新作映画『総理の夫』で、日本初の女性総理大臣役を演じる中谷美紀さん。女優としてのキャリアを着実に重ねながらも、結婚を機に暮らしの拠点を海外に移し、女性としても心豊かに生きていく姿につねに自らの意志で道を選んできた大人の力強いエレガンスを感じます。
そんな中谷さんに、今回はオーストリアでの心豊かな暮らしぶりを伺うとともに、洗練された大人女性のスタイルを着こなしていただきました。
意志あるエレガンスを生きる人、中谷美紀さん
堂々として美しい佇まいに、意志ある女性の優雅さが
中谷美紀さんが今回演じた日本初の女性総理大臣となる相馬凛子は、田中圭さん演じる鳥類学者の夫、相馬日和（ひより）との二人暮らし。お坊ちゃん気質の優しい夫に癒やされる幸福な家庭を心の拠りどころに、キャリアの頂点に立つ。多忙を極めるなかで女性が抱く希望と苦悩は、多くのキャリア女性にとって、自らを投影できるテーマでもある。
とはいえ、世界中に女性首相が次々に誕生するなか、日本ではいまだ絵空事のように思える「女性総理大臣」。それでも中谷さんの堂々として美しい佇まいや、知的な表情、語り方からは、トップを極める人の強い意志が感じられ、なんの違和感もなく、観ていて清々しい。女優として、女性として成熟していく中谷さんに、エレガンスを感じずにはいられない。
音楽家のご主人の演奏会や、オペラのプレミアなどに出席する時は、思い切りドレスアップを楽しむという中谷さん。黒の「バー」ジャケットにミモレ丈のチュールのスカートをまとった瞬間、ヨーロッパの劇場にいるような空気に包まれて。
美しい横顔を引き立てるのは、揺らめくダイヤモンドの眩い煌めき。リトルブラックドレスにインパクトのあるジュエリー使いで、中谷さんのシャープな女らしさを浮き彫りに。
「例えば、舞踏家のピナ・バウシュ。クリエイティブで透明感のある美しさに心惹かれます」（中谷さん）
独身時代のパリ滞在から、現在のオーストリアでの暮らしを通して、流行は取り入れながらも、本当にいいものを長く身につけたいと考えるようになったとか。ロングドレスの後ろ身頃にデニムをあしらう大人の遊び心も、表情豊かに着こなして。
「Life is too short.──人生は楽しむためにある。オーストリアでの暮らしが大切なことに気付かせてくれました」（中谷さん）
洗練された女性リーダーに似合うトレンチコート。抜け感のあるストラップパンプスで女らしさを添えて。劇中ではチェックのチェスターコートを颯爽と着こなす中谷さんの姿も。
オーストリアでの心豊かな暮らし
ザルツブルグの山の家では、美しい自然に囲まれて
上／友人を招く日は、東アルプス山脈を望むテラスで。庭に咲く花を飾って。コロナ禍で夫と共に過ごす時間が増えて、ふたりで庭仕事に明け暮れる日々は、自著『オーストリア滞在記』（幻冬舎文庫）に詳しい。
上／夫のティロ・フェヒナー氏が内装を手掛けたという部屋。
映画『総理の夫』は、いよいよ劇場公開！
ファーストジェントルマンの視線で描く、新しい女性像とは？
原田マハのベストセラー小説を映画化。お人好しな財閥御曹司の夫と、女性初の総理大臣となる妻の結婚12年目の大転機を描く。働く女性が出産し、働きやすい社会をつくるというマニフェストを掲げる首相が抱える女性ならではの苦悩だけでなく、洗練されたファッションにも注目。
監督：河合勇人／配給：東映、日活／9月23日（木・祝）より全国ロードショー
映画『総理の夫』公式サイト
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