目に映る佇まい、使う時の手触りや音、放つ香り… ラグジュアリーなアプローチでこその「用の美」の奥深さを、変わりゆく時代こそ見つめ直したい。そんな想いから『Precious』8月号では「五感で慈しむ『暮らしの名品』」と題して、日々を彩る名品を特集しています。

家で過ごす時間を慈しむようになり、2度目の夏を迎えました。暮らしを彩る名品と、その向き合い方までアップデートする…そんな絶好の機会ととらえてみませんか? ナビゲーターは松浦弥太郎さん名品との対話を尊ぶことで生まれる、真の豊かな暮らしへ―。

 今回のテーマは「遊ぶ」。松浦さんが旅にも必ず持参するという「MoMAデザインストア」のアンディ・ウォーホルが描いたプレイングカードをご紹介します。

松浦 弥太郎さん
エッセイスト
(まつうら やたろう)2006年から『暮しの手帖』編集長を務める。2015年よりウェブメディア「くらしのきほん」を立ち上げ、現在「おいしい健康」共同CEO。10月29日より、初監督ドキュメンタリー映画『場所はいつも旅先だった』が公開予定。

アンディ・ウォーホルが描いたプレイングカード

名品_1,小物_1
プレイングカード¥1,980(MoMAデザインストア 表参道〈マッドパピー〉)

世界最高峰のモダン・コンテンポラリーアートをコレクションする「MoMA」。優れたデザイン性を見極めるため独自の基準を設け、クリアしたものだけが「MoMAデザインストア」にて扱われる。

ポップアートの巨匠によるトランプは、ジャック・クイーン・キングの王冠からジョーカーハットまで、ユーモラスなオリジナルイラストに心が躍る。

「アナログなものだけがもつ温かみ」( 松浦弥太郎)

「ニューヨーク近代美術館のミュージアムショップでふと目が合ったのが、このトランプです。かのアンディ・ウォーホルが自作したトランプを再現したもの。

美しくユーモアあふれるイラストで、ハート、スペード、ダイヤ、クラブ、それぞれのスートに表情が描かれているのがとてもチャーミング! この紙製の手触りがいいんですよね。デジタルのガジェットとは違う、アナログなものだけがもつ温かみ。

ふだんからすぐ触れる場所に置いておき、ふとした時間にカードを切って遊びます。ひとりでも大勢でも、占いでもゲームでも。旅にも必ず持参します。なぜって時間がたっぷりありますから。

カードゲームの遊び方をたくさん知っているなんて、それだけで贅沢ではありませんか?」(松浦さん)

※掲載した商品は、すべて税込みです。

問い合わせ先

MoMAデザインストア 表参道

TEL:03-5468-5801

PHOTO :
本多康司
STYLIST :
来住昌美
WRITING :
本庄真穂
EDIT&WRITING :
兼信実加子、喜多容子(Precious)
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