上半身を起こしていきます。
・頭は少し後ろに引っ張られるようなイメージで首を伸ばしながら、胸と肩は外側に開きましょう。
・お腹からデコルテにかけて、さらに腰からつま先にかけて、それぞれがしっかりと伸びていることを意識してください。
・呼吸をゆっくり続けながらキープします。
・手の平や腕の力だけで上半身を支えるのではなく、背中の筋肉を使ってポーズをとることが大切です。

バストの血流を促進するポーズ<ブジャンガ・アーサナ>
バストの血流を促進するポーズ<ブジャンガ・アーサナ>

日本語名では、「コブラのポーズ」。胸を大きく開くことで、バストを支える筋肉を鍛えることができます。また、バストの血行が促進されるので、バストアップに欠かせない女性ホルモンも、きちんと行き届くようになります。

【3】背筋を鍛えてバストアップを叶えるポーズ<マツヤ・アーサナ>

・まず、仰向けになります。
・続いて、両足のくるぶしから親指の内側にかけてぴったり合わせ、つま先に力を入れて伸ばした状態にしましょう。
・次に、両手をお尻の下に入れ、手の平は下向きにして親指同士が触れ合う程度まで近づけます。
・頭頂部を床につけ、両肘で床を押し付けるようにして、胸を天井の方向に突き出します。
・肩甲骨を軽く寄せて、胸を大きく開くことを意識しましょう。
・気持ちよく上体を反らし、胸からデコルテラインにかけて、ゆっくりとストレッチします。

マツヤ・アーサナ
マツヤ・アーサナ

日本語で「魚のポーズ」と呼ばれるこちらのポーズは、姿勢を反らせることで、鎖骨から肋骨あたりにある大きな筋肉「大胸筋」を鍛えることができます。また、背筋を刺激することにより、筋力アップにもつながるため悪姿勢を矯正。胸と背中周りの筋肉を鍛えることで、バストの垂れを防ぐ効果が期待できます。

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「お腹」を引き締めるヨガ


いずれも一見簡単そうに見えますが、しっかりとポーズをキープするには割と筋肉を使うため意外にハード。最初はキープできなくても、毎日続けることで上達するはず。ヨガポーズでお腹周りのハミ肉とすっきりサヨナラして、キュッと引き締まったくびれを取り戻していきましょう!

【1】腹部の圧迫で腹筋&内蔵に働きかけるポーズ<シャラバーサナ>

・まず、うつぶせになって、手のひらを上向きに、頭から足先までを一直線にします。
・次に、お尻を引き締めたら、息を吐きながら「頭」「胸」「両腕」「両脚」を同時に床から離して上に引き上げましょう。
・最後、つま先の方向に指先を引っ張り、上半身を起こすイメージ。ゆっくりとした呼吸を繰り返しながら、心地よさを感じる範囲でキープします。

見た目は簡単そうですが、初心者の方や身体が硬い方は、胴体と脚を同時に上げることが難しいかもしれません。その場合は、片脚ずつ交互に上げて、しばらくキープしましょう。

シャラバーサナ
シャラバーサナ

これは、サンスクリット語で「バッタ」を意味するポーズです。お腹を支点にするため腸が圧迫され、便秘改善の他、溜まったガスの排出を促してくれます。内臓をマッサージするのと同じような効果があり、整腸作用も。

【2】お腹のたるみ撃退に効くポーズ<プランク>

・まず、肩の真下に手を置いて、四つん這いになります。
・次に、両肘を真っすぐ伸ばして上半身を持ち上げ、両膝を伸ばしたら、手の平とつま先で全身を支えます。
・腕は床に対して直角になるように意識しましょう。
・最後、目線は真っすぐ前方で、頭から足まで一直線になるようにキープします。

このポーズをするときは、腰の位置が動かないように腹筋を意識してください。腹筋にもしっかりとアプローチしてくれるので、たるみの解消にもうってつけ。腕の筋力が弱くて、ポーズのキープが難しい方は、両肘を床につけてもOKです。

プランク
プランク

プランクとは「板」のこと。ポーズからも分かる通り、板のように身体を真っすぐにしてキープすることがポイントです。それにより、インナーマッスルが鍛えられ、バランスよく全身の筋肉を引き締めることにつながります。

【3】下腹部の引き締め&くびれを生み出すポーズ<ナヴァーサナ>

・まず、体育座りをして、背筋をまっすぐ伸ばします。
・次に、両足を床から離し、両膝を揃えて胸の方向に引いたら、両膝からつま先までが床と平行になる位置まで持ち上げます。
・最後、安定したら、さらに両手が床と平行になるように前方に伸ばしたらキープします。

