アメリカでサウジアラビアの家系に生まれ、ロンドンの「ハロッズ」デパートに偶然居合わせた、サウジアラビアの王族スルタン・ビン・ファハド・ビン・ナッセル・ビン・アブトゥルアズィーズに見初められて、一般家庭から王家に嫁いだ「プリンセス ディーナ・アルハニ・アブドゥルアズィーズ(以下ディーナ妃)」。

3人の子どもの子育てが落ち着いた後に、ファッション業界でのキャリアをスタートさせたディーナ妃は、「ヴォーグ」アラビア版の初代編集長を務めた経験を持ち、現在はブティックを3軒経営するキャリアウーマン。自身でバイイングに赴くほどアクティブに活動され、コレクション会場のフロントローの常連としても有名な存在です。

2016年には「世界のファッション界のリーダー500人(business of fashion)」に選ばれたディーナ妃。その着こなしも注目されるファッションリーダーのひとり。今回は、彼女ならではのセンスが光るスタイルが光るコートスタイルに注目します。

モダンモードな感性が光るプリンセス、ディーナ妃のコートスタイル3選

プリンセスとして、母として、そしてキャリアウーマンとして活躍するディーナ妃は、クラシカルで上品な装いから時にはエッジーなスタイリングまで、多彩なコーディネートを披露し、モード界からも一目置かれる存在です。

ディーナ妃のコートスタイル3選
個性が光るディーナ妃のコートスタイル

羽織り方やコーディネート次第で雰囲気が変わるコートを、ディーナ妃はどのように着こなしているのでしょうか? 1着で冬スタイルを印象づけるコートの着こなし術を、3つのスタイルから紐解いていきます。

■1:「オーバーサイズコート」は色やボリュームコントロールでベストバランスへ

ディーナ妃のコートスタイル
アシンメトリーなデザインのノーカラーコートを身にまとったディーナ妃

ノーカラーで襟元はシンプルながら、前身頃の片方だけブラックの異素材が配されたアシンメトリーなデザインのコートを、オープンスタイルで身にまとったディーナ妃。全体のトーンを抑え、ボリューム感のあるオーバーサイズのコートをすっきりとした印象に仕上げています。

スモーキーな色味のコートに、同色のボリュームたっぷりなワイドパンツとブラックのハイネックを合わせつつ、足元はブラックのパンプスで軽やかに。ボリュームのある袖口のベルトを締めて、バランスを調整しています。

マニッシュな配色ながら、真っ赤なマニキュアと口紅、ポインテッドトゥのパンプスで女性らしさをプラスしているのも印象的です。

■2:フェミニンな「ファーコート」は異素材のレイヤードで遊び心をプラス

ディーナ妃のコートスタイル
ショート丈のファーコートを大人フェミニンに着こなすディーナ妃

ホワイトとブラックのバイカラーデザインが印象的なショート丈のファーコートには、シアーなワンピースと合わせて軽やかに。遊び心ある異なる素材で仕立てられたアイテムをレイヤーしつつも、同型色で統一感のあるスタイリングに整えています。

足元にはヌーディーな色のピンヒールサンダルをセットし女性らしさも演出。全体的にふんわりとした、大人フェミニンな着こなしに仕上げています。

■3:クラシカルな「トレンチコート」はぬけ感あるスタリングで個性的に

ディーナ妃のコートスタイル
クラシカルなトレンチコートに個性を光らせるディーナ妃

クラシカルなムード漂うロングトレンチコートは、ベルトでウエストマークをして女性らしいラインを強調。煌めくストラップが映えるパンプスを合わせて足元はコンパクトに。コートの腕をまくって手元を華奢に見せるなど、絶妙なぬけ感を演出しています。

ミニマルなデザインのベージュのトレンチコートと、ボトムスに黒を合わせたコンサバな配色ながら、腕元に存在感のあるバングルを重ねづけして個性をプラス。こなれ感のあるスタイルに導いているのが印象的です。


女性らしいムードを取り入れ全体のバランスを整える、ディーナ妃の着こなし。今回は、重い印象になりがちなコートスタイルをすっきり見せるテクニックなど、今から使えるテクニックに注目しました。ディーナ妃を参考に、日常の装いをアップデートしてみてください!

この記事の執筆者
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PHOTO :
Getty images
WRITING :
河野未奈
EDIT :
石原あや乃