日本初上演! クリスマスシーズンに贈る奇跡の物語『ダブリンキャロル』

劇場_1,クリスマス_1

アイルランドを代表する劇作家のコナー・マクファーソンが描く、人生を踏み外した男のクリスマス・イヴの物語。現代版『クリスマス・キャロル』ともいうべき舞台『ダブリンキャロル』がこの冬、日本で初上演されます。

出演は、人生を踏み外した男「ジョン」を首藤康之、ジョンの娘「メアリー」を山下リオ、そしてジョンと対峙する若者「マーク」を、演劇界注目の若手俳優・小日向星一が演じます。

2021年のクリスマスシーズンに届けられる、クリスマス・イヴの“奇跡”の物語。舞台『ダブリンキャロル』の見どころを詳しくご紹介します。

現代に贈るクリスマス・キャロル『ダブリンキャロル』

劇場_2,クリスマス_2,ドラマ_1
 

〈 STORY 〉

クリスマス・イヴの午前中。外は雨。舞台はダブリンにある葬儀屋のオフィス。

ジョン(首藤康之)は、この葬儀屋の主人のノエルが病気になってしまったため、彼に代わってこの葬儀屋を取り仕切っている。マーク(小日向星一)はまだ二十歳の若者でノエルの甥。アルバイトで葬儀屋の手伝いをしている。

仕事を終えたマークとジョンが戻ってくる。ジョンは10年前に家族を捨て、酒に溺れていた。そんなジョンを助けてくれたのがノエルだった。マークを相手に自分の過去を語り出すジョン。どれだけ自分がダメな男だったのかを…。

そんな午後、ジョンの娘・メアリー(山下リオ)が10年ぶりにジョンを訪ねてくる。母親(ジョンの妻)が癌で入院しており、ジョンに会いたいと言っているという。さらにジョンは、メアリーの突然の来訪によって、蓋をしたはずの自分の過去と対峙することになる。果たしてジョンは妻に会いに行くのか…。

魅力的なキャストが集結!今回の舞台にかける意気込みは…

注目のキャストは、バレエダンサーとしての華々しいキャリアにとどまらず、活躍の場を広げている首藤康之さん、そして昨年公開の河瀬直美監督の映画『朝が来る』で行き場を無くした少女を力強く演じた山下リオさん、さらに、今、演劇界で注目される若手俳優の小日向星一さんが出演します。

今回の舞台にかける意気込みと共に、それぞれメッセージをご紹介します。

「今年、50歳を迎えるこの時にジョンに出会ったのは、何かしらの運命を感じています」首藤康之さん

劇場_3,クリスマス_3
「ジョン」を演じる首藤康之さん

心の中にある恐怖を抱えながら過去と未来の間に自分をおき自問自答する毎日…、それを紛らわせるために酒を呑み戯言を言う日々…、まるで僕…。 読み進めてみると、この「ジョン」という男が、自身の分身のように思えてきた。この仕事をしていると自分が抱いている感情と表現しようとしている感情の間に、本当の自分がいるような気がいつもしています。

ジョンと、自身の心の叫び声をエネルギーの源として、僕自身、初めて体験する会話劇に精魂を注いで演じたいと思います。 今年50歳を迎えるこの時にジョンに出会ったのは何かしらの運命を感じています。本当に素晴らしい本です! 少し変わったクリスマスを劇場で一緒に過ごしましょう! お待ちしております!

「一日一日の稽古を大切にお芝居できたらと思います」山下リオさん

ジョンの娘「メアリー」を演じる山下リオさん
ジョンの娘「メアリー」を演じる山下リオさん

太陽が昇っては沈み、また夜が訪れる。そうやって一日、また一日と、時間は平等に進んでいきますが、それが長いと感じたり、短いと感じるのは、世界の人口の分だけ、その一日にストーリーがあるからなのではと思います。 この物語は、ある男性の一日が描かれています。

男性は、2人の人物と会話する中で、心が揺れ動いていく。 台本を読みながら、他人の一日を覗き見しているような罪悪感を感じつつも、いつのまにか感情移入し、私自身の一日に影響を及ぼされる、不思議な感覚になりました。海外の戯曲は初めてなので、今から緊張していますが、一日一日の稽古を大切にお芝居できたらと思います

「観てくださる方の希望になれるような戯曲に」小日向星一さん

「マーク」を演じる小日向星一さん
「マーク」を演じる小日向星一さん

2014年にPARCO劇場で観た『海をゆく者』に心を揺さぶられたのを覚えています。 その作者のコナー・マクファーソンが書いた『ダブリン・キャロル』の世界に飛び込んでいけること、とても光栄です。台本を読み、観てくださる方の希望になれるような戯曲だと思いました。座組みの皆様と一丸となって、舞台を作っていきたいと思います


ライフスタイルの変化を余儀なくされた2021年を締めくくるにふさわしい、クリスマスシーズンに上演される舞台『ダブリンキャロル』。人生の再生を賭ける男「ジョン」のストーリーは、今のこの状況だからこそ、観る者の心に何かを訴えかけてくれるはず。

クリスマス・イヴに「現在」と「過去」と対峙したジョンに奇跡は起こるのか? その答えは、ぜひ劇場でお確かめください!


<舞台詳細>

『ダブリンキャロル』
期間:2021年12月3日(金)~12月9日(木)
会場/東演パラータ(東京都世田谷区代田1-30-13)
作/コナー・マクファーソン
翻訳/常田景子
演出/荒井 遼
出演/首藤康之、山下リオ、小日向星一


<チケット発売中>

問い合わせ先

『ダブリンキャロル』公式サイト

 Twitter: GEN_TO_play

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。