ナヴァーサナ
ナヴァーサナ

これは今回ご紹介した3つのポーズのうち最も難易度が高いポーズですが、その分ダイレクトに腹筋に効きます。臀部でバランスを取り、背筋をピンと張ることで腹部を引き締め、脂肪の燃焼も促してくれます。とくに下腹部には効果テキメンです。毎日継続することで、ウエストのくびれも作り出してくれますよ。

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「腰」の痛み対策


腰の血行が促進され、骨盤まわりの筋肉にも刺激を与えるため、下半身を効率よく鍛えることができます。下半身の血行もよくなるので、寝る前に行うことで安眠効果も期待できますよ。

腰周辺の筋肉をしっかりストレッチして、鍛える習慣をつけることで、腰痛も軽減されるはず。身体が硬くても、すぐに&簡単にできるポーズなので、今日からでも取り入れられそうです。ずしんと重い腰痛が深刻になる前に、ボディケアの一環として習慣づけてみてくださいね。

【1】骨盤のゆがみを矯正するポーズ<バッタ・コーナ・アーサナ>

・まず、両足裏をあわせて両膝を外側に向けます。
・そのままの状態で、両足をできるだけ身体の方に引き寄せていきます。
・つま先を手の平で包んだら、背筋を真っすぐ伸ばすことを意識して、股関節から前方に倒れていきます。
・おでこを床につけられない人は、背中が丸くならない程度まで倒れた位置でキープします。
・ゆっくりと呼吸を繰り返し、腰回りの筋肉が気持ちよく伸びるのを感じたら、身体を起こしましょう。

バッタ・コーナ・アーサナ・1
バッタ・コーナ・アーサナ・1
バッタ・コーナ・アーサナ・2
バッタ・コーナ・アーサナ・2

日本語で「合蹠(がっせき)のポーズ」とも呼ばれ、太ももから股関節をソフトに緩めて、柔軟性を高める代表的なヨガポーズのひとつ。骨盤周りの血行をよくすることから、生理痛の緩和にも効きます。

また、骨盤は上半身と下半身の境目にあることから、ここが歪んでしまうと腰だけではなく、身体全体のバランスが崩れて悪影響が出てしまいます。バッタ・コーナ・アーサナは骨盤の歪みにもアプローチしてくれるポーズなので、腰の痛みはもとより、快調な身体に導いてくれます。

【2】腰の筋肉を優しくほぐすポーズ<スプタ・バッタ・コーナ・アーサナ>

・まず、仰向けになって身体を真っすぐ伸ばします。
・次に、かかとをお尻側に引き寄せて、両膝を曲げたら、そこから足裏を合わせ、両膝を外側に開きます。
・続いて両手を上げ、頭の上で両肘を手の平で掴みましょう。ゆっくりと呼吸を繰り返しながらキープします。

スプタ・バッタ・コーナ・アーサナ
スプタ・バッタ・コーナ・アーサナ

朝起きた時や寝る前に、ベッドで気軽に行える寝たままヨガ。スプタはサンスクリット語で「横たわる」という意味で、バッタ・コーナ・アーサナを応用したポーズでもあります。

寝たまま行うことで身体の力も抜くことができ、自分の体重をすべて預けるため呼吸も深まるので、リラックスした状態でのポーズを可能にします。

股関節周りの緊張を取り除き、さらに腕をあげることで背筋も伸びるため、腰の筋肉と背骨がゆるみ腰痛を予防。同時に、内蔵の調子も整えてくれます。

【3】腰から姿勢を整える後屈のポーズ<セーツ・バンダ・サルバンガサナ>

・まず、仰向けに寝て両足を立膝にして、腰幅に開きます。
・次に、足の裏を床に押し付けて、腰を持ち上げお腹と胸をあごに近づけます。
・続いて、両腕はのばしたままの状態で、手の指を絡ませるようにして握り、胸を持ち上げていきましょう。
・そのままゆっくりと呼吸を繰り返し、首回りや両足が辛さを感じないない程度までキープします。

首に力を入れず、胸を開くことを意識しながら腰を持ち上げることがポイント。両足にしっかりと力を込めて、両膝が外に開きすぎないように気をつけましょう。

セーツ・バンダ・サルバンガサナ
セーツ・バンダ・サルバンガサナ

日本語に訳すと「橋のポーズ」と名付けられていることからわかるように、全身で橋のようなアーチをつくるポーズです。人間は前屈姿勢になりがちですが、これは後屈ポーズとも呼ばれ、身体を普段とは逆に反らせることで姿勢の歪みを整えてくれます。

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PROFILE
千吉良 優希(ちぎら ゆうき)さん
Earthing Girl代表 Beach in the room インストラクター。全米ヨガアライアンスRYT200認定ヨガインストラクター。ダンサーとして活躍しながら、本格的にヨガを学ぶべく、タイの寺院Suan Mokkhの山奥で瞑想修行、インドのヨガの聖地リシケシでヨガ修行、バリのウブドで全米ヨガアライアンスRYT200を取得し、スリランカでアーユルヴェーダを学ぶ。日本初 「ビーチにいる感覚で楽しめる砂浜室内ヨガ」考案者。女性のためのプライベートスタジオ『Beach in the room』を経営している。

「猫背」の対策


背筋を伸ばさなきゃとはわかっていても、気づいたら猫背になってしまっていることがありませんか。猫背を正し、美しい姿勢をキープするためのストレッチヨガをご紹介します。

【1】座ったまま片膝を伸ばす

・椅子に浅く腰掛けて、片足の膝を伸ばして、ももの後ろ側の筋肉を伸ばします。
・ももの後ろ側の筋肉が固くなって縮むと姿勢が悪くなり、猫背になりやすくなるためです。

座ったまま片膝を伸ばす

・膝を曲げる方の足の位置は、自然な場所で構いません。膝を曲げる方の足の上に両手を添えます。
・このときに、猫背になりがちなのですが、背筋をしっかりと伸ばすことがポイント。リラックスしながらゆっくりと呼吸をします。
・伸ばした方の踵を立てると、ふくらはぎのストレッチを同時に行うことができます。 30秒間、この姿勢を維持するだけで、体が温まり、じんわりと血の流れがよくなっていくことを実感。
・片足を伸ばした後に、立ち上がって両足の感覚を比べてみると効果を実感しやすいです。両足を30秒間、伸ばすことを毎日続けるだけで、姿勢を正す大きな効果が期待できます。

【2】上半身をねじって胸を開く

・椅子の上で足を組み、片手を膝の外側に添え、もう片方の手で椅子の背もたれにつかみます。
・背もたれをつかむ場所は、自分がやりやすい場所で構いません。 ねじった体の先の方へ顔を向けたら、背もたれをつかんだ手を使いながら胸を開きます。

上半身をねじって胸を開く

・このポーズでも猫背にならずに、背筋をしっかりと伸ばすことを意識してください。胸が開くので、肩を前に押し出してしまっている肩胛骨を正しい場所に戻し、姿勢を正す効果が期待できます。
・また、目線をできるだけ遠くに据えることで、疲れ目対策にもなります。

【3】両手を後頭部で組んで背中と首を伸ばす

・椅子の上で背筋を伸ばし、座骨の上にしっかりと重心を乗せます。
・頭の後ろで両手を組んで、背中と首をしっかりと伸ばすことを意識しましょう。

両手を後頭部で組んで背中と首を伸ばす

・そのまま、上半身を真横に倒していきます。呼吸は、ゆっくりとしてください。
・ 日常生活の中で、体を真横に倒すことはほとんどないのですが、このストレッチヨガは、腰や背中に加え、肩の猫背対策としても効果が見込めます。

【4】両腕を前後に伸ばして肩胛骨を寄せる

まず、体の前で腕を伸ばして手のひらを組みます。このときに、肩胛骨は左右に開かれます。

両腕を前後に伸ばし

・ゆっくりと天井を見ながら、両手を後ろに引きます。そうすると肩胛骨どうしが背中で近づきます。
・呼吸は、両手を後ろに引いたときに吸い、手を前に伸ばしたときに吐きます。

肩胛骨を寄せる

・この動作を繰り返すと、肋骨を巻くようにして前に出てしまっている肩胛骨が本来の場所に戻るため、肩全体の動きがよくなり、猫背を解消する効果が期待できます。
・腕だけを小さく動かすのではなく、肘を背骨に持って行くイメージで大きく肩全体を動かすことがコツ。
・肘が背骨に近づけば、自然と胸が開きます。
・1回だけでは効果を実感しづらいのですが、10回ほどやれば、体が温まってきて、効果を実感することができます。

【5】両手を開いたまま首を上下する

・手のひらを下にして両手を横に伸ばし、首を下に向けながら息を吐きます。

両手を開いたまま首を上下する

・次に、息を吸いながら、手のひらを上に向け、天井を見つめます。手のひらを上に向けて天井を見た姿勢をしばらくキープします。
・無理をする必要はありませんが、肩の動きをできるだけ大きくすることを意識するとよいとのこと。

両手を開いたまま首を上下する

・手のひらを動かすというよりは、肩の付け根を回すと自然と手のひらが回るというイメージで動かすことがポイント。
・腕を水平にすることが辛い人は、腕を下に向けても大丈夫です。
・猫背を解消するためには、肩全体の血流をよくする必要がありますので、手のひらを下に向ける動作と、上に向ける動作をバランスよく続けます。
・このストレッチヨガも、1回から効果はありますが、10回ほど続ければ固まっていた筋肉がほぐれ、手を下ろした際にじんわりと血が流れ行く感触を実感できるそう。

【6】片手を添えながら首を横に倒す

・椅子の上で背筋を伸ばして体を真っ直ぐにし、首を横に倒します。
・首を倒した方向と逆側の鎖骨の辺りに手のひらを添えます。楽に呼吸をしながら、その状態を30秒ほどキープします。

片手を添えながら首を横に倒す

・息を吐くときに猫背にならないように気をつけましょう。
・手のひらは重たさを少し感じるくらいに添えます。
・息を吸うと手のひらに肺が膨らむ感触が伝わるはずです。息を吐くときに、手のひらで肩を少し押します。
・首を曲げることで肩を伸ばした状態を作り出し、呼吸をすることでさらにそこから伸ばすことを助けるイメージで行うとよいです。
・肩に添えない方の手は、中ぶらりんにしておくと効果が現れやすいそう。

PROFILE
鈴木伸枝(すずき のぶえ)さん
体育大学を卒業後プロのダブルダッチパフォーマンスチームを結成し、TV、イベント、ショー に多数出演。体を酷使する生活の中で怪我や体調不良が続き、身体作りの為にヨガを始める。ヨガインストラクター養成コースの講師としても活動し、1,000名以上のヨガインストラクターを輩出。カリキュラムの立ち上げや、講師の育成などにも携わる。日本各地で行われるヨガイベントでもインストラクターを担当し、ヨガの普及活動にも取り組む。「自分を生かすYOGA」をモットーに、「ココロ」と「カラダ」双方の健康を目指し、ひとりひとりが「自分らしく生きていく」サポートを、ヨガを通して行うことをライフワークとしている。
公式サイト

椅子に座ったままできる!オフィスでやりがちな猫背を防ぐ「お手軽ポーズ」6選

入浴しながらできる簡単ヨガ


お湯が体を支えてくれるので、ポーズが取りやすい!

横田さんのアドバイスとして、「夜の入浴と合わせて、1日使った頭と体をヨガでほぐしましょう。お風呂に浸かりながらヨガをすることで、浮力がかかり体に負担をかけずに楽にポーズができるので、柔軟が苦手な人でもおすすめです。ぜひ実践してみてください」とのこと。

どれも数分でできるポーズなので、毎日のお風呂に取り入れて、疲れしらずの体を手に入れましょう。

【1】目を閉じたまま首を回すポーズ

・あぐらで座る。
・両手をクロスして、指先で肩を後ろから掴み、肘を下におろします。
・目を閉じたまま顎を引いて頭を下げ、吸いながら首を右に回し顎を上げる。吐きながら首を左から下に回す。3回繰り返し、手足を組み替え左回しも3回行う。

リラックスした状態で行うことが大切。
リラックスした状態で行うことが大切。

【2】菩堤樹(ぼだいじゅ)のポーズ

・正座で座る。
・ゆっくり息を吸いながら両手の指を頭の後ろで組み背筋を伸ばす。
・吐きながら体を右に倒して5回ゆったり呼吸。吸いながら体を起こして左側も同様に行います。

伸ばすのは痛みを感じないポイントまで。
伸ばすのは痛みを感じないポイントまで。

【3】背中を丸めるポーズ

・正座で座り、胸の前で両手の指を組む。
・吸いながら背筋を伸ばす。
・吐きながら、背中を丸めて、肘を曲げたまま腕を前に出し、5回呼吸する。
・吸いながら背筋を伸ばし、吐いて両手を解放する。

呼吸と共に動作を行うように心がけましょう。
呼吸と共に動作を行うように心がけましょう。
横田佳代子さん
ホットヨガスタジオLAVA トップインストラクター
(よこた かよこ)病院で栄養士として働くなかで予防医学の重要性に気付き、ヨガのインストラクターに転身。同時にアーユルヴェーダの学びも深める。2017年6月カリフォルニアシヴァナンダヨガファームで1カ月滞在中に、食事法、マッサージ、呼吸法の実践を通してアーユルヴェーダの効果を体感。現在は、体感したアーユルヴェーダの効果を伝えるため、アーユルヴェーダのマッサージレッスンを考案し提供している。

温活で疲れない体に!入浴中に簡単にできる「おすすめアーユルヨガポーズ」3選

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
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